他人事じゃない!バス内での言葉の暴力に対処したバスの運転手さんの対応力をみならいたい! | 日本のお姉さん

他人事じゃない!バス内での言葉の暴力に対処したバスの運転手さんの対応力をみならいたい!

他人事じゃない!バス内での言葉の暴力に対処したバスの運転手さんの対応力をみならいたい!

 2016-08-09

言葉の暴力。受けた側のキズはなかなか癒えないものです。それは時に、身体の傷以上に深いキズになることもしばしばあります…。ましてや、その暴言が最愛の子にむけて発せられたものだったら…

想像を絶する苦痛なことでしょう。

 

そんな経験をした、ある女性の手記がネットで取り上げられました。

この女性は乗車したバス内でひどい言葉の暴力を受けました。

そしてその雰囲気に耐え切れず、バスを降車しようとしたところ、バス運転手が思いがけない言葉をかけました。

感動的で、考えさせられるこのエピソードは次のページからご覧ください。

 

 

私には10歳になる男の子がいます。ある病気のために車椅子生活を余儀なくされ、服用している薬の副作用で身体がパンパンにむくんでまるでダルマさんのような状態になっています。

知的レベルには問題が無いため、逆に辛い思いを沢山味わってきました。

その日は通院の為、バスに乗っていました

 

いつものように運転手さんが座っている人に声かけし、車椅子専用の座席を空けてもらいました。しかし、彼のために立たされたことにカチンときたのか、その乗客はひどい暴言を彼にぶつけました。

 

「ブクブクして醜い」

 

「どうして税金泥棒に席を譲らなくちゃいけないの」

 

「補助金でいい思いしているくせに」

 

「世の中の役にたたない。なんで生かしておくの?」

 

思い出してもムカムカするような言葉です。それも私たちに直接言うのではなく仲間内でこそこそと…

 

口にしていたのは、小さい子供連れのママグループでした。息子もその言葉にいたたまれなくなり、

「お母さん降りようか?」と言ってくれました。

 

息子は耳が聞こえにくいので、声が普通より大きくて発音もはっきりしません。

その息子の言葉に「きもっ!」と一言。

 

(もう耐えられない!!!)

 

あまりの酷さにブチ切れた私は、

 

「何か息子がご迷惑でもかけましたか?」

 

と言うと彼女たちは笑いながら、

 

「何か?だって~うける(笑)」

 

とあざ笑ったのです。その上、

 

「あんなのにうちの娘に目をつけられたくない!」

「頭がないから暴行されても泣き寝入りじゃん」

 

と言ってくる始末。

 

さすがの私ももう耐え切れず、次の停留所でバスを降りようと思いました。

そしてバス停に止まった時、運転手さんに、

 

「えー、奥さん、ここで降りてください」と言われてしまったのです。

 

(あ~もういいよ、苦情だけ入れて二度とこの路線乗るもんか)

 

と思いながら車椅子を外そうとしたその時、運転手さんは重ねてこう言いました。

 

「あっ、

お母さんじゃなくて」

 

 

「後ろの奥さん方、あなた方が乗っていることによって他のお客さんが迷惑をこうむっているのでここで降りてください」

 

 

 

一瞬のことに、息子はポカンとしていましたが、一番ポカンとしていたのは私だったと思います。

ついでにその子連れママたちもポカンとしています。

 

そのうちに、他の乗客が口々に、

「さっさと降りろ!うざいんだよ!」

「食べこぼしは片付けていきなさいよ!」

「さっさと、行け!」

と言いました。

 

運転手さんの言葉に皆の良心が目覚めたようでした。

 

ママグループは降り際、「クレーム入れてやる、覚えとけ!」と捨て台詞を吐くことしか出来ず。

 

すると運転手さんは再び、

 

「はい、どうぞ。バス代いりませんからさっさと降りてください」

 

と毅然とした態度で言ったのです。

その後でお礼を言ったところ、

 

 

 

「迷惑行為排除は我々の仕事ですから当然です。気にしないでください」

 

 

 

もう涙があふれてきました。

これまで冷たい視線ばかりかと思っていた世の中にも「捨てる神あれば拾う神あり」。世の中捨てたもんじゃない、と実感しました。

 

ある人は「業務内だからこそできたんだ」と言う人もいるでしょう。ただ、この運転手さんの一言や態度はなかなかいまの日本人にできることではありません。仕事中だろうが、プライベートだろうが、関係なくだと思います。

運転手さんがアクションを起こしてから、他の乗客が次々にママさんグループを批判をしたことも、残念ながら日本人のウィークポイントだということを裏付けていると思います。(エピソード自体、結果はスッキリしましたが!)

筆者もできるかと言われたら、二者択一の答えは「NO」です。

これは難しいことではありますが、運転士さんのように苦しんでいる人に勇気や元気を与える言動を心掛けたいですよね。差別や暴言はもってのほかですが、その思いをみんなで共有して実行できる社会になってほしいものです…!

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