新型コロナとインフルエンザを比較する際に、「インフル程度」や「たかがインフル」とインフルエンザは軽症で取るにならない感染症というニュアンスの表現を見ることが増えた。

しかし、そもそもインフルエンザはそんなに軽症な感染症なのだろうか?

例年毎年のように千人から一万数千人が死亡している危険な感染症だ。

確かに、夏でも流行る新型コロナと比べるとまだマシ、という考えは妥当であろう。

また、健康な若者でも高熱や咳から命の危険を感じ、日本では軽症と分類される状態でも救急車を呼んでしまう新型コロナと比べると、たかが一日や二日の高熱で這いつくばるなど比較にならないほど「軽症」なのだろう。

しかし、小児や高齢者、持病持ちの人間にとっては、命を脅かす恐ろしい感染症であるインフルエンザを、あまりにも軽視する表現はどうなのだろう?

そもそも、抗インフルエンザ薬は健康な成人に置いて、感染三日後のウイルス量を下げる効果は自然経過のそれと大差が無いというデータも出ている。
(感染症プラチナマニュアル)

すると、世界の抗インフルエンザ薬の実に7割を消費する抗インフルエンザ薬大国かつ、薬剤耐性インフルエンザ発生率世界一の日本においての抗インフルエンザ薬の投与基準を見直すのは妥当ではないだろうか?
(感染プラチナマニュアル参照)

健康成人において、インフルエンザは「寝てれば治る。」

ある意味では、若者層での軽症のコロナと同じと言えば同じ。(あくまで軽症で合併症の無いものにおいてはという意味。臓器へのダメージには個体差があり、積極的に調べられてはいない。また、後遺症もある場合もある。治るというのはウイルスが排除されるという意味。)

注力すべきは抗インフルエンザ薬の投与ではなく、予防と感染時の療養。国民全体がインフルエンザというとてもシンドイ感染症に罹患した時にたっぷり有給休暇・病休が貰えて当たり前の社会ではないだろうか?

体調不良で欠勤するのは当然。むしろ、周りに移して職場全体を機能停止させない分、休んだ方がありがたいだろう。同時に、お互い様だ。誰でも感染し得るのだから、同僚が休んだ時はカバーして当然。自分が休んだらカバーしてもらって当然という考えが広まった方が職場でのQOLは上がるのではないだろうか?

⚠️「たかがインフルエンザ」「寝てれば治る」などという表現をしているが、これは決してインフルエンザや新型コロナを軽視しての発言ではない。むしろ、メディアなどで用いられるこうした表現を引用することで、このように軽視するような表現があるものの、実は言うほど楽でも安全でもないということが言いたい。そして、とにかく皆に予防意識を持ってもらいたい。

今を大切に生きよう!

ウイルス感染は予防手段があります。

・手洗い
・マスク
・ソーシャルディスタンス(人との距離)
・換気
等を引き続き心がけましょう。

最近聞かなくなって来ましたが、3密避けよう。

http://idsc.nih.go.jp/iasr/24/285/dj2852.html

https://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000053.html