中国ドラマ「蓮花楼」★★★★★

 

以前から気になっていたドラマです。

FODに来てくれたため、視聴しました。

 

 

あらすじ

武林の若き盟主で四顧門の門主・李相夷(りしょうい)は師兄・単孤刀(ぜんことう)を殺した金鴛盟の盟主・笛飛声(てきひせい)と対決するが、毒に侵され海に落ち消息を絶った。10年後、方尚書(ほうしょうしょ)の嫡男で天機山荘の後継ぎ、方多病(ほうたへい)が江湖の治安を担う百川院で捜査員の刑探に志願、ある使命を帯びて旅立つ。その道中で蓮花楼医館を牽いてさすらう医者・李蓮花(りれんか)と出会い……。

登場人物紹介

イケメン3人組

李蓮花/李相夷(Lǐ liánhuā/lǐxiāngyí)

10年前は、四顧門の門主だったが、毒に冒され、余命いくばくもなく、今は流浪の(偽)医者。
 
設定からして、山河令の阿絮を彷彿させるものがありますよね…。
しかし、阿絮は、基本めちゃ強い(但し時間切れ問題あり)!めちゃかっこいい!という感じでしたが、李蓮花の方は、基本病弱で、忠犬2匹に守られる姫という印象でした。
 
たまに唐突にめちゃ強くなるのが、よく理解できず…。武力がなくなったわけではなく、短時間ならOK(但し体力・内力の消耗甚大)ということ?
 
李蓮花(及び中の人、チョン・イー)に対しては、めちゃかっこいい!と思う人と、よくわからないという人に2分されるようですが、正直私は後者でした。
 
ただ、李相夷は超絶イケメン、李蓮花はそれなりにイケメンという設定のようで、確かに、李相夷を演じているときの方がずっとイケメンに見えました。李蓮花の時は、敢えて本来のイケメンを封印したということなのでしょうか。
 
あと、元カノ・喬婉娩との絡みでは、なんともいえないセクシーさを感じる場面もありました。
「ラ」ブロマンスで、魅力を発揮する役者さんかも、と思いました。
 

方多病/小宝(Fāng duō bìng/xiǎo bǎo)

李相夷に憧れ、李蓮花のことも大好きで押しかけ女房?しちゃう若者。
 
父親は朝廷の高官、天機山荘(よくわからないけど、四季山荘がお金持ちになったみたいな感じ?カラクリがお得意とのこと)の荘主で、超ボンボンらしく、公主が許嫁だけど、家出して百川院の刑探(警察官的な?)を目指し、前半は李蓮花と謎解きの旅。
 
彼は李蓮花の忠犬のようで可愛かったです。
顔も犬顔だし、チワワみたいな?決して小柄ではないのですが。
後半、武力もかなりアップして、大好きな李蓮花を絶対に守るマンと化しており、頼もしかったです。
 

笛飛声/阿飛(Dí fēi shēng /āfēi)

金鴛盟の盟主。

李相夷とは宿命のライバル。

李蓮花が李相夷だと速攻見抜いたのは愛?

 

李蓮花と方多病から、阿飛と呼ばれるようになり、セコム化してからがかなり面白かったです。

彼も李蓮花の忠犬ですが、方多病がチワワなら、笛飛声はドーベルマンといったところ?

 

彼もイケメンさんでした。やはり、チャームポイントの顎が少し気になってしまいましたが。

 

 
存在感の薄い美女たち

角麗譙(Jiǎo lì qiào)

笛飛声のことが好き過ぎる美悪女。確かにすごく綺麗です。
諸悪の根源とはいえ、面白いので彼女のことは好きでした。
 
その美貌で、数々の男性を手玉に取って悪さして来たものの、肝心の笛飛声の塩対応ぶりが素敵。
彼女が李蓮花/李相夷を嫌う理由も、彼女になびかない上に、笛飛声が李蓮花にご執心なのが気に入らないからという…要は嫉妬ですか(笑)
 

喬婉娩(Qiáo wǎn miǎn)

