意外にも、はじめてというものは面白い。
理由はよくわからないが、
はじめてだから
と言ってしまえば
なんでも思いどうりになるし
なんてったって
はじめてならなんでも許されてしまう。
しかし一番怖いことは
はじめてを経験してしまったら最後。
もう金輪際、はじめてなんですなんて
言えるわけがない。
口で嘘をついて、その場しのぎすることもある。
だけれど、はじめてを何回も繰り返すと
慣れてきてしまうから、はじめてのことを
すっかりわすれてしまう。
そういえば、はじめてここを歩いたとき
何がわからなくて困っていたのだろうか。
駅の構内を歩くときの話であった。
たとえば、幸せでいなくてはならないときに
幸せだと思わなかったらどうなってしまうのだろう。
そもそも幸せでなくてはならないとは
一体何事だ。
幸せでいることは義務であるようかに聞こえてしまう。
事実そうなのかもしれない。
幸せでいられれば、それで十分。
幸せを感じられるだけ、なんていい人生なのだろう。
一体どの文明が幸せであることを求め、形而上のものを
具現化しようとしたのだろうか。
すべて善かれと思ってなされた文明の結果。
私はそんな世の中が少し嫌いで少し好きだ。
だから、あなた、そんな場所でそんな顔しないで。
良いじゃないの、私は少なくともうらやましいと思ったよ。
一ミリね。ほんのすこしね。
少しずつ変わった天気や空気になれてきた。
キラキラからしんみりへの移動もできるようになってきた。
だから、こうしてまた綴る。