9月13日(19)
羊水と流れ出て八十年目の秋 鈴木 鷹夫
長浜 勤
「詩と俳」の融合を唱えた鷹夫。第一句集『渚通り』は詩性が強い句集であり、「鶴」時代の俳句を捨て「沖」掲載の句でまとめた。第二句集『大津絵』は俳諧味。この変化は話題になった。俳人協会賞の受賞は第五句集『千年』。掲句は最後の句集掲載である。作品としての価値は作者の名前つきでのものだが、羊水という措辞が鷹夫らしい。本日は先生の誕生日。
『カチカチ山』所収 季語【秋】