李蓮花/李相夷の元カノ。
角麗譙に言わせれば、角麗譙と喬婉娩が武林を代表する2大美女とかなんとか。確かに美人ではあります。
 
彼女の四顧門におけるポジションがよくわかりませんでした。
石水みたいに女性だけどめちゃ強い!という感じではなくて、武力はなさそうだし、シンプルに綺麗どころ?
と思ったら、終盤の方で、あれ、戦えるんだ?と思ったシーンもアリ。
 
ダメ門主の肖紫衿(夫)から印籠じゃなくて令牌?を取り上げて命令出したら四顧門の重鎮のおじさんたちが、ははーっと従っていたし、揉め事が起こったときに、「ここは私が買った不動産よ。文句あるなら出て行って」的なことを言って外野を黙らせてたし、実は財力と権力を有する四顧門の女帝的存在だったのでしょうか。
 

蘇小慵(Sū xiǎo yōng)

祖父が偉い文人で義兄が著名な医者様の、才女系のお嬢様。
彼女は可愛くて性格がさっぱりした良い子で好印象でした。
 
最初、男装で登場した時から可愛かったですが(どう見ても女性だけど周りは男性と思っている設定というありがちパターン)、普通に女装するようになるとますます可愛かったです。
 
李蓮花Loveだけど、(角麗譙のように)押しつけがましくなく、(喬婉娩のように)うじうじもしないところがいい感じでした。
後半、李蓮花が方多病や笛飛声とも離れて、お尋ね者になってしまった時期も、彼女は変わらず李蓮花を信じ、彼に寄り沿っているのは癒しでした(といいつつくっついて欲しいわけではない)。
 
必要以上に関係が進展しないのは、ブロマンスのよいところ?ですが、終盤、あまり登場しなくなってしまったのが少し残念でした。
 

昭翎公主(Zhāo líng gōngzhǔ)

皇帝の一人娘。方多病の婚約者。
 
当初、複数いる皇族のお姫様の一人くらいのイメージで見てたんですが、めちゃめちゃ身分高かったことに途中で気付きました。
 
お姫様らしからぬサバサバした性格で、何気に方多病ともお似合いでしたが、2人がいい感じになるとブロマンス的萌えが減殺されるというジレンマが。
 

 

微妙なキャラ

単孤刀(Shàn gū dāo)

李蓮花/李相夷が敬愛する師兄で、方多病の叔父というのが当初の設定ではありますが、キャラ的にかなり微妙でした。
もうちょっと大物感があればよかったのですが…。
 

肖紫衿(Xiào zǐ jīn)

四顧門のメンバー。喬婉娩にラブ。

李相夷に対しては、以前から、武芸、恋愛、キャリアと全てにおいて、メラメラとライバル意識を燃やしていた模様(けれど李相夷からは相手にもされず全方面において勝ち目もなし)。

 

李蓮花/李相夷に嫉妬して陥れようとする等、小物的な行動が多いので、印象はよろしくないのですが、なんといっても、中の人が、山河令の葉白衣パイセンの人なので、どうも憎めないというか、損な役回りが気の毒になってしまいました…。

 

色々と嫌な奴的な行動を取って、喬婉娩に呆れられたりする度に、ああパイセンお気の毒…という感じでいましたが、終盤のイケてなさ過ぎる行動には、流石に嫌いになりそうでした。

 

パイセンは大物だったのに、本作では小物で残念。

 

感想※ネタバレ注意

ブロマンスとして

ブロマンス色は薄いとの前評判を得て見始めた本ドラマ。
実際見てみると、男性同士の熱すぎる友情を描いているところと、美女たちの存在感や恋愛要素が薄いところに、腐民への理解と忖度をそこはかとなく感じました。
 
ブロマンス的要素としては、やはりイケメン3人の三角関係に尽きるのですが。
方多病×李蓮花については、方多病が設定上、大分年下な感じで、忠犬チワワのように李蓮花に懐いている感じだったこと、方多病は公主ともいい感じだったこともあり、私は2人の関係には腐的な萌えを感じることはありませんでした。
 
どちらかというと、笛飛声×李蓮花の方が、大人な感じで良かったです。
しかし笛飛声は武芸のことしか頭になく、そもそも恋愛に興味がなさそうなので、あまりセクシーな雰囲気を感じられなかったのが残念です。
 
終盤、2人で月見酒をしながら、10年前に見た月について語り合うシーンはなかなか良かったですが…。
月が綺麗というのは、愛の告白ですよね?
 

