自営業の夫は、3週間弱の休暇を日本の自宅で過ごし再び母国アイルランドに戻って行った。

「自営業だからできるし、まあとにかく去年の一年間はよく働いてきたから良いんだよ」

などと日本で働く私にとっては羨ましく感じるほどのんびりした態度である。

確かに日本人は働きすぎで休暇の取り方も慌しい。生活文化の違いだから仕方ないと思う。

今回夫は私のリクエストしたプレゼントを持参してきてくれた。

もともと私が日本に帰国した11年前に私が気に入り購入し持ってきた物だったが、あいにくな事に壊れてしまったのだった。

厳密に言うと夫が下手にいじくり壊してしまったので、罪悪感がいつまでも残り本人も探し続けていたらしい。

ステーションクロックと言い両面に時計が付いている。

キッチンの壁に時計をかける場所がない為、このクロックをキッチンとダイニングのさかえになる壁に設置したのだった。

新しいステーションクロックにはダブリンのヒューストン駅の名前もあり、前回のクロックよりも気に入った。

寝室の時計は部屋が暗くなると秒針が止まりカチカチと音が鳴らないが、居間にある壁掛け時計はカチカチどころか毎時ボンボンと時間を伝えるように夫は設定していった。

これにステーションクロック2面で3台分の秒針が不揃いで今日もカチカチと時を刻んでいる。

聞く人によってはたいへん賑やかかもしれないが、私は別に気にはならない。

私達の次回の再会はまた年末なのかしら？

子育てを終え、お互いにリスペクトし合い自立して生活している。

こんな遠距離夫婦もありなのかもね。

時が来ればまた違ったチャプターに変わっていく事だろうけど、それまでは現状維持しながら健康でありたい。

今日という日にありがとう。

刻まれている