わしは部活に入ってるよ。
ハナブサ工務店とハナブサホームという部活ね。
老人ホームじゃないよ。
部長がとってもいい人でのお。
わしをとってもいたわってくれるよ。
「おばあちゃんの部屋、すごく良くなったね」
部長のハナブサさんにそう言われると嬉しいねえ。
いつも忙しいだろうにわしのことを見ていてくれる。
お部屋つくりの部活なんだけど、
それ以外のどんなことでも相談に乗ってくれる。
優しい人だねえ。
ハナブサさんと結婚すれば良かったなあ。
ねえ、爺さんどう思う?
年寄りはボケる?
そんなことはないよ。
わしは全然ボケてない。
昨日の晩御飯も思い出せるよ。
えっと、
えっと、
・・・
えっと・・・
・・・
・・・
食べたよ。
美味しかったよねぇ。
ね、食べたこと覚えてるでしょ。
ボケてない証拠だよ。
何を食べたのかは知らんよ。
さっきの朝ごはんの献立も覚えてないし。
それより朝ごはん食べたっけ?
昨晩は食べたよね?
あれ?
ご飯?
何言ってるの?
あれれ?


「僕はおばあちゃんが世界一だいじです。
長生きしてください」

孫の作文。
嬉しいこと書いてくれてるねえ。
でも、ホントかえ?
だったらたまには大事にしてよね。
今日も朝から「おばあ、小遣い!」
これじゃあ作文と違うねえ。
ホントに大事にしておくれ。