AV出演強要は氷山の一角?人権団体vs業界…被害の実態は
◇産経6/13:【AVプロ元社長逮捕】「サインしたじゃねえか!」 拒否 する女性を数時間脅し撮影強行 同様の相談数十件
所属する女性を実際の性行為を含むアダルトビデオ(AV)の撮影に派遣 したとして大手AVプロダクションの元社長らが逮捕された事件で、女性が AV撮影を拒否した際、元社長らが数時間にわたって
女性を脅し撮影を強行 していたことが13日、警視庁への取材でわかった。同様の相談は数十件あ り、警視庁保安課は業界内で悪質な撮影が横行していたとみて調べる。
逮捕されたのは、「マークスジャパン」(東京都渋谷区)元社長の村山 典秀容疑者(49)=世田谷区代沢▽社長の高山祐次こと古指(こざす)隆士 容疑者(50)=同区宮坂▽社員の高橋慶将(けいす
け)容疑者(34)=豊島 区池袋。同課は認否を明らかにしていない。
同課によると、女性は平成21年に別のモデルプロダクションからマーク ス社を紹介され、当時社長だった村山容疑者に「グラビアモデルとして契 約してもらう」と説明され、契約書にサインした。
女性は契約書をよく読 ませてもらえず、写しも受け取っていなかったが、「成人向けの作品も出 演する」とする文言が書かれていたという。
その後、村山容疑者らは女性をAVの撮影現場に連れていき、女性が拒否 すると、「サインしたじゃねえか!」「違約金を払え」などと数人で取り 囲んで数時間にわたって軟禁状態にし、撮影を強行
したという。
同社にはこれまで4500人の女性が所属し、昨年1年間で18億円を売り上 げていた。実際の行為のため、多くの女性は撮影前に避妊薬を服用させら れるなどしていたという。
逮捕容疑は25年9月30日と10月1日、性行為を含む撮影のためAVメーカー 「CA」(港区)に20代の女性を派遣したとしている。CAは「DMM.com」の グループ会社で業界最大手。産経電子版
4500人もの女性が所属・・・。こんなにいっぱいいるのにだまし討ちみた いなことをするのかなぁ?まるで、ドラマのような話ですが、本当にある のですね。
『マークスジャパンは,高額なお仕事であるAV女優のためのAVプロダク ションです。AV女優を目指す方を募集しています』
唸声の気になるニュース↓映像や写真などは以下にてお楽しみください。
http://ameblo.jp/unarigoe/
AV出演強要は氷山の一角?人権団体vs業界…被害の実態は
2016.06.13
女性を実際の性行為を含むアダルトビデオ(AV)撮影に派遣したとして大手AVプロダクションの元社長らが逮捕された。人権団体は、こうした出演強要の被害が急増していると問題視している。AV業界関係者は反発するが、果たして被害の実態は…?
《アダルトビデオ(AV)》
成人向けビデオ映像。現在の市場規模は約500億円とされる。一般家庭にビデオデッキが普及し始めた1980年代に、成人向け写真雑誌を作っていた会社などが発売。レンタルビデオ店の増加に伴ってメーカーや発売本数が増え、DVDやブルーレイに加え、現在はインターネットの動画配信も多い。女優の出演料は1本につき15万~300万円という。〔共同通信〕
大手プロ元社長らAV出演強要で逮捕
所属女性を性行為ありの撮影に…異例の「派遣法」適用
所属する女性を、実際の性行為を含むAVの撮影に派遣したとして、警視庁は6月11日、労働者派遣法違反容疑で、大手AVプロダクション「マークスジャパン」の40代の元社長の村山典秀容疑者ら同社の男3人を逮捕。同法は実際の行為を含むAVへの出演を「公衆道徳上有害な業務」として規制。捜査当局が同法を適用して強制捜査に踏み切るのは異例。
大手AVプロダクション元社長ら逮捕 女性「出演強要された」 労働者派遣法違反容疑
「グラビアモデルとして…」と説明され契約 ところが…
女性は2009年に別のモデルプロダクションからマークス社を紹介され、「グラビアモデルとして契約してもらう」と説明され契約書にサイン。契約書をよく読ませてもらえず、写しも受け取っていなかったが、「成人向けの作品も出演する」とする文言があったという。
AVプロ元社長逮捕 「サインしたじゃねえか!」拒否する女性を数時間脅し撮影強行
出演拒むと「サインしたじゃねえか!」「違約金払え」と軟禁
村山容疑者らは女性をAVの撮影現場に連れていき、女性が拒否すると、「サインしたじゃねえか!」「違約金を払え」などと数人で取り囲んで数時間にわたり軟禁状態にし撮影を強行。女性は5年にわたって100本以上の作品に出演させられていたという。
AVプロ元社長逮捕 「サインしたじゃねえか!」拒否する女性を数時間脅し撮影強行
サイトには安心感与える文言で出演者やモデルを募集
マークス社はサイト上で、「お互いの了承の上で仕事を進めるもの」などと安心感を強調する文言を並べ、AV出演者やモデルを募集。同サイトによると、同社にはこれまで4500人の女性が所属し、2015年1年間で18億円を売り上げていた。
「違約金を払え」「親に言うぞ」とAV出演を強要… 横行する悪質な勧誘や契約
メーカーも家宅捜索 嫌がっていることを知っていた?
