「護憲教」「改憲教」は、どちらも日本に災いをもたらす
日本がソ連や中共に侵略されなかったのは、「日米安保」のおかげです。
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日本が本当に強力な国になるために必要なこと
ロシア政治経済ジャーナル No.1415
2016/7/15
「護憲教」「改憲教」は、どちらも日本に災いをもたらす可能性があります。
私たちは、二つの「宗教」を超えていかなければなりません。
★日本が本当に強力な国になるために必要なこと
全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!
北野です。
突然ですが、私は日本の宗教観が気に入っています。
神道、仏教、キリスト教などが、調和、共存している。
朝起きると仏壇に手をあわせ、神社にいってお祈りし、クリスマスを祝い、教会で結婚式をする。
外国人には驚愕の「いいかげんさ」ですが、それで宗教対立もなく、みんな仲良く暮らしている。
外国では見られない現象です。
日本一の大金持ち斎藤一人さんが面白いお話しをされていました。
仏教が入ってきたとき、なぜ日本は、比較的穏やかに受け入れることができたのか?
一人さんがいうに、「日本には八百万の神がいるのだから、もう一人神様(仏様)が増えても問題ない」と考えたと。
そう、日本は一神教ではなく、神様がうじゃうじゃいる。
そして、今も増えつづけている。
たとえば、ピートローズの記録を抜いたイチローさんをみると、「イチローは、まさに野球神だな」と思います。
日本には各業界に、達人レベルを超えて、「神の領域」に達した人たちがいる。
こういう現象は、日本でしか見られません。
とても面白いです。
しかし、この「なんでもかんでも神様にしてしまう習慣」が日本に大きな災いをもたらすこともあります。
▼護憲教と改憲教
参院選の結果、自公は衆院、参院で3分の2を占め、その気になれば「憲法改正」を試せる状態になってきました。
この「護憲か?」「改憲か?」の議論。
私は、とても気になっていることがあります。
護憲派の人たちは、「平和憲法死守!平和憲法のおかげで、日本は戦後平和だった!」といいます。
ちなみに日本国憲法をつくったのは、アメリカです。
護憲派が多いリベラルの人たちは、「アメリカこそ諸悪の根源だ!」という。
「米軍を追い出せば、すべてうまくいく」とも
その一方で、「アメリカ製憲法さえ変えなければ、日本は安全だ!」と主張する。
とてもおもしろいです。
少し考えればわかりますが、日本が戦後安全だったのは、「平和憲法」のおかげではありません。
日本がソ連や中共に侵略されなかったのは、「日米安保」のおかげです。
リベラルの人は、「日本が平和主義を崩さなければどこからも侵略されない」と信じています。
それが本当なら、なぜ中共は、虫も殺さない平和主義のチベットを侵略し、120万人も殺したのでしょうか?
私は何がいいたいのか?
「平和憲法を守れば、日本の平和は守られる」というのは、「迷信」だということです。
護憲派の大部分の人たちは、平和憲法を「神」にしてしまった。
実をいうと、日本国憲法は神でもなんでもなく、アメリカが「日本が2度と反抗できないように」と願いを込めてつくったものなのです。
では、即座に「改憲」するべきなのでしょうか?
実は、改憲派の人たちにも、護憲派同様の思考が見られます。
つまり、「憲法改正すればすべてうまくいく」という妄信。
これも、「平和憲法を変えなければすべてうまくいく」というのと同じくらい根拠のないことです。
実際、現時点での改憲が、日本国に大きな災いをもたらす可能性もあります。
なぜでしょうか?
「日本国憲法」は、アメリカが、「日本が2度と反逆しないように!」という意図をもってつくった。
日本はこれを変えたい。
つまり、アメリカから見ると、「嗚呼、日本はアメリカの支配から脱却したいのだな」と思えるでしょう。
(もちろん、私たちは、アメリカの支配から脱却したいのです。)
つまり、改憲に反対するのは、一般にいわれているように中国、韓国だけではない。
日本国憲法をつくったアメリカが反対する可能性が高い。
皆さん、「反日統一共同戦線」のことをご存知でしょう?
