こんにちは。作川です。
今回は、Linux という OS をWindowsパソコンに入れたお話をしたいと思います。
私自身、PCは素人ですので、「へー、PCはこんな使い方があるんだ」と知るきっかけになればと思い、書いてみました。
(インストールなどの具体的方法は省略しております。ごめんなさい。)
<内容>
WindowsPCを、無料OSの Linux に替える。
節約指数、4です。
<目次>
- 私のPC
- Vistaが使えるうちは使い続けよう
- OSを試した!
- まず Ubuntu
- 次、Linux mint
- Linux Bean
- ZORIN OS
- どのエディション?
- 完成&使いみち
- 現在
- 結論として
<私のPC>
2007年、私は初めてのパソコンを買いました。
自作パソコンでした。自分ですべてのパーツを選び、パソコンに詳しい友人にアドバイスをもらいながら組みました。
完成後、私が「このPCは永く使うつもりで組んだから、10年以上は使う」と宣言すると、友人には「それは無理だw」と言われました。
(※私なりに、コンパクトPCや静音PCではなく、各パーツになるべく制限をかけずに選んだので)
PCを使い続けていくうちに、新しいパーツが発売されます。私もCPUをアップグレードしたり、HDD→SSDに換装したり、グラフィックボードを追加したりしてPCライフを楽しんできました。メモリが死んだため交換した事もありました。
「何が無理なものか。少しづつ快適になってるし、マザーボードが壊れるまでは10年どころか15年、20年くらい使えると言えるんじゃないのか?」
と、思っていました。
そのうちに、新しいOSがどんどん発売されました。7とか8とか10とか。
<Vistaが使えるうちは使い続けよう>
私はそう思っていました。しかし、具体的に意味を理解してはいませんでした。
家電と同じように考えていました。
「2017.4.11 Windows Vista、サポート終了。」
はっきり期日を知ったのは、たしかサポート延長された時だったと思います。
2016年の6月に、友人にPCどうするのか聞かれました。ちょうど7から10に無料アップデートがどうたら、の時期でしたから、その事で聞いてきたのです。いや俺Vistaだし。
「このまま使うよ。古いOS使い続けてる人たくさんいるし、アンチウイルスを入れていれば大丈夫だろ」
…すみません、情弱で。
当然反対され、犯罪の踏み台にされる危険などを説明してくれました。
親切な友人がいてくれて本当にありがたいです。
で、どうすれば一番いいか聞くと、
「新 し い P C 買 え」
との事。
もったない精神旺盛な私は今のPCが可哀相でしょうがありません。まだ戦えるのに…
「今のPCにWindows10入れても面倒くさいだけだよ? 捨てられないならVistaのまま、ネットに繋がずに使えばいい。」
ネット、繋がず…? う〜ん、それはいやだな…。
わかった、新しいPCは買うよ。2台あれば移行が容易だし、今後もテスト用途とかに何かと便利だしね。
そして、完全移行した暁には、VistaはHDDごと凍結して、SATA差し替えてLinux機として再生させよう! と決めました。先の友人はLinuxについては何も言ってないので、自分一人でやります。(彼も知らなくはないだろうけど)
新PC購入に当たって、嫁の説得に苦労しながらも、(当時)最新プラットフォームのPCを組みました。でもまだWin10は入れません。Vista機をLinux運用するために、まずSkylake機でOSテスト三昧です!
Linuxは無料だし!
ちなみに、私のPCの構成
「Vista機」
マザーボード: GIGABYTE MA-69G-S3H
CPU: Athlon64 X2 3800+(2GHz) → 5400 BlackEdition (2.8GHz) ※900円くらいで中古で買った
メモリ: バルク 3GB
電源: ケース付属400W ATX-400JSP
ケース: サイズ N-880-BK
グラフィック: NVIDIA GT240 玄人志向のZALMANファンのもの
OS: Windows Vista Ultimate 32bit → 最終的に Linux mint 18 "Sarah" Cinnamon
「Skylake機」
マザーボード: ASUS H170-PRO
メモリ: バルク 8GB
電源: 玄人志向500W KRPW-N500W/85+
ケース: Fulmo Q グリーン
グラフィック: オンボード(Intel® HD Graphics 510)
OS: テスト機を経たのち、 Windows10 Home 64bit
<OSを試した!>
まずUbuntu
Linuxの一般向けの代表格といえばUbuntuかと思います。有名ですよね。
Skylake機のまっさらなSSDにUbuntu入れました。
今までも何度か要らないHDD使ってUbuntuに挑戦していたので、インストールは簡単でした。
SSDにインストールして再起動、メチャメチャ速い! 世代の差か… VistaなんてSSDで3分以上かかってたのに…
そしてデスクトップ。独特感があります。遊びでUbuntu入れた時と違い、Windowsの代わりに使う事を検討するので、やっぱり違和感というか、使いづらいです…。何とか使えると思いますが、苦労します。
うーん、Ubuntuでいいならこれで話を終わらせるつもりだったのに…。覚えることが多いし、結構端末(Winで言うコマンドプロンプトみたいなやつ)を使わせられる!