逮捕容疑は2013年9月と10月に性行為を含む撮影のため業界最大手のAVメーカー「CA」に20代の女性を派遣したとしている。複数の女性が類似の相談をしており、メーカー側も女性が嫌がっていることを知った上で撮影していたとみられる。警視庁はマークス社やグループ会社、メーカーなど複数を家宅捜索した。
大手AVプロダクション元社長ら逮捕 女性「出演強要された」 労働者派遣法違反容疑
【関連記事】
“AV出演強要”女性5年で100本以上に〔2016年6月13日 日テレNEWS24〕
違法な派遣、業界で常態化か
プロダクションとメーカー、トラブル起きても巧みに言い逃れ
約30年間、AV制作に携わり業界トップの一人とされる男性は、産経新聞の取材に、「女優はプロダクションが制作メーカーに派遣する。“出演の合意がある”という建前なので、メーカー側は女優とトラブルが起きても『プロダクションと話し合って』と責任を取らない。プロダクション側も『出演契約を結んでいる』と強弁する」と明かす。
【衝撃事件の核心】年500人超がAVデビュー 業界歴30年男性が衝撃実態を語った
出演拒否した女性を提訴したプロダクション…判決は?
AVへの出演を拒否した20代の女性が、出演契約を交わしていたプロダクションから違約金約2400万円を請求された訴訟で、東京地裁は2015年9月、「本人の意思に反した出演は許されない」として請求を棄却。女性は「言いなりにならないと、身の危険を感じることもあった」と手記で明かす。
【衝撃事件の核心】「タレントにならない?」と勧誘してAV契約、断れば多額違約金…人権侵害の業界事情
女優を集団暴行、懲役18年の実刑受けた「鬼畜系」制作の経営者も
2007年には、「鬼畜系」と呼ばれる過激なジャンルを目玉にしていたAV制作会社の実質経営者の男が、女優を集団暴行して重傷を負わせたとして懲役18年の実刑判決を受けた事例もある。
【衝撃事件の核心】年500人超がAVデビュー 業界歴30年男性が衝撃実態を語った
横行する性行為の撮影…複数の法令に抵触する可能性
実際の行為の撮影は、労働者派遣法をはじめ複数の法令に抵触する可能性があり、AVは演技を撮影することが前提とされているが、過激な内容をうたう海外発のインターネット上の動画配信サイトが拡大していることなどから、大手メーカーでも同様の撮影が横行しているという。
大手AVプロダクション元社長ら逮捕 女性「出演強要された」 労働者派遣法違反容疑
AV出演被害の相談急増…人権団体が報告書
4年で130件超、2014年ごろから急増
国際人権NGO「ヒューマンライツ・ナウ」(HRN)は3月、女性がAVへの出演を強要されている被害が国内で相次いでいるとする調査報告書を公表。調査に協力した「ポルノ被害と性暴力を考える会(PAPS)」に寄せられた相談件数は、相談を始めた2012年と13年は各1件だったが、14年は32件、15年は81件に急増、16年3月時点で相談件数は130件を超えたという。
「意に沿わないAV出演に泣き寝入りの女性も…」 NGOが初の人権侵害調査結果を公表
おもな相談の内訳(2015年9月末時点)
相談の多かった内容
だまされて出演 21件
出演強要 13件
出演拒否で違約金請求 12件
知人に出演を知られた 9件
出演発覚が怖い 7件
年500人超がAVデビュー 業界歴30年男性が衝撃実態を語った
自殺に追い込まれた女性も…具体的な相談内容とは
「タレント・モデルにならないか」とスカウトされ、契約後にAV出演を強要された
出演を拒否すると「親にばらす」「自宅や大学に迎えにいく」「違約金を払え」と脅され出演
次第に過激になり、12リットル以上の水を飲まされたり、複数人との性行為や肛門性交をさせられたり…
強引に出演させられ、さらに自身のAVが販売継続されていることを気に病み自殺
【衝撃事件の核心】年500人超がAVデビュー 業界歴30年男性が衝撃実態を語った
「アメなめた」映像が知らずにAVに…女子アナ退職余儀なく
