3. リハビリ開始 回復期

 

転院後にリハビリを開始しました。

そこで最初に一つ困ったのが、くだらないことですが、はみがき粉の容器など、回転するタイプのふたが開けにくいこと。

 

普通は容器本体を固定した状態でふたを回すのですが、麻痺側の手足が動かないために、本体が固定できず

ふたを回すと本体ごと一緒に回ってしまうのです。

 

解決法として、左わきに本体を挟み、同じ左の手でふたを回しました。

やってみるとわかるのですが、やりにくさはあります。が、一応はこれで対応できます。

 

もうひとつは口にくわえるやり方でして、ただしこれは衛生面でやめたほうがいいかもしれない。

しかし、やりやすいとはいえます。

清潔なタオルなどを用意して、それを介して咥えることもできます。

回転しないワンタッチ式のものを用意してもらう手も、もちろんあります。

 

下着について。

最初はおむつ着用です。

体の回復が進んで慣れてくると、普通の下着になります。

リハビリをすると汗をかきますので、シャツの替えは多めのほうが助かるかもしれない。

 

時計は病院内にあります。

ただリハビリスケジュールは分刻みですから、個人用のものがあると時間が簡単に確認できて、助かります。

また夜中になると消灯しますが、夜間に同室のかたに迷惑をかけずになにかを調べたい時などには

電池式のLEDライトの読書灯が便利です。

 

単行本。あるとひまがつぶせるのと、脳の活性化にもいいかもしれない。

ただわたしの後半のリハビリ生活では、回復期の時間をより有効に活用したかったので、読書に割く時間は

とれませんでした。

 

スマホ。調べ物をしたいときに重宝です。

ただ、わたしは利き手側がマヒしたため、最初の頃は左手のみの操作でそれが不便でした。

スマホ自体も手に持っての固定はできません。

慣れと、回復待ちです。

 

音楽プレーヤー。

自主練での苦しいリハビリを楽しい時間に変えるのにいいです。

退院後の散歩にはMP3プレーヤーで音楽を聞いています。

が、このせいで、ひとや車にぶつかると危険です。

院内や移動中はやめておく。

あるいはぶつからないよう注意をして、自己責任でお願いします。

 

ノート、メモ帳。えんぴつ、えんぴつけずり

便利です。忘れてしまいそうなことや、習ったリハビリのコツを書きためて復習に使えます。

これも効き手側がマヒしていると左手で書いたり不自由な右手で書くことになりますが、慣れと回復待ちです。

 

リハビリのモチベーションアップの方法は人それぞれだと思います。

わたしは音楽でしたが、他にも高齢者が多い病気であることから、お孫さんの絵や日記、応援メッセージや

音声や動画もいいかもしれません。もちろん親しい誰かのものでもかまいません。

 

やるのはまず自身のためであり、同時に誰かのためでもある。

リハビリは大変だが、あとでやろうと思っていると、回復期を逃すかもしれない。

その情報がモチベーションの維持にもなります。

入院当初は体の半分が動かず、この先の人生の大変さが感じられて、ふとつらい気持ちになります。

字を書いても枡に収まりきらず、まるで子どもが書いたようなよわよわしい線です。

しかし、がんばってください。がんばりかたの具体例は次。

 

つづきます。