(まだ知らない方は、こちら必読。↓
http://jp.sputniknews.com/japanese.ruvr.ru/2012_11_15/94728921/ )
ここに、
「この戦線には米国も引き入れねばならない」
とはっきり書いてあります。
では、中国は、どうやってアメリカを「反日統一共同戦線」にひきいれるのか?
「安倍は右翼である!」
「安倍は軍国主義者である!」
「安倍は、歴史修正主義者である!」
と世界中でプロパガンダする。
そして、「安倍=右翼、軍国主義者、歴史修正主義者」である「証拠」として中国は、
・靖国参拝
・歴史の見直し
・憲法改正
をあげています。
賢い中国は、「日本がアメリカ製憲法を改正するのは、アメリカの支配から脱却するため。
そのことを嫌がるアメリカエリートも多く、反日統一共同戦線に巻き込むことが可能だ」と考えている。
中国のこの動き、決して無視することはできません。
中国プロパガンダの強力さ、私たちは目撃しています。
2013年12月、安倍総理が靖国参拝された直後のことを思い出してください。
あの時、日本政府は、「反対するのは中韓だけだろう」と甘い見通しをもっていました。
ところが蓋をあけてみると、反対したのは中韓にくわえ、アメリカ、イギリス、ドイツ、EU、ロシア、オーストラリア、台湾、シンガポール などなど。
要するに、世界中が「靖国参拝」を非難した。
あまりの規模の大きさに日本政府はオロオロし、何が起こっているのかわからなかった。
しかし、RPEの読者さんだけは、何が起こっているのか知っていました。
なぜかというと、RPE読者の皆さんは全員「反日統一共同戦線」戦略を暗記しているからです。
「改憲」時の国際世論、特にアメリカの反応を見誤れば、日本は、米中連合につぶされることになります。
(ヒラリーさんは、中国から多額の献金を受け取っていたことがあきらかになっている。つまり、中国側につく可能性がある。)
何はともあれ、「憲法改正すればすべてうまくいく」というのも、「平和憲法を守ればすべてうまくいく」のと同様「迷信」です。
そもそも「憲法」は「手段」であって「目的」ではありません。
「目的」は、日本国民が「幸せ」に「安全」に暮らせることです。
憲法を変えて、日本国民がより安全に、幸せになるのなら、変えたらいい。
いまのままの方が幸せと安全を確保できるのなら、変えない方がいい。
そういうことです。
▼「物神化」は日本の「癖」
実をいうと、こういう「物神化」の癖は昔からあり、それが日本に大きな災いをもたらしてきました。
日本が満州に進出したのは、安全保障面では「ロシア(後ソ連)の南下政策に対抗するため」だった。
つまり、はじめの目的は、正しく「日本の安全を守るため」だった。
ところが日本は、徐々に満州を「生命線」とよび「神格化」していきます。
「日本の安全を守るため」の「満州」だったのに、いつの間にか「満州さえ死守できれば、なんでもいい」に変化。
「満州」自体が「目的」に変わってしまった。
満州は、ソ連の南下に対抗するためですから、当然ソ連との仲が険悪になります。
満州を自国領と考えている中国との関係も当然悪くなる。
そして、「日本は満州の権益を独占しようとしている」と、米英との関係も悪くなる。
その結果、日本は世界で孤立し、国際連盟を脱退するハメになった。
そして、日本国民は、そのことに歓喜したのです。
当初、「日本の安全を確保するため」に進出した満州。
いまや「満州は、全世界を敵にまわしても守るべきもの」に変化していました。
満州が逆に日本の安全を脅かす要因になっていることに、政府も日本国民も気がつかなかったのです。
今歴史を振り返れば、日本が孤立し敗戦にむかう流れがはっきりみえます。
しかし、私たちは、「今も同じ間違いをしているかもしれない」と、何度も冷静になって考えてみるべきなのです。
▼日本が本当に強力な国になるために必要なこと
では、日本はどうすればいいのでしょうか?