フリーアナウンサーの松本圭世氏(26)は、学生時代に街頭で声をかけられ、男性器を模した飴を舐める撮影に応じ、いわゆる素人ナンパAVに無断でその映像が使われた。ネット上で女子アナと特定され騒動になり退職を余儀なくされた。「承諾書にAVを連想させるような言葉はなかった」と訴える。
AVに映像を使われた松本圭世アナ「だまされる女性が悪いという風潮がある」〔2016年5月27日 弁護士ドットコム〕
「相談は氷山の一角。監督官庁の設置などが必要」(HRN事務局長)
HRN事務局長の伊藤和子弁護士は「被害を相談したくてもできない女性は多いはずで、相談は氷山の一角だろう」、「民法上、不当に結ばれた契約は無効だということを知っている若い女性は少ない」とし、「違法な勧誘や強要に対する摘発の強化や、監督官庁の設置などが必要だ」と訴える。
【衝撃事件の核心】年500人超がAVデビュー 業界歴30年男性が衝撃実態を語った
アダルトビデオの出演強要の被害が相次いでいると訴える人権団体「ヒューマンライツ・ナウ」の伊藤和子事務局長(左)=2016年3月3日、東京都内
アダルトビデオの出演強要の被害が相次いでいると訴える人権団体「ヒューマンライツ・ナウ」の伊藤和子事務局長(左)=2016年3月3日、東京都内
【関連記事】
【報告書】日本:強要されるアダルトビデオ撮影 ポルノ・アダルトビデオ産業が生み出す、 女性・少女に対する人権侵害 調査報告書〔2016年3月3日 HRN〕
女性のAV強要被害が急増、性感染症、うつ、整形も〔2016年6月13日 日刊スポーツ〕
AV出演を強要された女性「息ができなくなるくらい苦しかった」 NPOがシンポ開催〔2016年5月27日 弁護士ドットコム〕
AV業界に大波紋をもたらした「AV出演強要」報告書の内容〔2016年3月29日 日刊SPA!〕
AV業界関係者ら反発
「優良なAVプロの実例を調査していない」(元女優・川奈まり子氏)
約400本に出演経験のある元AV女優の川奈まり子氏は3月5日、facebookに「被害にあったAV女優の事例のみを挙げ、あたかもそれが平均的な実情であるかのような記述があることから、優良なプロダクションの実例を全くリサーチしていない可能性もあると思われる」などとHRN報告書の内容に反論した。
元AV女優・川奈まり子さんが語る「出演強要」問題と業界の課題<上>〔2016年4月3日 弁護士ドットコム〕
現役女優ら「なんだこれ?」「無理やり出演みたことない」
報告書に批判的な立場をとっている現役のAV女優らもいる。みづなれいさんは3月4日、「(報告書)読んだけど意味わかんなかった。なんだこれ?」とツイート。かさいあみ(旧河西あみ)さんも同日、「無理やり(AVに)出されてる人一人も見た事ないのですが」とTwitterで明かした。
「AV出演強要」報告書に人気女優ら猛反発! 「偏りすぎ」「職業差別」指摘で人権団体と大論争に〔2016年3月7日 J-CAST〕
「現場で見聞きする内情と報告書にはかい離がある」(和久井香菜子氏)
「AVエキストラ」としてAV収録の現場に出入りしている文筆家の和久井香菜子氏は、「ほかの映像収録現場と何ら変わらない」「現場で見聞きするAV業界の内情とHRNの報告書の内容はかけ離れている」と述べている。
川奈まり子×坂爪真吾が語る「AV出演強要」問題――なぜAV現場と報告書にズレが生じたのか?〔2016年5月21日 cyzo woman〕
「AV業界は15年前と比べ驚くほどホワイト」(中村淳彦氏)
ノンフィクション作家の中村淳彦氏は「1996年からAV女優とAV業界の取材をしているが、やはり女性への搾取の構造や今でいう人権侵害は、やはり歴史的にはあった」としたうえで、違法行為が摘発され、「15年前と比較するとAV業界はつまらなくなった反面、驚くほどホワイトになっている」と話す。
AV出演強要問題、この15年で業界は驚くほどホワイトになった〔2016年6月10日 DIAMOND online〕
被害実態の調査に乗り出す政府
「まずは、民間団体から出演強要の被害をヒアリング」(内閣府暴力対策推進室)
