小説始めました⑧
世界の中心だか
隅っこだか
分からないこの場所で
私は恋をした。
~♪
「愛がほしいんだ
何億人の愛情なんかじゃなくて
君からの愛だけ
そんな僕はわがままなのかな
君は僕を見て笑って
愛を知らないと言って泣いた」
~♪
いつもの時間
いつもの場所
いつもの歌声
「今日もいた…」
人混みが
小さく呟いた言葉をかき消した。
私はいつもと同じ
彼から2、3メートル離れた花壇の柵に腰をおろして
いつもと同じように
人を待っているふりをした。
…1ヵ月前…
塾の帰り、彼を知った。
誰も歌に立ち止まろうとしない中、
私の足は止まっていた。
後ろを歩いていたおじさんが
邪魔だと言いたげに舌打ちをして通り過ぎる。
私は
そんな事お構いなしに、彼だけを見ていた。
一生懸命歌う彼の顔が、声が、メロディーが心に突き刺さって
涙が止まらなかった。
純粋で真っ直ぐな彼の歌。
中学の時の事を思い出した
「翼って好きな人いないの?」
「何突然。いないよ」
「え~つくろうよ~!」
「そういうの、興味ないから」
「翼かっこいい~」
翼は可愛くて、しっかりしてて、頭も良くて…
良い所を挙げればきりないくらいあって尊敬してた。
だけど私、そんな翼が
本当は羨ましくて、悔しくて、憎かった。
私は彼を知ってから
彼の事ばっかり考えて
彼の歌ばっかり口づさんだ。
毎週土曜日の塾の帰り、
ギターを手に1人歌うあなたに
私は恋なんかしちゃいました。
山本桜(やまもとさくら)
高校1年生
私の恋愛秘話のはじまり。
小説始めました⑦
※①、②、③、④、⑤、⑥の続きです(*u_u)
俺が、一目惚れ!?りょ~ちゃんは嫌だなぁ~。
無いに決まってる…
のか!?
俺、一目惚れ良く分かんないし…
恋とかも良く分かんないけど…。
ーガタン ガタタン
ガタタンー
今日も誰にも届かなかった…
俺は俺なりに頑張ってるつもりだ
じゃあどうすればいいんだよっ…
俺は持っていたギターケースを握りしめた。
「あの子泣いてない?」
「まじだ~どうしたんかなぁ」
…?
俺は声がするほうをみた。
そのカップルの目線の先にいる1人の女の子。
泣いてる…
その子に近付く20歳くらいのチャラ男
「どうしたの~?何で泣いてるのぉ」
明らか嫌がってるよな。
あ…次の駅で降りなきゃ。
「ねぇ~。お兄さんに話してみ…」
女の子に手を伸ばすチャラ男。
助けて!
俺にはそう聞こえたんだ。
…ガタンッ、ゴンッ
我にかえった時は遅くて
チャラ男は白目むいて倒れてて
周りの人の視線が全て俺に集まってて。
それは
一瞬の事で…
俺は何かに取り憑かれたみたいに理性がぶっ飛んで、
考える前に動いてた。
なんでだろ…
俺がむしゃくしゃしてたからなのか
ただの人助けの為だったのかは良く分からないけど
電車で泣いてた君が気になって、なんで泣いてたのか知りたくて、力になりたいって思った。
今まで
他の女の子には抱いた事のない感情だった。
これって…
恋!?
俺は体中が熱くなるような、湯気が出るような気分になって
ギターケースを担ぐと、家までダッシュした。
「あっ」
ピタ。
玄関の前で俺は足を止めた。
そういえば…
あの子、
ここの駅で降りて良かったのかな…
もし違ってたら…
どうしよ。
…俺!!俺なりに考えるんだ俺!!
駅まで戻るか…
よし!!
俺は駅の方向へ足を向け、
手を合わせると
「ごめん!」
と一言。
そして
俺はお月様に向かって
「おやすみ」
そう笑顔で呟いた。
今宵は
まだ満月になれない未熟な月が、
未熟な人間達を
照らしていた…。
俺が、一目惚れ!?りょ~ちゃんは嫌だなぁ~。
無いに決まってる…
のか!?
俺、一目惚れ良く分かんないし…
恋とかも良く分かんないけど…。
ーガタン ガタタン
ガタタンー
今日も誰にも届かなかった…
俺は俺なりに頑張ってるつもりだ
じゃあどうすればいいんだよっ…
俺は持っていたギターケースを握りしめた。
「あの子泣いてない?」
「まじだ~どうしたんかなぁ」
…?
俺は声がするほうをみた。
そのカップルの目線の先にいる1人の女の子。
泣いてる…
その子に近付く20歳くらいのチャラ男
「どうしたの~?何で泣いてるのぉ」
明らか嫌がってるよな。
あ…次の駅で降りなきゃ。
「ねぇ~。お兄さんに話してみ…」
女の子に手を伸ばすチャラ男。
助けて!
俺にはそう聞こえたんだ。
…ガタンッ、ゴンッ
我にかえった時は遅くて
チャラ男は白目むいて倒れてて
周りの人の視線が全て俺に集まってて。
それは
一瞬の事で…
俺は何かに取り憑かれたみたいに理性がぶっ飛んで、
考える前に動いてた。
なんでだろ…
俺がむしゃくしゃしてたからなのか
ただの人助けの為だったのかは良く分からないけど
電車で泣いてた君が気になって、なんで泣いてたのか知りたくて、力になりたいって思った。
今まで
他の女の子には抱いた事のない感情だった。
これって…
恋!?
