深夜の静寂の中に木霊する
耳障りな爆音。
遠くからでも聞こえるその音が、
次第にこちらへ向かってくる。
そんで、
家の
前で
止まって
私は勢いよく窓を開けた。
火事!!???
階下に群がる消防車の数、
取り巻く群衆、
TVで見た防具に
身を包んだ人たちが懐中電灯を持って
真っ白の煙の中へ踏み込む
その光景は。
ちょ
またですかい!?
超ヒヤヒヤしたところですよ?
ほんとね、
世の中、
ドラマみたいにうまいことなんない。
死ぬときは死ぬぽい。
明日にも今にも。
分かっているけどやっぱり
こういうこと起こると本気で思うね。
うちの道路挟んだ正面の
ビルの中に入った焼肉屋が燃えたんです。
かなりの煙は出てたし、
そのビル全体が煙につつまれてたかんじだったんですが、
結局
火事というよりはでっかいボヤ状態だったようで
大惨事にはならなかったみたいです。
よかった。
すげー数消防車来てたし、
消防署の方々もけっこう沢山いたし
本気でびびりました。
次の日見た焼肉屋は
もちろんシャッターが閉まっていて、
あぁ、
当分無理なんだろうなって
ちょっと寂しくなった。
火事は怖い。
気をつけてても
起こるときはきっと起こるんだ。
何を持って逃げたらいいのか
私の大事なものは何なのか
自分が築いたものたちの消失に
どう耐えればいいのか
わかりません。
で、
さらに二日後。
その焼肉屋ですけど。
普通に開店してました。
強ぇ!!!!