みなさん、ごきげんよう。

本日のお茶会へようこそ。

 

今日は、私がシリーズで紹介している「花巻まつり」の最終日でした!本来ならです笑

残念ながら、お祭り自体は中止となってしまいましたが、地元の方々はそれぞれ代替イベントを催して楽しんでいました!

 

本日は、「ふくおかと学ぶ岩手の魅力 第2回 花巻まつり③  花巻囃子と裏囃子」ということで、花巻まつりで演奏される祭囃子である「花巻囃子」と「裏囃子」について解説していきます。それではどうぞ!

 

 

「花巻囃子」と「裏囃子」は、花巻まつりにおいて風流山車の運行時や最終日におまつり広場(花巻市上町)にて催される「花巻ばやし踊りパレード」の際に演奏される祭囃子です。「花巻囃子」は、山車の行進するのに合わせて、常時演奏されるので「行進囃子」とま呼ばれています。祭り期間中の3日間、おまつり広場で夕方から夜にかけて行われる山車連合パレードでの12台の山車によるお囃子の演奏は迫力満点で大変見ものです。

 

また、花巻囃子は昭和35年(1960)には、花巻市指定無形民俗文化財に認定されています。一方、「裏囃子」は、山車の停車時に演奏されるので「停車囃子」とも呼ばれています。こちらは残念ながら無形民俗文化財には登録されていません。

 

 

花巻囃子の起こり

 

花巻囃子の起源は実は定かではありません。一説には、江戸後期とも明治期とも言われています。花巻囃子は、しばしば、「京都祇園囃子の流れを汲み優雅で格調高い旋律が特徴~」などと評されていますが、直接関係のあるものだとは言い切れません。その昔、奥羽商人により京都から伝えられたのではないか、という説が有名です。また、花巻市に隣接する北上市の二子地区で行われる火防祭では、花巻囃子とそっくりな「吉原囃子」が演奏されます。おそらく、吉原囃子が花巻囃子の原曲なのではないかと考えられています。

 

ちなみに祭囃子には、大きく分けて2つの種類があります。一つは、神田祭(東京)で演奏される神田囃子のように華やかでテンポが速く、音の高さが特徴的な神田系のお囃子。代表的なものには、竿燈まつり(秋田)の竿燈囃子、ねぶた祭(青森)のねぶた囃子があります。一方、祇園祭(京都)で演奏される祇園囃子のように優雅でゆったりとした祇園系のお囃子。

花巻囃子は後者に分類されます。

 

 

花巻囃子の特徴

 

 大太鼓、小太鼓、横笛、三味線によって演奏が構成されます。大太鼓がテンポから少しずらして叩く「ため」があることで有名です。風流山車では、山車の前方に小太鼓が何列にも連なるため、後方の大太鼓と演奏がずれないようCDをスピーカーで流し、それに合わせて演奏されます。これは、日本全国見ても稀です。メリットもデメリットもどちらも大きいですね…

 ちなみに、花巻囃子には唄があります。祭り最終日のフィナーレで歌われます。こちらも起源は定かではありませんが、江戸末期から明治あたりに歌われ始めたのではないでしょうか。

以下、歌詞です。

 

1番「ところは南部の花巻で    2番「花巻開いた松斎公(しょうさいこう)   3番「お城は二万石花の里

    音に聞こえた祭礼の        四方(よも)に知られた名城代          むかしゆかしい山車ばやし

     屋形まつりのサ、         輝くその名はサ、               おどりやこがねのサ、

      ササ 賑やかさ          ササ とこしえに               ササ 月も出る

       ヨーイ… ハンヨー         ヨーイ… ハンヨー               ヨーイ… ハンヨー」

 

 

裏囃子の起こり

 

 裏囃子の歴史は比較的浅く、明治頃から演奏され始めたのではないかと考えられています。当時、花巻まつりへの参加が認められなかった芸者たちが、山車の停車中に山車の担ぎ手を労ったり、客集めのために三味線を演奏したのが始まりと思われています。昭和に入って、何度か断絶しかけたものの、現在では花巻囃子の裏方的存在としてその地位を確立しています。ちなみに、こちらにも歌詞があります。これは戦後に髙橋タマ氏によって作詞されたものです。

以下、歌詞です。

 

「花巻まつりはにぎやかに 皆で手をとり輪になって ことしの踊りはうらばやし」

 

      

裏囃子の特徴

 

 大太鼓、横笛、三味線によって演奏が構成されます。戦前は、三味線のみによる演奏でした。実は、神田系のお囃子でテンポが速いです。花巻囃子との違いがあって、メリハリが効いていいですね。花巻駅前のなはんプラザで最終日のパレード前に演奏されていましたが、数年前からとある事情により演奏できなくなってしまいました…😭早く演奏できる日を待ち望んでいます。ちなみに、花巻ばやし踊りパレードでは問題なく演奏できてますので、聴いてみたい方はぜひ!

 

 

花巻囃子・裏囃子の課題

 

 大きな課題の1つは、奏者の演奏技術の担保が難しいだと思っています。お囃子の演奏者のほとんどの方は、花巻まつりでしか横笛や三味線、太鼓を練習できません。年に一度の三日間のお祭り+α数週間のお囃子の練習だけでは、どうしてもおぼつかない演奏になってしまいます。何十年とやっているなら話は別ですが。もちろん、これはどこのお祭りでも同じだと思います。しかし、それにしても花巻まつりにはプロの奏者が少ないんです。それにお囃子ってほんと難しいんですよ!特に大太鼓。もう10年以上叩いていますが、いまだに半人前です… 私がへたっぴなだけですよ、きっと笑 横笛のほうは、私も来年あたりから後継者育成に尽力していきたいです。ちなみに、毎年7月半ば頃から「花巻ばやし親子横笛教室」が開催されていますので、初めての方やさらなる上達を目指す方は参加してみるのもいいと思います。

 

 また、人口減少による若者不足には本当に悩まされますね、トホホ…

 

私も一人の花巻人として、この素敵なお囃子をいつまでもいつまでも後世に残していく努力をしたいです。

 

 

本当は、花巻まつりが終わる前にこのシリーズを終わらせたかったのですが、間に合いませんでした😢 あと、2,3回で終わりますので、もうしばしお付き合いください

 

 

以上、本日のお茶会でした。最後までお読み頂きありがとうございます😊

ご意見・ご質問などありましたら、お気軽にどうぞ。

また次のお茶会でお会いしましょー!

 

参考資料

・「花巻ばやし ~日本のまつり音楽における保存と適合~」(Simon Hutchinson, 2007)