日本国民の癖は、「物神化」「極度の単純化」「世界情勢を知らない」「大局が見れない」「国際世論に無関心で無知」
などなど、いろいろあります。
そのせいで、第2次大戦時は、「大戦略がないのに、戦争を開始する」という愚行を犯しました。
結局今の日本に大事なのは、正しく「戦略」を学ぶことなのだと思います。
「日本国民全員が学ぶべき」とはいいません。
イギリスが国民投票で「EU離脱」を決めた。
それにびっくりしたイギリス人は、「EUとは?」「EU離脱でどうなる?」と検索し、調べはじめた。
この話、皆さんも聞いたことがあるでしょう?
つまり、EU離脱派の人たちは、「なんも考えないで投票していた」ということなのです。
日々の仕事で忙しい普通の人たちに、「戦略を学びましょう」といっても難しいものがあります。
しかし、これから「日本と世界を変えていく」、
RPEの「スーパーエリート」読者さんは、少なくとも「護憲教」「改憲教」ではなく、「戦略的にどうなのか?」
と考えていただきたいと思います。
ところで、どうやって戦略を学ぶことができるのでしょうか?
最近は、本当によい時代になりました。
たった2時間ほどで、あなたが「世界的戦略家レベル」の思考を身につける方法があります。
現存する世界最強の戦略家といえば、
エドワード・ルトワックさん。
皆さんご存知のようにルトワックさん、「日本だけのために」
●中国4.0 ~ 暴発する中華帝国
(詳細は→ http://tinyurl.com/ht5l83a )
という超名著を出してくださいました。
この本を出すにあたり、ルトワックさんと行動を共にし、6日かけてインタビューしたのが、
日本を代表する戦略家・地政学者・奥山真司先生です。
私が、「この方の前世は諸葛孔明だったに違いない」と確信している奥山先生。
なんと、「ルトワック戦略」の「解説CD」をつくってくださいました。
私も早速いただいて聞いてみましたが、おかげさまで難解なルトワック理論が、すっきり理解できるようになりました。
特に、政治家さん、議員さん、官僚さん(特に外務省、防衛省など)は、必聴です。
そして、日々戦略的に戦わなければならない
経営者、起業家、エリートビジネスマンの皆さんも必聴。
もちろん無料ではありませんが、得られる利益は、はかり知れません。
こんな安い投資は、メッタにありません。
「俺が日本を守る!俺が日本を導く!」という気概のあるあなた。
いますぐ、奧山先生の「ルトワックCD」で、
世界最高峰の「戦略理論」を学んでください。
北野絶対お勧めです。
↓
http://www.realist.jp/cgel.html
●PS
北野が「世界情勢分析する方法」を完全暴露しています。
これを読むと、あなた自身で、日本と世界の未来を予測でき
るようになります。
政治家、経営者、起業家、ビジネスマン必読。
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~ 世界 を動かす11の原理 (集英社インターナショナル)
北野 幸伯
(詳細は→ http://tinyurl.com/hrq5f3x )
●面白かったら、拡散お願いいたします。>
↓●おたよりコーナーへ
●U@沖縄さまからのメール
北野様
はじめまして、U@沖縄と申します。
RPEを拝読させて頂いております。
北野様の書籍やお薦めの「中国4.0」を読ませて頂いたおかげで世界情勢の理解の仕方が変わって来ました。
私の住む沖縄は、ご存知の通り翁長知事が「辺野古の海の埋め立て承認」を取り消し、
日本政府と真っ向から対立しており、一向に普天間の危険性除去が進んでいません。
「オール沖縄」(=県民の総意)という便利な言葉を作り出し、「辺野古移設反対」を唱えています。