とりあえずテストだから、ドライバー確認、アプリ使用感、ファイル操作、ランチャー、マウスボタン割り当て、wine、印刷、拡張ボード、周辺機器、Wifi、Bluetooth、一通り調査してみる。
なるほど、なるほど。
よし、他のディストリビューターも色々調べて片っ端から試そう! 環境は整ってるから!
次、Linux mint
評判を調べたら、Linux mintというのがありました。知らなかったです。Ubuntuベースだそうです。しかしこのOSは、いくつか種類があり、よくわからないw! とりあえず迷ったら「MATE」との事なので(親切だな)、MATE入れてみます。
クッソ速い! デスクトップ完全表示まで9秒、凄すぎる、何なんだコイツは。
しかも、ドライバー類が全自動で全部入りました。Ubuntuは少し端末使ったのに。
デスクトップ操作がWindowsとあまり変わらない、違和感が少ない。コイツはかなりイイのでは…? Linuxすげえな。ここまで使いやすくなっているとは!
詳しくテストしてみると、いくつか難しい所も出てきました。
- 自分のプリンタやマウスのドライバーは手動で入れなければならなかった。(それでも端末は使わなかった)愛用のMadcatz M.M.O.7は自分には設定無理orz、5ボタンマウスならアプリ使用でOKでした。レーザープリンターPR-L5750Cは、NECにLinux用ドライバーがありました。(LAN接続して"116-324"エラーが出た方はこちらへ)
- ブラウザがなかなか完全作動のものがない。いくつか試す必要がある。(Chromeが一番まともに動くがHulu他動かないものあり。次Chromium、FirefoxはFlash厳しい)
でも、とても好印象でした。では次いこw
Linux Bean
これは知っていました。かなりWinを意識しているみたいなので、期待できそうです。wine標準装備とか、いいですね。早速入れてみます。
フォントが、汚い見にくい小さい… これは、XP時代の解像度低いモニターを意識しているからでしょう、そう思いましょう。少ないメモリ、古いCPUでも作動するよう設計されているので、そういった雰囲気を感じます。表示も美しくはありません。
ドライバー類は、入ったのか入ってないのか、それともそんなの関係ないのか、とにかく問題なく動いてます。
しかし売り(?)のwineがうまく動きません。Ubuntuの方がよほど対応しやすいです。
この手のWin寄りOSは、よほどうまく作っていないとトラブル時面倒だな、と思います。トラブルに対処するつもりならUbuntuかUbuntuにかなり近いモデルがいいと思いました。
Linux Beanは各種設定やソフト導入時に作者様の説明が入ったり、随所親切な作りになっていて、とても素晴らしいOSだと思いますが、自分のVista機はスペック的にまあまあいいので、Linux Beanは見送ります。期待が大きかったですが、残念。ほな次。
ZORIN OS
これ、何か良さそうですよ。Windows7風とかできるみたいですよ。(私は7知らないけどね)Windowsから(Macからも?)の乗り換えを意識しているみたいなので、サクッと移行できたりしてね! 楽しみです!
