年明けから、私が主催するすべてのクラスでレッスン料の値上げをさせて頂きました。
ただ1か所だけは、いわゆるステルス値上げとしました。ポテトチップスの値段は上げずに内容量を減らすような方法を、ステルス戦闘機のように、ステルス値上げというそうです。

理由は
・そこは施設使用料が他と比べて格段に安い。
・そこは参加人数が他と比べて多い。
ため、値上げはせず、無料レッスン特典の廃止と、チケットに有効期限を設けることだけさせて頂きました。

その説明の際に、こんなトークをしました。
これからは『健康はお金で買う時代』という話。

例えば、父が介護施設にお世話になっていた4年間は、毎月25万ずつ支払ってました。払えなければ、もっとサービスの悪い施設に移るか、自宅で介護するか。自宅で介護していたら、おそらく私は仕事もできず、収入がなくなっていたでしょう。そうなればQOLはガタ落ちです。

仮に病気になって健康保険適用外の治療が必要になっても、自費治療にかかる数百万という金額が支払えなければ、治せる治療があっても受けることができません(生命保険の特約等で対応していれば済みますが)
切ない話ですが、お金がなければ生命維持ができないのです。

「この健康食品を食べるとめっちゃ健康になるよ」という商品に、みんなの大好きな半額シールが貼ってあったら買いますか?
たぶん買いませんよね。なんで売れ残ったの?と勘繰るはずです。ワンチャン半額なら試してみようという人もいるかもしれませんが(笑)
特に女性は、痩せるとか、お肌に良いとか、美容に関するものにはお金をかける方が多いはずです。

身体に良いからと、割高でもお取り寄せの食材を定期購入している方もたくさんいます。

なのに。
どうして運動にはお金がかけられないのでしょう?

例えば、公民館で週1回で月1000円ていうクラスがあるのだから、ヨガのクラスの相場はそんなもの、と思っている方が多いことがとても残念です。

これまでの人生で、仕事のために200万以上自己投資をして学んだことのある方いらっしゃいますか?(20名中1名いました)

ヨガインストラクターになるための養成講座を出ただけの指導者と今の私を比較したら、どれだけ時間とお金と労力をこの仕事のために費やしてきたかは雲泥の差です。

それが私が今回、料金の値上げを決断した最大の理由です。

というお話をさせて頂きました。

有名な先生は、ネームバリューで高い値段設定をしてもそういうものだと思ってもらえます。でも私たち平凡な指導者は、自分の価値に見合った収入を得ることのできていない方が多いように感じています。
もちろん実力と、お客様からの信頼があってのことですが、自分の価値に見合った収入を得ること、資産を形成することを、インストラクターという職業の方々ももっと真剣に考えて良いのかなと感じています。価格設定、難しいですね...。

健康をお金で買う時代にはより質の高い運動指導を受けることに自己投資のできるお客様を育てる、そういうお客様を育てられる指導者を養成する、そしてそれが当たり前の世の中にしていく、これは私の使命だと思っています。



私がレッスン前トークでお伝えしたことを、ご自身の作品にして下さいました‼︎

バランスのポーズ、苦手な方がとっても多いです。多くの方は、
・バランス感覚がない
・身体がうまく使えていない
と考え、そのポーズをやるとなった瞬間に、色々な先生に言われたことが頭の中でグルグル回っています。故に、私の方に向いてる顔が怖い(笑)

考えすぎて、結局何をしたら良いのか分からなくなってる方が多いです。

試しに2メートル先の床を見て片足で立ち、首を軽〜くイヤイヤと振ってみて下さい。その時の視界に入る景色を良く見ておいて。

次に、視点は目線の高さ〜少し高めでもOKで、できる限り遠くを見て同じことをします。

どう感じましたか?
近い方が景色がグラグラ揺れたでしょう?

それがバランスを取れなくしている理由の1つなんです。なるべく遠くをみた方が格段に重心が安定します。

ところが考えすぎているとどうしても下を見がち。特に高齢者は日頃から転倒が怖いので、より視点が下がる傾向にあります。猫背の姿勢でも視点は自然に下がってしまいますよね。

このことを思い出させてくれたのは、バレエの先生!
バレエと言ったら、バランスを取ることが必須、飛ぶか回るかバランスを取るかが大半。バレエシューズなら普通のつま先立ち、トゥシューズだともっと狭い基底面積で立たなければなりません。

実はバレエではもっと遠くを見ます。
物理的にはスタジオの壁や鏡までが限界ですが、その向こうに広がる客席まで意識に入れて練習していかなければ、本番で舞台に立った時に煽られて重心が後ろにいってしまうからです。直撃してくる照明もありますし、真っ暗な客席は視点を定めるものがない状態にもなります。

このことを思い出させてもらって、意識してみたら、いつのまにか私も視点がすごく近くなっていることに気付きました。昔はもっと遠くを見てましたから。

そしてさらに。
これって大周天じゃん、て思ったのです。
大周天とは、自分のエネルギーの及ぶ範囲、と思ってもらって良いと思います。ダンサーがお客様を演技に引き込むことは、一種の大周天じゃないかと思います。

だとするならば、視点をあげて、より広い視野で世の中を見て過ごすことは、すなわち大周天を広げることにつながると思いました。

より広い視点から物事をみれば、いま起きていることが些細な問題に感じられ、心にゆとりが生まれます。
またエネルギーの及ぶ範囲が広がれば、それだけご縁(縁起)を結ぶことのできる対象が増えます。


だから皆さん、2022年は視点をあげて過ごしましょう!という話をしました。
それがこの作品です。

大周天についてはめちゃくちゃ私の持論ですが、バランスのポーズを取りやすくするために視点が大事というのは明白な理論なので、ぜひ使ってみて下さいね。

まあぶっちゃけて言うなら、ごちゃごちゃ考えずにまず前を向け!っつうことですな^_^


伝筆講師ゆうさんの作品


とある起業家が、「2022年はさらに混乱の年になる。K字型が進み貧富の差が激しくなるから、投資先を間違えないようにせよ」と来年の展望を言ってました。

コロナがはじまった時からずっと聞いているので、まだ言うか...という印象しか残りませんでした。

コロナと共に生活する中で、少しずつ前を向きながら自分自身の生活を取り戻しつつある。お客様たちを見ていて私はそう感じています。

その方は起業家としてメッセージを配信しているのでそういうメッセージになるんでしょうけどね。でも正直、聞き飽きましたし、何より年末にそんなことを言って欲しくなかった(笑)

2022年も引き続きコロナと共に生活していくことになるでしょう。でも日本人は強い、人間は強い、だからこの2年よりずっと強く明るい2022年が作れるはず。一人一人自分の意志で選択して、社会のために自分ができることを精一杯やっていく、そんな2022年にしましょう。

こう言って欲しかった。

理想論かもしれないけど、人間は「想う」力が原動力になる、理想を語らずして何も始まらないじゃない⁉︎

私たち運動指導者は、お客様の心を支えることも役目の一つ。希望を与えられる存在でいたいと思います。