「こんなときに褒めたら賢くなりますよ お家の中編」の、「注意すべきポイント」の第4弾です。
「注意すべきポイント」結構多いですね。
ここが、いわゆる「褒めるしつけ」の落とし穴だと思います。
15年ぐらい前から、少しずつ「褒めるしつけ」というものが広がり始めて、右を向いても左を向いても「褒める褒める褒める」って感じですが、ここ数年は「褒めるだけでうまくいかないことだってあるだろうが」みたいな批判?意見?も、ちらほら見かけたりします。
これは、まあ半分はその通りかなー?とも思いますが、半分は違うなーと思います。
闇雲に褒めてればいいってもんではないんですね。
おさえなきゃいけないポイントがあるんです。
・その褒め方、合ってますか?
「落ち着いたイヌ」に、育てたいわけですよね?
「大人しいイヌ」に、育てたいわけですよね?
だったら、まずは飼い主さんが落ち着きましょう。
しつけの本とかには、「正しい褒め方」てな感じで、こんなことが書いてあったりします。
「高い声で、グーッド!と、イヌがウキウキするように言ってあげましょう」
余計興奮するわ。
淡々とやってください。
淡々と。
「大人しい子に育てたい」のに、わざわざ興奮させるような褒め方をすることはありません。
また、こういうパターンもあります。
「意味のない褒め方をしている」
以前のエントリでもしつこく書いていることですが、「褒められたかどうかは、イヌが決める」んです。
私たち人間じゃなくて、あくまでも相手が決めるんです。
「褒める」というのは、「相手が喜ぶプレゼントを渡す」のと同じです。
これもまた、いわゆる「褒めるしつけ」の落とし穴でしょうね。
「一生懸命高い声でグーッド!と言いながら、体を撫で回す」では、喜ばないイヌだってたくさんいます。
あくまでも「自分のイヌに合った褒め方」ってものを、見つける必要があるんですね。
でも、それってどんなものなの?という疑問も出るかと思います。
考えるのが面倒よっていう方もいらっしゃるかもしれません。
そんなわけで、これもある程度決め打ちで。
「食べ物を使う」
これをやりましょう。
大体のイヌは、これで喜びます。
「食べ物に頼ったしつけは、真のしつけではない」とかいう意見もありますが、無視してください。
どうでもよろしい。
「本当に飼い主からの愛情や、信頼関係ができていれば、
食べ物に頼らなくてもできるはずだ」
こんな意見もありますけれど、これ、言い換えればあれですよ。
「本当に仕事を愛しているのなら、給料なんかなくてもお客様の笑顔で満足できるはずだ」ってのと同じですからね。
どこのブラック企業だよって話です。
あなたがブラック企業の社長だというんなら話は別ですが、そうじゃないんなら食べ物使っちゃいましょう。
それに、最近の研究(確か、去年か今年あたりに某論文雑誌で発表されてました)では「人に撫でられることが、実はまったく嬉しくないイヌもいるっぽい」なんて報告もあります。
こないだも、お馬さんの行動を研究されてる学習心理学の先生とお話させていただきましたが、お馬さんも「撫でられる」よりも、ほんの小さなペレット(ドライフードみたいなもんです)1粒の方が、嬉しいようだっていう研究もあります。
食べ物は、イヌにとってのお給料。
このように考えていただければちょうどいいかなー?と思います。
あと、この辺のことは、もっと詳しくお話できることでもあるので、今後また出します。
とりあえずの「正解が欲しい」という方。
食べ物を使いましょう。
続きます