おー、インストールから、キレイですね。 美しさでは、今までで1番です。
さあ来たデスクトップ。んん? どうするのコレ? 見た目はキレイなんだけど、操作感がイメージと違うな…w
どうなんでしょうかねコレ。設定も独自だし、苦労すれば使えるんでしょうが、乗り換えしたいだけの向き(私)は苦労したくないので… 却下だなw
美しいし、楽しいかもしれないOSですが、すでにLinux mint他を見てきた私からすれば、却下でした。割とすぐ結論出ましたw。
他には… マニアックなのしか残ってないですね。
もういいや。
一通り試してみて、私のポイントは、
- トラブル対応しやすいUbuntuにできるだけ近いもの
- 見た目よりも操作感重視
- Windowsを別PCでまだ使うから、違和感は少なく
といった所になりました。
上記テストした中では、Linux mintがバッチリでした。
<どのエディション?>
では、先にも触れたLinux mintのどのエディション(デスクトップ環境)を最終的に選ぶかになります。
Cinnamon、MATE、Xfce、KDE の4つ(LMDE除く)があります。少し面倒になってきたので、サラッと書きます。
Cinnamon
MATEと同じような操作感、見た目はより良くなっています。PCのスペックが良いなら、Cinnamonが推奨されています。
動きは十分軽いです。MATEと変わりません。
一つ注意点があり、3Dアクセラレータ推奨、との事です。古いPCならグラボ搭載していないと、動きがガビガビになります。グラボは手動でドライバーを当てます。当てないとガリガリです。
GT240はNVIDIAにLinux用ドライバーがありました。Skylake機はオンボードで問題なく動きました。
MATE
Cinnamonとほぼ同じで、グラボ不要です。設定、コントロールパネルなどが簡素になっています。グラボのないPCはこちらをどうぞ。
Xfce
更に軽量、という事です。
見た目が更に簡素になっておりますが、使用上問題ありませんので、安心してお使いいただけます。
軽さは、私のVista機・Skylake機ではよくわかりませんでした。
ある程度のスペックがあるPCは、MATE以上でいいと思います。
KDE
カッコイイと評判のエディションです。
高スペックを要求されます。
他の3つと操作感が結構違います。
カスタマイズの幅が広いそうです。
期待したのですが、素で使うならCinnamonが上(Win寄りという意味で)、カスタムするのは暇がない、という事で却下です。
カスタマイズしてカッコイイデスクトップが欲しい人向け、でしょうかね。
基本はPCのスペックに合わせて選ぶ、という事です。
これはどのOSにも当てはまります。
さて、私はグラボのドライバーが見つかったので、Cinnamonを選びました。
<完成&使いみち>
テストも終了して、いよいよ正式にインストールします。
Vistaはオンラインではもう使いませんが、いざとなったらSATAケーブル差し替えてオフラインで使えるよう、温存します。
SSD120GBにVistaを入れていたので、不要だった250GBHDDにクローンコピーし、起動テストした後SATAケーブルを抜き、PC内で凍結です。
CinnamonをSSD120GBにインストールし、起動OK。
うん、速い速い。完全に生まれ変わりました!
ドライバー全自動、ってすごいですよ。ここは完全にWindowsの上を行ってます。
<現在>
モニターを買う許可が下りなかったため、Linuxは寝室のTVにD-subで接続して配属されました。ホコリが心配です(泣) インテイクのファンは停止しました。CPUの負荷も小さいですし。
- スタートアップでFirefoxが立ち上がり、ドラマの見逃し配信プレイヤーと化しておりますw。 妻が見ます。
- Dropboxを使い、エクセル(もどきのcalc)で家計簿を管理しています。
- 同じくDropboxを使い、「舞暦」というカレンダーをフォルダごと入れて、Win・Linux両方で使っています。
- あとは、普通のPCです。ネット見れるし、通販の注文もするし、DVDドライブも残ってるし(IDEだったから)、GIMPやLibreOfficeも使えています。
主に妻が使ってますw。Linuxを。
すごくないですか? 本人全然わかってないんですよ。
「これでココ押したら見れるんでしょ?」
とか言いながらTBSオンデマンドとかから「逃げ恥」とかも見てたんですよ。
私はそこが感動でしたね。
捨てられる運命にあったPCが、「私機械わかんないもん」とか普段言ってる人に使われるなんて、Linuxもすごい所まできたなぁ、って。
<結論として>
Linux、軽い使い方でしたら、もうメインPCとして使えるまでの実力を備えてますよ!
と、声を大にして言いたい!
Windowsがサポート切れなら、入れ替えてはどうでしょうか?
1台しかないなら不安ですが、最新Windowsの中古PCをジャンクワールドなどで1万円で買って2台体制もいいですね。
Windows10ならもうタワーPCなど組む必要がない気がしてます。OSがスマホみたいに思いましたので。
今度、自分も中古PCにチャレンジしたいので、購入できたらまたブログに書きたいと思います。必要なのは許可ですw
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
この記事の内容自体は、2016年8~10月の話です。
現在はIntel第7世代KabyLakeが出てますからね。
しかし、友人の予言通り10年は無理だったんですね…。
わがVistaは9年でした。