ファミリーマートにいるから、ファミちゃん。
暮らしていた場所から人がいなくなって、きっと毎日、お腹がすいて苦しかったね。
でも偶然、原発で働く優しい人が彼女を見つけてくれた。
いつも、ごはんを運んでくれた、まさひろさん。
その繋いでくれたいのちをリーダーが保護したのは、今年の4月頃でした。
いつも耳を寝かせて、人を警戒していたファミちゃん。
トイレ砂の上が好きだった。
生粋の野良猫だったのかも知れない。
それでも、ボランティアさんや他の猫たちとの距離は
少しずつ少しずつ、縮まっていたと思う。
先月頃から、急に食欲が低下し、入院することになったファミちゃん。
入院が長引き、出来るだけ気持ちのいい場所で過ごしてもらおうと
大網さんが自宅へ引き取ったのは昨夜のことでした。
おうちについて、準備してあった大きなケージに移して間もなく
息を引き取ってしまいました。
ふつう猫は、最後の最後、逝ってしまうときに
痙攣してもがいたり、足をばたつかせたりするのだけど
ファミは本当に眠るように、とても静かに最後を迎えたそうです。
たくさんのお花と一緒に棺へ入れ、とても立派な祭壇でお別れをしました。
ファミ、もう疲れちゃった?
きっとまだ若い猫だったのに。
たくさんシャーしていいから、生きてほしかったよ。
ゆっくり、ゆっくりで良いから、仲良くなりたかった。
そして幸せなおうちを見つけてあげたかった。
本当はもっともっと出来ることがあったんじゃないかって
してあげるべきことがあったんじゃないかって
もっと幸せに出来たんじゃないかって
亡くなると、いつも、そんなふうに思ってしまう。
ファミにしてあげられること、私はちゃんとやっていたかな?
ファミと同じくらい、がんばれていたかな?
もっと一緒にいたかったけど
ファミは限界まで、がんばったんだよね。
生きてくれてありがとう。
ばいばい、ファミ。
(ささきち)