米軍人・軍属の個人が起こしている事件・事故を「基地があるが故の悲劇」として、「米軍基地全面撤去」を訴えています。
米軍人・軍属が個人として犯した犯罪を「基地がある悲劇」にすり替えて、県民を反米・反日を煽っているという状況は異常であり、
「オール沖縄」を名乗る人達は何のためにやっているのか?を考えた時に「日本には尖閣も沖縄の領有権もない」と言い放つ「中国」の姿が見え隠れしてなりません。
地元2紙は、「オール沖縄」を擁護する報道に終始し、尖閣を実効支配しようとしている中国の脅威については一切報道しません。
そういう状況から推測すると、
・「オール沖縄」(地元2紙も含め)、直接的・間接的に中国の支援を受け、その意向に沿う形で行動している。
・米軍基地が沖縄から無くなって一番喜ぶのは中国ですから、「オール沖縄」の狙いは、 辺野古への移設は、沖縄県民の意向を無視して、日米両政府によって強行された。
これ以上の我慢(人権侵害)は到底許せないので、沖縄は琉球として独立するしかないと いう方向に誘導するつもりではないかと私は思っています。
・海の向こうの在日米軍撤退のとんでも発言をしているトランプの勢いが止まらないのも、実は裏で中国が支援しているからではないかと思えて仕方ありません。
機会があれば、是非、この辺りの解説をお願いします。
沖縄県民の誰もが米軍基地が無い方が良いと思っていますが、それは日本が自分の国を自分で守れるだけの軍事力を備えている事が条件になります。
国防を無視して、中華人民共和国 琉球自治区になる方向に沖縄を誘導している「オール沖縄」の毎日毎日地元2紙から垂れ流すプロバガンダは脅威であり、
県民の判断を誤らせてしまいますし、国防を無視して、自己主張を繰り返す沖縄県に対して、本土の方々に「嫌沖」という感情を抱かせてしまわないかとても心配しています。
それが結果的に日沖分断に繋がり、中国を喜ばせてしまうことになるからです。
昔から付き合いのある琉球民族が日本支配から独立したがっているので、加勢するという大義名分を中国に与えては絶対にいけません。
↓●編集後記へ
★編集後記
昨日の夜、モスクワはものすごい雷でした。
ひっきりなしに稲妻がひかり、
近くで爆弾が爆発したような雷鳴が、止まることなくなりつづけていました。
RPEジャーナル
北野幸伯
○メールマガジン「ロシア政治経済ジャーナル」
発行者 北野 幸伯
◎ロシア政治経済ジャーナル
のバックナンバーはこちら
⇒ http://archives.mag2.com/0000012950/index.html?l=fox08dd07c
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日本が本当に強力な国になるために必要なこと
ロシア政治経済ジャーナル No.1415
2016/7/15
「護憲教」「改憲教」は、どちらも日本に災いをもたらす可能性があります。
私たちは、二つの「宗教」を超えていかなければなりません。
★日本が本当に強力な国になるために必要なこと
全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!
北野です。
突然ですが、私は日本の宗教観が気に入っています。
神道、仏教、キリスト教などが、調和、共存している。
朝起きると仏壇に手をあわせ、神社にいってお祈りし、クリスマスを祝い、教会で結婚式をする。
外国人には驚愕の「いいかげんさ」ですが、それで宗教対立もなく、みんな仲良く暮らしている。
外国では見られない現象です。
日本一の大金持ち斎藤一人さんが面白いお話しをされていました。
仏教が入ってきたとき、なぜ日本は、比較的穏やかに受け入れることができたのか?
