ふんわりウイング「呪った理由

 

スターシードの写真家 小原里美です。

いつもご覧いただきありがとうございます。

 

只今、私の母が子供の頃に体験した実話を数回に分けて紹介しています。

前回はこちら↓

続きです。

 

重度の破傷風になった母の姉(私の叔母)に憑いた正体は、畳職人だった父(私の祖父)が畳の張替えをした家の犬神とわかりました。

 

父「なぜこんな酷いことをするんだ!」

犬神は苦しそうに「お前が約束の日に米を取りにこなかったからだ…」

 

後に知ったことですが、この家主は隠れて犬神信仰していましたが、すぐ呪うので同じ村の中では悪名高く嫌われていたそうです。

父は別の村でしたので知らず、畳替えの依頼を受けたのでした。

近隣地域の依頼もよくあったので、不審に思うことはなかったのです。

犬神信仰をする家は他人に気づかれないようにタンスの中などに隠して祀るので、家の中で作業していてもわからなかったと思います。

 

神写©小原里美

 

犬神の話では支払いに関して恨みがあると言うのです。

終戦から四年後の日本が復興し始めた頃です。

お金での支払いが難しい方も多く、物々交換はよくありました。

この家主とは畳替え代を米で支払う約束でした。

家主から米の受取日を指定されたのですが、受取日当日はとても忙しくなり、どうしても行けなかったのです。

後日、父が米を受け取りに家へ行きますと、その日家主は体調が悪く寝込んでいたそうです。体調が悪い中、お米を量り渡したのでした。

 

犬神「人が来いと言った日に来ないで…体調が悪い日に来やがって…気に入らないから呪ってやった…」

 

各家庭に電話が普及していない時代です。

日時変更や、当日確認の連絡もしたくてもできなかったのです。

体調が悪いと知っていたらその日を避けましたし、行かないとわからなかったのです。

 

指定日に来られなかったことを詫びられても家主は許せずに呪ったのでした。

犬神「米を量った時に米袋の中に隠れて、お前の家に着いた…」

 

実は家に戻ってから米を量り直すと量が減っていたのです。

確かに家主が目の前で量り、ちゃんと量も確認し、米を落としてもいないのに減っていたので不思議に思っていたのでした。

 

祈祷師のエネルギーと畳針の攻撃に苦しみ「出ていく」と言った犬神は、自分の家へ戻る道を歩きながら話しているようでした。

話しの途中途中に「今、この付近を歩いている」「どこの角を曲がった」「今、村を出た」と今いる場所を話しました。

 

確かに米袋の中に潜り込んで来た道を戻っていることがわかりました。

 

呪いから家族の命を守った祖父の話6へ

つづく

 

呪いから家族の命を守った祖父の話1↓

2話は刺激が強い内容がございます。2話は飛ばして頂いても差し支えないです。

3話↓

 

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