魔女の庭
世界的に活躍する女性写真家の話をフェイスブックで2回ほど紹介しました。
その方のアトリエの庭がとても素敵なのです。
今日は以前、アトリエにお邪魔した時に聞いたお話です。
その方のアトリエは住居から電車で1時間の場所にあります。暗室作業がない日はアトリエに行きません。
夏の暑い日は毎日水をやらないと植物が枯れてしまうのですが、暗室作業がない時期だったのでアトリエには行きませんでした。
すると毎日、夢の中で庭の植物が「水が欲しい。」「水が欲しい。」と言ってくるようになりました。
あまりに夢の中で訴えてくるので、ただ水を撒くだけに毎日、往復2時間通いました。
そんな日々が続き、水を撒くことに縛られるのがうんざりしたそうです。
その苛立ちがピークになったある日、庭に向かって宣言したそうです。
「あなた達がどんなに水を欲しいと言ってきてもここにはもう来ないわよ。それでも残るものだけは残りなさい。」
それから植物達は夢に現れなくなったそうです。(笑)
しばらくアトリエには行かなかったそうですが、生命力の強い残るものだけが残り、庭は素敵なままです。
自分も水の心配をしなくて良いし、お互い良い関係になったそうです。
その素敵な庭を私は密かに魔女の庭と呼んでいます。(笑)
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