「ラ」ブロマンスとして

「ヒロイン不在」と言われる本ドラマ。
確かに、美女たちは登場するけれども、存在感薄めで、男女の恋愛に主軸を置かないところは、腐民にフレンドリーな設定だと思います。
 
美女たちはそれぞれイケメンに対して矢印が向いているけど、それほど深い関係にもならず、恋愛的な意味での見せ場というほどのものはなかったです。
それはそれで中途半端なので、やや物足りなくもありましたが…。
 
角麗譙は面白くて好きでしたが、最後まで、何故彼女がそんなに笛飛声を好きなのかわかりませんでした。
助けられて惚れちゃったのはわかったけど、10年以上塩対応され続け、そもそも彼女性に興味なさそうだし、良くモチベーション保てたなと不思議。
 
喬婉娩と李蓮花は、過去は振り返らない的なことを言いつつもお互い未練タラタラな感じなのが、どうもあまり好感が持てず…。
 
喬婉娩が当初、李相夷と別れた理由が、「私と四顧門のどっちが大事なの❓」的な理由だったことや、李蓮花が、もう彼女とは戻らないと決めつつも、結婚を控えた彼女の前にわざわざ現れて、諸々の匂わせ(飴のプレゼントとか特殊な紐結びとか)をしたりするのもなんとなくモヤモヤとしてしまいました…。
 
私は喬婉娩よりは蘇小慵の方が好きでしたが、こちらはほとんど進展せずに終わってしまい。
 
方多病と昭翎公主はなかなかお似合いでしたが、2人が両想いとなると、ブロマンス的萌えが減殺されてしまうんですよね。
 
方多病は、彼女のことは少し好感を持っている程度だと思ってたのですが、終盤のあれは両想いってことですよね。
こんなに高貴なお嬢を待たせるとは、罪な男、方多病。

 

中国古装ドラマとして

そんなわけで、私にとっては、ブロマンスとしても、ラブロマンスとしても、少々中途半端で、恋愛的な萌えを感じることはできずに残念でしたが、普通に中国古装ドラマとして楽しむことができました。
 
このドラマは大陸でもかなり人気だったようで、オンラインレッスンの老师でも、自分も見た!と言っていた人が数人いましたが、感想として共通しているのは、「最初はちょっと我慢して見てたけど、後半、メインストーリーが動き出してから面白くなった」とのことで、私も全く同じ感想でした。
 
ちなみにその老师たちは、特に腐目的や、チョン・イーのファンという感じではなく、純粋に評判の高いドラマだから見たという感じでした。
 
このドラマを見たからといって、自分の嗜好を疑われることはまずなさそうです。
老若男女問わず堂々と勧められるのもグッド・ポイントですね。
 
途中から笛飛声が旅仲間に加わった辺りから、3人組の掛け合いが楽しくなり、笛飛声がセコム化してからもかなり(彼が)面白かったので、何気に笛飛声が重要でしたが、私の中でかなり盛り上がったのは、ラスト3話くらいです(遅い…)。
 
最後はなんとも切ない感じでしたが…。
あの花、割とあっさり見つかったし、あと一輪くらい、見つからないかなあと思ってしまいましたが。
 
老师によれば、オープンエンディング方式は开放式结局(kāifàng shì jiéjú)といって、大陸のドラマでは割と多いようです。
言われてみると、あれもこれも…。
続編のへの匂わせだったり規制の問題だったり、様々な要因を孕んでそうですが。
 
まとめると、好みのイケメン・推しキャラがいなかったので、ハマりはしませんでしたが、某某を視聴中に中だるみしてしまい、浮気して見始めたところ、某某を放置して最後まで見てしまったくらい面白かったです。
 
大陸のドラマはやはり、演者さんが皆美男美女で、お金が掛かっておりセットや衣装も綺麗で、ストーリーも重厚でチープな感じがしないところが良いと思いました。