一人さんがいうに、「日本には八百万の神がいるのだから、もう一人神様(仏様)が増えても問題ない」と考えたと。
そう、日本は一神教ではなく、神様がうじゃうじゃいる。
そして、今も増えつづけている。
たとえば、ピートローズの記録を抜いたイチローさんをみると、「イチローは、まさに野球神だな」と思います。
日本には各業界に、達人レベルを超えて、「神の領域」に達した人たちがいる。
こういう現象は、日本でしか見られません。
とても面白いです。
しかし、この「なんでもかんでも神様にしてしまう習慣」が日本に大きな災いをもたらすこともあります。
▼護憲教と改憲教
参院選の結果、自公は衆院、参院で3分の2を占め、その気になれば「憲法改正」を試せる状態になってきました。
この「護憲か?」「改憲か?」の議論。
私は、とても気になっていることがあります。
護憲派の人たちは、「平和憲法死守!平和憲法のおかげで、日本は戦後平和だった!」といいます。
ちなみに日本国憲法をつくったのは、アメリカです。
護憲派が多いリベラルの人たちは、「アメリカこそ諸悪の根源だ!」という。
「米軍を追い出せば、すべてうまくいく」とも
その一方で、「アメリカ製憲法さえ変えなければ、日本は安全だ!」と主張する。
とてもおもしろいです。
少し考えればわかりますが、日本が戦後安全だったのは、「平和憲法」のおかげではありません。
日本がソ連や中共に侵略されなかったのは、「日米安保」のおかげです。
リベラルの人は、「日本が平和主義を崩さなければどこからも侵略されない」と信じています。
それが本当なら、なぜ中共は、虫も殺さない平和主義のチベットを侵略し、120万人も殺したのでしょうか?
私は何がいいたいのか?
「平和憲法を守れば、日本の平和は守られる」というのは、「迷信」だということです。
護憲派の大部分の人たちは、平和憲法を「神」にしてしまった。
実をいうと、日本国憲法は神でもなんでもなく、アメリカが「日本が2度と反抗できないように」と願いを込めてつくったものなのです。
では、即座に「改憲」するべきなのでしょうか?
実は、改憲派の人たちにも、護憲派同様の思考が見られます。
つまり、「憲法改正すればすべてうまくいく」という妄信。
これも、「平和憲法を変えなければすべてうまくいく」というのと同じくらい根拠のないことです。
実際、現時点での改憲が、日本国に大きな災いをもたらす可能性もあります。
なぜでしょうか?
「日本国憲法」は、アメリカが、「日本が2度と反逆しないように!」という意図をもってつくった。
日本はこれを変えたい。
つまり、アメリカから見ると、「嗚呼、日本はアメリカの支配から脱却したいのだな」と思えるでしょう。
(もちろん、私たちは、アメリカの支配から脱却したいのです。)
つまり、改憲に反対するのは、一般にいわれているように中国、韓国だけではない。
日本国憲法をつくったアメリカが反対する可能性が高い。
皆さん、「反日統一共同戦線」のことをご存知でしょう?
(まだ知らない方は、こちら必読。↓
http://jp.sputniknews.com/japanese.ruvr.ru/2012_11_15/94728921/ )
ここに、
「この戦線には米国も引き入れねばならない」
とはっきり書いてあります。
では、中国は、どうやってアメリカを「反日統一共同戦線」にひきいれるのか?
「安倍は右翼である!」
「安倍は軍国主義者である!」
「安倍は、歴史修正主義者である!」
と世界中でプロパガンダする。
そして、「安倍=右翼、軍国主義者、歴史修正主義者」である「証拠」として中国は、
・靖国参拝
・歴史の見直し
・憲法改正
をあげています。
賢い中国は、「日本がアメリカ製憲法を改正するのは、アメリカの支配から脱却するため。
そのことを嫌がるアメリカエリートも多く、反日統一共同戦線に巻き込むことが可能だ」と考えている。
中国のこの動き、決して無視することはできません。
中国プロパガンダの強力さ、私たちは目撃しています。
