誰も見ていない。



ギャル系の、でも本当に美人な二十歳前後の女性のお客様が来店された

でも

ニットキャップをして

その上からトップスのフードを被ったまま..お店に入られ、そのまま待合へ

そして..カウンセリング

お洒落は、わかる

「スタイル」も理解できる


僕は、とっても哀しかった。








僕らは目の前で腕を伸ばし

胸の前でお客様のヘアをカットする

目視もするし

鏡越しに「お客様目線で」でもチェックをする

みるたびに自分を見られているの勘違い?されるのか

ちょこちょこ頭が動く

正確なカットが出来ない

気を使い、わざと目線が合わないようにするが....無駄だった


僕は、とっても哀しかった。








駐車場に車が進入してくる

車に乗ったまま窓越しに店内を、超~ガン見してくる

どうも...お客様とは違うらしい。。。

でも何分間も出て行かない


僕は、とっても哀しかった。








髪を切るか切らないか、わからない人を

いつかはお客様に変わっていただけると願い丁寧に接客し

店内のヘアマガを観たいと、おっしゃるので待合へ通し

カウンセリングをする

物理的にパーマ施術が難しく(短いがために。2cm程度しか無く)

ご希望に添えないので話を伺っていると

新規なのに(10年来のお客様であっても無いよね)

親、家族でもないのに(だとしても考えられへん)

するか、せんか、わからんって言うたろがっ!と待合チェアを蹴って帰られた

どっかの本屋にでも行ってくれませんか


僕は、とっても哀しかった。










「鬱」か「薬」か知らんけど非常識な問題行動が多すぎる

こっちは普通だと想定して(当たり前だけど)お客様に接客するんだけど

変な人(状態)が多い

困る。




若いときは「人目」が気になる

また..どう思われているか気になる

僕ぐらいになってくると(若くても気づけば)

じぶんの目線で生きる。

もう少し人生を経てゆけば

誰も、じぶんなんて見てもくれていなかったんだと気がつくだろう

けっきょく

人は何十年、何百年たとうが

苦しいとき、迷ったとき、悩んだとき

答えが欲しいとき

人の話を聞き、本を読み

導(標=しるべ)を、みちびき出す。

いまだ過去も現在も答えが出ないから人は

普遍的な同じものにたよる弱い存在なんだね



誰も見ていない

見えていない