私は2000年8月の終わりから翌年の7月の頭まで
アメリカで生活をしていました。
着いた頃は相手の言ってることがなーーーんとなくわかる程度。
しかも話すのは挨拶と2、3歳児が自分の欲求を伝えるくらいの
レベルでした。いまだに対した語学力ではないけれど、英語の映画や歌、
スピーチを聞いて一応わかったり、単語を辞書でひきひきしなくても
とりあえず本が読めたり英語のサイトでもだいたい読めたりするように
なっているのを自覚するときに、違う言語を日本語のように理解している
自分に対して不思議に思うのです。
なんでわかるんだろ???
勉強したからに決まってるんだけど、英語を使う機会が少なくなって
しまった今、たまに英語が触れることがあると毎回不思議な気分に
なります。

ところが最近韓国のお友達がアメリカから2年ぶりに帰ってきたので
私から彼の家に国際電話することになりました。(韓国から日本に
かけるのは電話代が高いので。)きっと彼が出るだろう、という憶測の
もとに電話トーク用の韓国語を準備しないままかけてしまいました。
(友達は日本語できます。)

私:「ヨボセヨー(もしもし)」

すると予想外にも友達の母が取ってしまった!!!

母:「ヨボセヨー」

ひえ~~~っ!!母だ~~~~~!!
私が日本人ってことを伝えなきゃ~~~。
あ。日本人って韓国語でなんだっけ???(ド忘れ。)
こうなったら自己紹介で日本人であることをアピールするしかない!
名前と発音で日本人ってわかってもらえるだろう、とりあえず・・・。(汗)

私:「チョヌン○○イムニダー(私、○○といいます。)」


母:「★=~**#∠※」

・・・なんとなく彼は今いませんよって言った雰囲気。
いないっていう単語が聞こえたので私はホッとしました。
もしいないって言われたら「カムサムニダー」で終わればよい、と
教わっていたのです。

なので、そのセリフを言おうとしたら

母:「==#<<☆”チング?」

あ・・。お母さん、彼の友達なの?って私に聞いてる・・・。
やばい。。。最初の自己紹介で韓国語がわかると誤解された模様。
でも友達?って聞かれたから答えなきゃ~~って思って

私:「ネー。(はい。)」

と反射的に答えてしまいました。その瞬間、お母さんはすごい勢いで
韓国語で何かを話し始めました。

母:「うちの子はねえ、今出かけてしまっていて私もどこに
行ったのかわからないのよー。もうすぐ帰ってくると思うんだけど。」
   (↑勝手な空想。)

かなりやばい!

「私、韓国語話せないんです~~!」

・・・って言いたかったけど、話せないんだからこのセリフも当然
出てこない。
「カムサムニダー(ありがとうございました)」で締めるタイミングを失った
私は途方にくれてしまい、日本語は通じないとわかっていたので
最後の賭けで英語で話してみました。

私:「Sorry, I can't speak hangul.....」

両者:沈黙・・・・。

英語もわからないらしい・・・・。(滝汗)

母:苦笑。困っちゃったわ・・・みたいなつぶやきが聞こえる。
ゆっくりゆっくり話し始めました。

いやー、ゆっくり話してくれたところで
単語がわからないんですよぉ~~(涙)
と、心の中で叫んでみる。

言語がわからなくてもこういうニュアンスだけは人間わかるもの
ですね。母は一生懸命なにか話しかけてくれているけどもうすでに
「ごあいさつ」の領域を超えているので私には完全に宇宙語にしか
聞こえません。言葉はわからないけどとても優しい女性であることが
囲気で伝わってくるだけに余計につらくなってきました。
英語ならだいたいの単語を身につけているのでなんとかわかるし
少ないボキャブラリーでもつなぎあわせて伝えることができます。
しかしながら韓国語はさっぱりです。完全にタイミングを失ったまま
私も「えーっと。あの~・・・」と日本語が口からもれる始末。
せめて「またかけてみます。」、の言葉くらい用意しておけば
よかったものを・・・!お母さん、ごめんなさい!と思いつつ
「カムサムニダー」というと電話を切ってくれました。

うわーん!後味わる~~~~~!!!!
(自己嫌悪・・・)_| ̄|◯

あとで友達とようやく話せたときに説明して謝ってもらいましたが
「お母さん、楽しかったって。」と言われてやっぱり優しい人だなあと
思いました。
昔、英語で言いたいことを伝えることができない上に、言われてる
ことがよく理解できなくて困った経験がたくさんありました。
それで思い立った留学。あの時のくやしさがよみがえりました。
でも韓国語って英語より難しいって私は思うんです。。。
韓流ブームになる前にちょっとかじったことがあります。
韓国語は語順が一緒だから簡単だよ、なんていいますけど
思ったより覚えることが多くて大変です。すぐ挫折しちゃいました。
もしマスターしたら、やっぱり英語を聞くときの不思議な気持ちを
同じように味わうのかな?って思うと、やっぱりまた勉強してみるべき?
って気持ちにもなる今日この頃です。