親には、植松容疑者の動向を連絡するよう依頼したが、事件までに連絡はなく | 日本のお姉さん

親には、植松容疑者の動向を連絡するよう依頼したが、事件までに連絡はなく

相模原殺傷容疑者、2月に13日間の措置入院 県警や市把握も退院後の動向確認せず
2016年7月27日 朝刊

「職員の少ない夜勤に決行致します」「障害者が多く在籍している園を標的とします」。植松容疑者は今年二月、大島理森(ただもり)衆院議長宛てに手紙を届け、今回の事件を思わせるような犯行を予告していた。神奈川県警や相模原市などが対応し、十三日間措置入院したが、退院後の植松容疑者の動向を十分に確認せず、事件を防ぐことはできなかった。

植松容疑者は二月十五日に東京・永田町の衆院議長公邸を訪問。手紙では「作戦内容」として、津久井やまゆり園と別の系列施設を標的に挙げ、職員を結束バンドで拘束し、外部と連絡が取れないようにする手口も書いていた。

警視庁麹町署は手紙の内容を神奈川県警津久井署に伝え、対応を依頼した。

相模原市や県によると、同月十八日には、園職員に「重度障害者は生きていても仕方がないので、安楽死させた方が良い」と話し、園は同署に連絡。園長が十九日、警察官を呼んだ上で面接したが、「自分は間違っていない」と主張し、退職することになった。

署からの通報で市は同日、植松容疑者を措置入院させた。薬物検査で大麻の陽性反応が出たが、「通報義務はない」として県警には伝えなかった。植松容疑者は三月二日に退院。診察で薬物反応がなくなり、反省の言葉も口にしたことが理由だった。県警からは退院時の連絡などは求められておらず、市は県警や園に連絡しなかった。

県警は三月四日、植松容疑者の退院を、施設からの連絡で把握。署員が自宅を訪問したが会えず、親に連絡を取って実家にいることを確認した。親には、植松容疑者の動向を連絡するよう依頼したが、事件までに連絡はなく、具体的な動向は把握できなかった。施設にも防犯対策の強化を指導しただけだった。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201607/CK2016072702000139.html

相模原殺傷容疑者 衆院議長宛ての手紙に障害者への偏見
2016年7月27日 朝刊

 相模原市の障害者施設で起きた殺傷事件で、逮捕された植松聖容疑者は二月、東京・永田町の衆院議長公邸を訪れ、「障害者を殺害する」などと記した大島理森(ただもり)議長宛ての手紙を公邸職員に手渡していた。今回の犯行予告と取れる文言がある一方、意味不明な部分も多かった。

 「座り込んで動こうとせず、時々土下座もしていた」。向大野(むこおおの)新治・衆院事務総長は二十六日会見し、植松容疑者が来た際の状況を説明した。二月十四日に初めて公邸を訪れた時は警察官の職務質問を受けてすぐに立ち去ったが、翌十五日に再訪。二時間も座り込んでいたため、やむなく受け取ったという。

 手紙はA4のリポート用紙三枚。直筆の横書きで「施設で働いている職員の生気の欠けた瞳」「保護者が絶縁状態にあることも珍しくありません」などと書いた上で、「つらい決断をする時だと考えます」と記している。

 駿河台大の小俣謙二教授(犯罪心理学)は「計画性があり、メッセージだと思う」と分析する。植松容疑者は自身のものとみられるツイッターやフェイスブックにも書き込み、今月二十二日にドイツ・ミュンヘンで起きた銃乱射事件などにも言及していた。「障害者とうまくコミュニケーションできないなど、複合的ないら立ちがあったのかもしれない」とみる。

 一方で筑波大の土井隆義教授(社会病理学)は「職場での境遇などが潜在的な動機としてあるのかもしれないが、排除のレトリックばかりで、経験などで障害者は変わり得るということが理解できていない」と解説する。

 手紙ではカジノ建設を求めるなど、支離滅裂な内容が大半を占める。東洋大の桐生正幸教授(犯罪心理学)は「イデオロギーや思想性は感じられず、障害者に対する誤った認識もうかがえる。この手紙をもって犯行予告とは考えられない」との見方を示した。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201607/CK2016072702000137.html

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【障害者施設でナイフ殺傷事件】#4035
2016_7_27 発行部数 112,644部
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Japan Knife Attack Kills 19, Injures 26 at Care Facility

A former worker went on a stabbing rampage at a care
facility for people with disabilities in the Japanese
city of Sagamihara early Tuesday, killing at least 19
people and injuring 26 others.

■チェック
・stabbing spree ナイフ襲撃 → ナイフ殺傷事件
・care facility (for people with disabilities) (障害者)(介護)施設
・go on a stabbing rampage 無差別殺傷をする

■対訳

「日本:障害者施設でナイフ殺傷事件、19人死亡26人負傷」

火曜日未明に、日本の相模原市にある障害者施設で元職員による無差別殺傷事件が発生し、少なくとも19人が死亡し26人が負傷した。

ちなみに、日本気象庁では、0時から3時頃までの未明とし、3時ごろから6時ごろまでは 「明け方」 としていて、報道も基本的にこれに従っているようです。

26日未明に神奈川県相模原市の障害者施設に、元職員が侵入して入所らを次々とナイフで刺したというショッキングなニュース。

19人死亡26人負傷という、日本では非常に珍しい大量殺傷事件となりました。

容疑者は事件の約1時間後に 「私がやりました」 と警察署に出頭。

「障害者なんていなくなってしまえ」 という趣旨の供述をしていると伝えられています。

■編集後記

おそらく1度にこれだけの人数を殺害したという大量殺人の事件は日本の近代史では初めてじゃないかなという気がします。
海外のメディアもこれだけの大量殺戮が日本で起きるというのは珍しいことだと報道しています。
犯行時間から考えると寝込みを襲われて逃げることさえできなかったんでしょう。
こういう狂人が普通に私達と同じ社会で暮らしていたと考えると、恐ろしくなります。

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発行者 石田 健 編集協力 Sakie Gantz