2018年もあっという間の1年でした。
10年前、山小屋を無償で提供して下さる方との出会いがあり、以来犬猫の保護施設としてきた山小屋を今年の1月31日に事情あって明け渡すことになりました。
3年前に明け渡す話しがあり、その日以来代わりの施設をと数十件当たりましたが犬猫の置場所なら貸せないと断られ続け…結局は自宅を改造して移転することを決心しました。
10年前に初めて山小屋へ行った時は、一言で言えば風光明媚。
30年も菰野町に住みながら自宅から僅か6分しか離れていない所にこの言葉にピッタリの場所があるとは夢にも想像出来なかったです。
広大で豊かな自然環境の中、四季折々の風景を楽しみながら保護犬との散歩はまさに夢のような日々でした。
今、思えばこの山小屋がなかったら10年もの間、保護活動を継続することはあり得なかったので、私は本当に恵まれたと思います。
12年前に菰野町の山の中にあるリサイクルセンターへ粗大ゴミを棄てに行った時、檻に入れられキャンキャン鳴く6匹の子犬を見て初めて、菰野町にも動物を収容する場所がある事を知りました。
人間の身勝手によって捨てられた子犬達は、あと2日で命を奪われようとしている現実を知り放っておけなくて引き取りました。
その後、今日まで1匹でも多くの命を救うことを私なりに全力を注いできたつもりです。
菰野町の処分ゼロは10年続きましたが、町民の意識改革も行政の本気度も、残念な事に理想にはほど遠いと言わざるを得ないのが現実です。
…が、粗末に扱われる命があってはなりません。折角産まれてきた何の罪もない動物達に救いの手を差しのべたい気持ちは今も変わりません。
「大変でしょう?」とよく言われますが、動物達に癒され支えられてきた事の方が大きいと思うと続けるしかないと思っています。
私達が救うことの出来る命はほんの一握りですが、誰にも看取られずに死んでいく命の方がずっと多いことを思うと、1匹でも多くの命を助けて来られた「命のかけ橋活動」が出来てきたことは本当に良かったです。
でもこの10年、少しずつ叶って来たもの全てが私だけの力ではありません。
目標、夢を少しずつ実現化できたのは、支援者の皆様、ボランティア有志の力でした。
私にはただ動ける身体があり、理解ある家族があり、自分で見たこと、感じた事をやって来ただけです。
どれだけ多くの人に助けられてやってきたことか……改めて感謝の気持ちでいっぱいです。
今年はじめ戌年に改めて誓ったことは、罪なき犬猫達の残酷な殺処分の現実を声なきもの達に変わり伝えることでした。
厳しい現状を乗り越え、動物達に恥ずかしくない国や町になったと胸を張れる日まで身体が動く限り続けて行きたい…近い将来、動物達の明るい未来を開くために。
来年度こそは犬猫たちに沢山の温もりと幸せをもたらすことが出来るよう祈念するのみです。
この1年間、皆様の多大なご支援のお陰で活動を続ける事が出来ました。
本当に有難うございましたm(_ _)m
オアシスの会 代表
加藤 弘子