うちから助産院は通常30分近くかかります。
混んでいると40分くらいかかることも。

私はとにかく後部座席で床に膝をついて
座席にもたれかかるような姿勢でひたすら
唸ってました。
もう出てきてしまうんじゃないかという
勢いでさがってきているのがわかります。

あとから聞いたら助産院に向かう空には
大きく美しい満月一日前の月が見事に
浮かんでいたそうです。
私は反対側を向いてひたすら唸ってたので
月がどうだとかみる暇さえありませんでした。

ただ、その同じ月をそこから10時間ほど前に
ゆいとと一緒にお風呂の中から眺めましたけどね。

いつもはしないのですが、昼にうちの母が
風呂場がくらいからとブラインドを平行にして
光をいれてました。
いつもは閉じてるんですけどね。
そのまま閉じることなく夜風呂に入ったので
ちょうど月が浮かんでることに偶然
気がついたんです。
お月見しようか、と窓をあけました。
ゆいとと二人でぽっかり浮かんだきれいな
月を湯船の中から眺めて
「きれいだね~~~」と二人でつぶやいて
ました。
すると不思議なことが起きました。
私の左目に映る月が急に丸い形を失って
光の結晶のようになりました。
網膜がおかしくなった!!!と私は
何度か瞬きをしました。
少ししたら元にもどりましたが、また
同じように蜘蛛の巣のように光が
広がって月の形がなくなりました。
目をこすりました。
ゆいとが私の様子が変なのに気がついて
「おめめ、いたいの?」と心配してくれます。
「ううん、大丈夫」といいながら私は内心
焦りました。
特に目に異常はありません。
その後、どんなに月をみても何も起きませんでした。

とても不思議な現象でしたが、あとから
思うと出産のサインだったのかなと思います。

あ、そうそう。りーちゃんの名前はかおりと
いいます。ゆいともかおりもちゃんと漢字が
ありますが、ここでは伏せておきます。
二人共この漢字の組み合わせの名前を
もつのは全国誰もいないと思います(笑)

ゆいとのときは新月の前日、
かおりのときは満月の当日ですが、月は
前日のものでした。
不思議ですね。ムーンパワーは本当にあるんだなと
思いました。

話は戻って日曜の早朝だったので車はほとんど走って
なかったそうです。
なので15分くらいで到着してしまったらしい
のですが、私はそれどころではなくて
何度か「いまどこ?」と聞きました。
助産院到着まであとわずか、というところで
膣のあたりに違和感がおきました。
メリッという感じで熱い感じがしました。
頭出てくる・・・!?と思いましたがまだ破水
してません。

出発の際に助産院に電話しました。
本当は病院に行って抗生剤の点滴を受けてから
助産院にいくはずでしたが、私の声の調子を
聞いて、もう病院に行かずに直接うちにきて
ちょうだいと言われてすぐに直行しました。

なんとか到着して降りたところで先生と助産師の
Mさんが私の両腕を抱えて家に連れていってくれました。
靴を履く余裕もなく、私はくつしたのまま歩いて
いきました。
それから階段を登って2階のお産の部屋へと
向かったのでした。