2013年12月、安倍総理が靖国参拝された直後のことを思い出してください。
あの時、日本政府は、「反対するのは中韓だけだろう」と甘い見通しをもっていました。
ところが蓋をあけてみると、反対したのは中韓にくわえ、アメリカ、イギリス、ドイツ、EU、ロシア、オーストラリア、台湾、シンガポール などなど。
要するに、世界中が「靖国参拝」を非難した。
あまりの規模の大きさに日本政府はオロオロし、何が起こっているのかわからなかった。
しかし、RPEの読者さんだけは、何が起こっているのか知っていました。
なぜかというと、RPE読者の皆さんは全員「反日統一共同戦線」戦略を暗記しているからです。
「改憲」時の国際世論、特にアメリカの反応を見誤れば、日本は、米中連合につぶされることになります。
(ヒラリーさんは、中国から多額の献金を受け取っていたことがあきらかになっている。つまり、中国側につく可能性がある。)
何はともあれ、「憲法改正すればすべてうまくいく」というのも、「平和憲法を守ればすべてうまくいく」のと同様「迷信」です。
そもそも「憲法」は「手段」であって「目的」ではありません。
「目的」は、日本国民が「幸せ」に「安全」に暮らせることです。
憲法を変えて、日本国民がより安全に、幸せになるのなら、変えたらいい。
いまのままの方が幸せと安全を確保できるのなら、変えない方がいい。
そういうことです。
▼「物神化」は日本の「癖」
実をいうと、こういう「物神化」の癖は昔からあり、それが日本に大きな災いをもたらしてきました。
日本が満州に進出したのは、安全保障面では「ロシア(後ソ連)の南下政策に対抗するため」だった。
つまり、はじめの目的は、正しく「日本の安全を守るため」だった。
ところが日本は、徐々に満州を「生命線」とよび「神格化」していきます。
「日本の安全を守るため」の「満州」だったのに、いつの間にか「満州さえ死守できれば、なんでもいい」に変化。
「満州」自体が「目的」に変わってしまった。
満州は、ソ連の南下に対抗するためですから、当然ソ連との仲が険悪になります。
満州を自国領と考えている中国との関係も当然悪くなる。
そして、「日本は満州の権益を独占しようとしている」と、米英との関係も悪くなる。
その結果、日本は世界で孤立し、国際連盟を脱退するハメになった。
そして、日本国民は、そのことに歓喜したのです。
当初、「日本の安全を確保するため」に進出した満州。
いまや「満州は、全世界を敵にまわしても守るべきもの」に変化していました。
満州が逆に日本の安全を脅かす要因になっていることに、政府も日本国民も気がつかなかったのです。
今歴史を振り返れば、日本が孤立し敗戦にむかう流れがはっきりみえます。
しかし、私たちは、「今も同じ間違いをしているかもしれない」と、何度も冷静になって考えてみるべきなのです。
▼日本が本当に強力な国になるために必要なこと
では、日本はどうすればいいのでしょうか?
日本国民の癖は、「物神化」「極度の単純化」「世界情勢を知らない」「大局が見れない」「国際世論に無関心で無知」
などなど、いろいろあります。
そのせいで、第2次大戦時は、「大戦略がないのに、戦争を開始する」という愚行を犯しました。
結局今の日本に大事なのは、正しく「戦略」を学ぶことなのだと思います。
「日本国民全員が学ぶべき」とはいいません。
イギリスが国民投票で「EU離脱」を決めた。
それにびっくりしたイギリス人は、「EUとは?」「EU離脱でどうなる?」と検索し、調べはじめた。
この話、皆さんも聞いたことがあるでしょう?
つまり、EU離脱派の人たちは、「なんも考えないで投票していた」ということなのです。
日々の仕事で忙しい普通の人たちに、「戦略を学びましょう」といっても難しいものがあります。
しかし、これから「日本と世界を変えていく」、
RPEの「スーパーエリート」読者さんは、少なくとも「護憲教」「改憲教」ではなく、「戦略的にどうなのか?」
と考えていただきたいと思います。
ところで、どうやって戦略を学ぶことができるのでしょうか?
