昨日の夕方、ある人からメールが届いた。

「今日はお話を聞いてくださりありがとうございました!

とても心が軽くなりました。」

そうなんだ!

多分、時間にして2分くらい。

あ〜、私聴けてた。

良かった。

 

ある人というのは、13歳の中学生なんだけど。

ちゃんと聴いてあげられて良かった。

 

そんな私も、教員になって最初の頃は聴くことすらできなかった。

15年以上も前のこと。当時私は、男女共学の中高一貫校に講師として勤めていた。

 

最初の数年は、特に問題もなく楽しく英語を教える毎日。

それが、ある代の学年で一変した。

私が教えていた中学3年生のクラスに、いわゆる「問題児」の男の子がいた。

 

英語の授業は週6時間。毎日顔を合わせては、対応に手を焼き、気付けば教室に入ること自体、気が重くなっていた。

そのうち、彼が授業中寝ていたり、風邪で休んだ日に、ほっとしている自分がいた。

そんな自分にゾッとし、心底情けなく思っていた。

結局彼は、時間を使い捨てるかのような学校生活を3月の卒業まで送っていた。そのように当時の私には見えた。

 

中高一貫校だから、彼はそのまま高校に進学するものだと思っていたら、家庭の事情でアメリカの高校に進学することになった。急な話に驚いているうちに春休みになった。

 

春休みに入って間もなく、その彼が手に何か紙を持って、職員室の私のところにやってきた。見ると、それは英語の課題レポート。宿題なんてほとんどやってこなかったのに!

どうしたの?と尋ねると、そこで初めて、自分が抱えていた問題をポツポツと話してくれた。アメリカのインターナショナルスクールで、英語をしっかり勉強しようと思っていること、料理の本を買ったこと、家事を自分でやろうと思っていること…。制服ではなく、私服のせいもあったかもしれないが、落ち着いて、成長した姿がそこにあった。大げさではなく、初めて、本当に「会話」ができた、初めてその子と「出合った」、という気がした。

 

これが、私がコミュニケーションを学びたいと思ったきっかけ。

コーチングもここから始まった。つづく