仕事でも生活でも自分が課題として掲げていたことを
失敗や成功を繰り返しながら体得していく
それが自分自身のプロセスとして自分を形づくる大事な要素である
プロセスが時間をかけて自分の中で固まっていくのが経験として蓄積される
かつてはそのプロセスを自分自身で客観的にも「評価できる」時代であった
評価するまで時間と手間をかけてきたからだと思うのです
技術の向上によって、現代は成果物までの速度が圧倒的に上がり、精度も上がった
しかし、過程を短縮したり自分の手で同じ体感速度で時間をかけていない分
プロセスを自分で時間をかけて凝固できなくなってしまったのである
プロセスとは自分の本来の速度を軸に感じなければならない
時間をかけて理解し、腹に落としこんで凝固してはじめて身になるものであったはず
それを体感できない社会になってしまったのではないか
その結果、成果物や数字という結果のみに左右されてしまうようになったのでしょう
外側だけを見て中身を知らない、プロセスを評価しない人が多くなったことと
実は密接に関係しているのではないだろうか
プロセスを体験できなくなったことによって、人はどうしても
相手のプロセスにも敬意を払えなくなってしまいがちです
つまり他人を表面上でのみ理解することが増えてしまっている気がします
わたしたちはプロセスを知る世代に学ばなければなりません
技術の向上の恩恵のある社会より前に、ひとつひとつ自分たちで積み上げてきた
お年寄りたちの世代のもつ大事なプロセス、経験や知恵です
それを知る世代はプロセスを何らかの形で残しておかなければならないと思う
いつの日か、迷いに迷った人々の解決への糸口として
残しておかなければならないのではないかと思うのです