最近は、本当によい時代になりました。
たった2時間ほどで、あなたが「世界的戦略家レベル」の思考を身につける方法があります。
現存する世界最強の戦略家といえば、
エドワード・ルトワックさん。
皆さんご存知のようにルトワックさん、「日本だけのために」
●中国4.0 ~ 暴発する中華帝国
(詳細は→ http://tinyurl.com/ht5l83a )
という超名著を出してくださいました。
この本を出すにあたり、ルトワックさんと行動を共にし、6日かけてインタビューしたのが、
日本を代表する戦略家・地政学者・奥山真司先生です。
私が、「この方の前世は諸葛孔明だったに違いない」と確信している奥山先生。
なんと、「ルトワック戦略」の「解説CD」をつくってくださいました。
私も早速いただいて聞いてみましたが、おかげさまで難解なルトワック理論が、すっきり理解できるようになりました。
特に、政治家さん、議員さん、官僚さん(特に外務省、防衛省など)は、必聴です。
そして、日々戦略的に戦わなければならない
経営者、起業家、エリートビジネスマンの皆さんも必聴。
もちろん無料ではありませんが、得られる利益は、はかり知れません。
こんな安い投資は、メッタにありません。
「俺が日本を守る!俺が日本を導く!」という気概のあるあなた。
いますぐ、奧山先生の「ルトワックCD」で、
世界最高峰の「戦略理論」を学んでください。
北野絶対お勧めです。
↓
http://www.realist.jp/cgel.html
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北野 幸伯
(詳細は→ http://tinyurl.com/hrq5f3x )
●面白かったら、拡散お願いいたします。>
↓●おたよりコーナーへ
●U@沖縄さまからのメール
北野様
はじめまして、U@沖縄と申します。
RPEを拝読させて頂いております。
北野様の書籍やお薦めの「中国4.0」を読ませて頂いたおかげで世界情勢の理解の仕方が変わって来ました。
私の住む沖縄は、ご存知の通り翁長知事が「辺野古の海の埋め立て承認」を取り消し、
日本政府と真っ向から対立しており、一向に普天間の危険性除去が進んでいません。
「オール沖縄」(=県民の総意)という便利な言葉を作り出し、「辺野古移設反対」を唱えています。
米軍人・軍属の個人が起こしている事件・事故を「基地があるが故の悲劇」として、「米軍基地全面撤去」を訴えています。
米軍人・軍属が個人として犯した犯罪を「基地がある悲劇」にすり替えて、県民を反米・反日を煽っているという状況は異常であり、
「オール沖縄」を名乗る人達は何のためにやっているのか?を考えた時に「日本には尖閣も沖縄の領有権もない」と言い放つ「中国」の姿が見え隠れしてなりません。
地元2紙は、「オール沖縄」を擁護する報道に終始し、尖閣を実効支配しようとしている中国の脅威については一切報道しません。
そういう状況から推測すると、
・「オール沖縄」(地元2紙も含め)、直接的・間接的に中国の支援を受け、その意向に沿う形で行動している。
・米軍基地が沖縄から無くなって一番喜ぶのは中国ですから、「オール沖縄」の狙いは、 辺野古への移設は、沖縄県民の意向を無視して、日米両政府によって強行された。
これ以上の我慢(人権侵害)は到底許せないので、沖縄は琉球として独立するしかないと いう方向に誘導するつもりではないかと私は思っています。
・海の向こうの在日米軍撤退のとんでも発言をしているトランプの勢いが止まらないのも、実は裏で中国が支援しているからではないかと思えて仕方ありません。
機会があれば、是非、この辺りの解説をお願いします。
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国防を無視して、中華人民共和国 琉球自治区になる方向に沖縄を誘導している「オール沖縄」の毎日毎日地元2紙から垂れ流すプロバガンダは脅威であり、
県民の判断を誤らせてしまいますし、国防を無視して、自己主張を繰り返す沖縄県に対して、本土の方々に「嫌沖」という感情を抱かせてしまわないかとても心配しています。
それが結果的に日沖分断に繋がり、中国を喜ばせてしまうことになるからです。
昔から付き合いのある琉球民族が日本支配から独立したがっているので、加勢するという大義名分を中国に与えては絶対にいけません。
↓●編集後記へ
★編集後記
昨日の夜、モスクワはものすごい雷でした。
ひっきりなしに稲妻がひかり、
近くで爆弾が爆発したような雷鳴が、止まることなくなりつづけていました。
RPEジャーナル
北野幸伯
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発行者 北野 幸伯
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