転院した

先の病院で

 

おれは

問題児だった。

 

 

夜中に

こっそり起きて

 

 

病室で

音をたてないよう

注意しながら

 

 

禁止されていた

スクワットをした。

 

 

出てはいけないと

いわれた病院を

無断で抜けだし

 

外を歩いた。

 

 

なぜなら、回復を

したかったからだ。

 

 

脳出血が

再発して

 

それで

死んでも

 

それはそこまでの

人生だったと

あきらめる

しかない。

 

 

でも

それを恐れて

その結果

 

 

寝たきりに

なってしまっても

 

 

その責任を

とるのは

 

 

病院でもなければ

ほかの誰でもない

 

 

おれと

その面倒を

最期までみなきゃ

いけない家族だ。

 

 

だから

おれの人生のオールを

 

ほかのひとの手に

ゆだねるなと

 

 

いいたくなったし

 

 

当時のその気持ちは

いまも変わらない。

 

 

 

なぜ

おれの人生の責任を

とれないひとが

 

 

俺の人生における

禁止事項を

かってに決めるんだ?