俺は体中が熱くなるような、湯気が出るような気分になって
ギターケースを担ぐと、家までダッシュした。
「あっ」
ピタ。
玄関の前で俺は足を止めた。
そういえば…
あの子、
ここの駅で降りて良かったのかな…
もし違ってたら…
どうしよ。
…俺!!俺なりに考えるんだ俺!!
駅まで戻るか…
よし!!
俺は駅の方向へ足を向け、
手を合わせると
「ごめん!」
と一言。
そして
俺はお月様に向かって
「おやすみ」
そう笑顔で呟いた。
今宵は
まだ満月になれない未熟な月が、
未熟な人間達を
照らしていた…。
小説始めました⑥
※①、②、③、④、⑤の続きです(*u_u)
ぷるる…ぷるるる…。ピッ…
「もしもし、りょ~ちゃん!?俺!」
「…俺?オレオレ詐欺は間に合ってます、じゃあ…」
「りょ~ちゃん、待って!俺、翔大だよ」
「なんだ。翔大かぁ~。胡散臭い声してっから分かんなかった」
「酷い~…」
「で?用件は?」
「あっ!あんね、電車乗ってたら、女の子泣いちゃって、酒飲んだチャラチャラしたライオンみたいな男の人が居て、パンチしちゃった!」
「…良くわかんねぇけど…よしよし。頑張ったな」
「まじ怖かったから~…」
「で?…その女の子に惚れちゃったって?」
「ほ…!!?まさかそんな訳ないじゃん、助けただけだって~」
そんな訳ない。
「ホントか?で、その女の子の名前は?」
「本当本当。嫌だなぁ~りょ~ちゃん……うさぎちゃん…」
「うさぎちゃん!?…ばっかだなぁ~お前。名前聞かなかったのかよ」
「…うん。」
「まぁ、もう会うことは無いかもしれないしな」
「…う~」
「ぷっ…そんな切なそうな声出して、結構好きなんじゃん、一目惚れか?お前の初恋だったりして」
「それは無いって!」
ないない…
「まぁ…気をつけろよ。お前は女の涙と押しに弱いんだからさ。それで何回騙されたか…、お前は女に優しすぎ」
一目惚れとか…無いに決まってる…
「……うん。じゃあね、りょ~ちゃん…」
ピッ…
ツーツーツー…
「なんだ。翔大のやつ。ちょっと言いすぎたか?…まぁ…いつもの事か。
それにしても…」
俺は煙草をYシャツの胸ポケットから一本出すと、火をつけた…
「りょ~、誰~?」
「ぁあ、ダチ」
「本当に~?」
「ホント。」
「本当かなぁ。ユミねぇ、りょうの事好きだよ~」
ユミが俺に抱きつく。俺は抵抗する事なく、ユミの頭を撫でる。
「寒いし、中入るか」
ベランダにあった灰皿に、煙草をおとす。
煙草の灰が
少しだけ宙を舞っていった…。
俺は近所の公園のブランコに座って
ぼーっとしていた。
俺が、一目惚れ!?りょ~ちゃんは嫌だなぁ~。
無いに決まってる…
のか!?
ぷるる…ぷるるる…。ピッ…
「もしもし、りょ~ちゃん!?俺!」
「…俺?オレオレ詐欺は間に合ってます、じゃあ…」
「りょ~ちゃん、待って!俺、翔大だよ」
「なんだ。翔大かぁ~。胡散臭い声してっから分かんなかった」
「酷い~…」
「で?用件は?」
「あっ!あんね、電車乗ってたら、女の子泣いちゃって、酒飲んだチャラチャラしたライオンみたいな男の人が居て、パンチしちゃった!」
「…良くわかんねぇけど…よしよし。頑張ったな」
「まじ怖かったから~…」
「で?…その女の子に惚れちゃったって?」
「ほ…!!?まさかそんな訳ないじゃん、助けただけだって~」
そんな訳ない。
「ホントか?で、その女の子の名前は?」
「本当本当。嫌だなぁ~りょ~ちゃん……うさぎちゃん…」
「うさぎちゃん!?…ばっかだなぁ~お前。名前聞かなかったのかよ」
「…うん。」
「まぁ、もう会うことは無いかもしれないしな」
「…う~」
「ぷっ…そんな切なそうな声出して、結構好きなんじゃん、一目惚れか?お前の初恋だったりして」
「それは無いって!」
ないない…
「まぁ…気をつけろよ。お前は女の涙と押しに弱いんだからさ。それで何回騙されたか…、お前は女に優しすぎ」
一目惚れとか…無いに決まってる…
「……うん。じゃあね、りょ~ちゃん…」
ピッ…
ツーツーツー…
「なんだ。翔大のやつ。ちょっと言いすぎたか?…まぁ…いつもの事か。
それにしても…」
俺は煙草をYシャツの胸ポケットから一本出すと、火をつけた…
「りょ~、誰~?」
「ぁあ、ダチ」
「本当に~?」
「ホント。」
「本当かなぁ。ユミねぇ、りょうの事好きだよ~」
ユミが俺に抱きつく。俺は抵抗する事なく、ユミの頭を撫でる。
「寒いし、中入るか」
ベランダにあった灰皿に、煙草をおとす。
煙草の灰が
少しだけ宙を舞っていった…。
俺は近所の公園のブランコに座って
ぼーっとしていた。
俺が、一目惚れ!?りょ~ちゃんは嫌だなぁ~。
無いに決まってる…
のか!?
