利用者さんのお宅を毎月訪問しているケアマネだが、お茶などのおもてなしは本当に要らないんですよ、と声を大にして伝えたい。
私の事業所は、重説にも「お茶などのおもてなしはお断りしています」と書き、本当に不要であることを伝えている。
引き継ぎ案件だと、「え〜!前のケアマネさんは喜んでお茶飲んでったのに」と半ばがっかりさせることもあるけど、私は申し訳ないけれどきっぱり頂けないと伝えている。
理由は3つ。
①職業倫理としての理由。
②利用者さんとはお茶飲み友達ではないし、適度な距離感を保ち続ける事はとても大事なことと実感しているため。
③一杯のお茶から始まる間違った「依存心」と言うトラブルを避けるため。
駆け出しのケアマネだった頃、要介護状態の高齢者である利用者さんが淹れて下さったお茶を無下に断れなかった。有り難く頂くのも仕事なのかと思う事もあった。でも、次の時にケーキが用意され、また別の日には「これ持ってって」とお菓子を持たされ…。断ると悲しそうな顔をされる。何なら「うちにあっても困るから持ってって」と強く勧めて下さる。固辞してがっかりさせるのも申し訳ないような気がして、「今回は頂きますが、次回からは頂けません」と伝える。でも、次もお茶とお菓子が出てくる。面談時間も長くなる。親近感を持って下さるのが分かるが、いつしか、「この人なら家族のように頼れるのかも」との期待感に変わるのを感じる。
この流れは、ケアマネにとって非常にリスキーだ。ケアマネは利用者さんの家族にはなれない。例えば医療的な選択を迫られる時に、自分の母にするような私見の入った意見は利用者には言えない。何かあった時に家族のように駆けつける存在には残念ながらなれない。
一杯のお茶から始まる、ケアマネに対する間違った期待感…。これは、利用者にとってもケアマネにとってもトラブルの導火線になり得る。
駆け出しのケアマネから今まで、「いいケアマネ」と思われたい気持ちが間違った依存心に繋がり、苦い経験を味わってきた。
だからこそ。
今は、最初から丁寧に、でもきっぱりと、「お茶は頂けません」と伝えるケアマネになった。