内閣府は6月2日、女性に対するAV出演強要の被害について、実態の把握につとめたいとする答弁書を閣議決定した。内閣府暴力対策推進室は、弁護士ドットコムニュースの取材に「まずは、民間団体からアダルトビデオ出演強要の被害をヒアリングして実態について把握する」と回答している。
AV出演強要問題、国が被害実態調査へ…答弁書を閣議決定〔2016年6月3日 弁護士ドットコム〕
http://www.iza.ne.jp/topics/events/events-9577-m.html
所属する女性を実際の性行為を含むアダルトビデオ(AV)の撮影に派遣 したとして大手AVプロダクションの元社長らが逮捕された事件で、女性が AV撮影を拒否した際、元社長らが数時間にわたって
女性を脅し撮影を強行 していたことが13日、警視庁への取材でわかった。同様の相談は数十件あ り、警視庁保安課は業界内で悪質な撮影が横行していたとみて調べる。
逮捕されたのは、「マークスジャパン」(東京都渋谷区)元社長の村山 典秀容疑者(49)=世田谷区代沢▽社長の高山祐次こと古指(こざす)隆士 容疑者(50)=同区宮坂▽社員の高橋慶将(けいす
け)容疑者(34)=豊島 区池袋。同課は認否を明らかにしていない。
同課によると、女性は平成21年に別のモデルプロダクションからマーク ス社を紹介され、当時社長だった村山容疑者に「グラビアモデルとして契 約してもらう」と説明され、契約書にサインした。
女性は契約書をよく読 ませてもらえず、写しも受け取っていなかったが、「成人向けの作品も出 演する」とする文言が書かれていたという。
その後、村山容疑者らは女性をAVの撮影現場に連れていき、女性が拒否 すると、「サインしたじゃねえか!」「違約金を払え」などと数人で取り 囲んで数時間にわたって軟禁状態にし、撮影を強行
したという。
同社にはこれまで4500人の女性が所属し、昨年1年間で18億円を売り上 げていた。実際の行為のため、多くの女性は撮影前に避妊薬を服用させら れるなどしていたという。
逮捕容疑は25年9月30日と10月1日、性行為を含む撮影のためAVメーカー 「CA」(港区)に20代の女性を派遣したとしている。CAは「DMM.com」の グループ会社で業界最大手。産経電子版
4500人もの女性が所属・・・。こんなにいっぱいいるのにだまし討ちみた いなことをするのかなぁ?まるで、ドラマのような話ですが、本当にある のですね。
『マークスジャパンは,高額なお仕事であるAV女優のためのAVプロダク ションです。AV女優を目指す方を募集しています』
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http://ameblo.jp/unarigoe/
AV出演強要は氷山の一角?人権団体vs業界…被害の実態は
2016.06.13
女性を実際の性行為を含むアダルトビデオ(AV)撮影に派遣したとして大手AVプロダクションの元社長らが逮捕された。人権団体は、こうした出演強要の被害が急増していると問題視している。AV業界関係者は反発するが、果たして被害の実態は…?
《アダルトビデオ(AV)》
成人向けビデオ映像。現在の市場規模は約500億円とされる。一般家庭にビデオデッキが普及し始めた1980年代に、成人向け写真雑誌を作っていた会社などが発売。レンタルビデオ店の増加に伴ってメーカーや発売本数が増え、DVDやブルーレイに加え、現在はインターネットの動画配信も多い。女優の出演料は1本につき15万~300万円という。〔共同通信〕
大手プロ元社長らAV出演強要で逮捕
所属女性を性行為ありの撮影に…異例の「派遣法」適用
所属する女性を、実際の性行為を含むAVの撮影に派遣したとして、警視庁は6月11日、労働者派遣法違反容疑で、大手AVプロダクション「マークスジャパン」の40代の元社長の村山典秀容疑者ら同社の男3人を逮捕。同法は実際の行為を含むAVへの出演を「公衆道徳上有害な業務」として規制。捜査当局が同法を適用して強制捜査に踏み切るのは異例。
大手AVプロダクション元社長ら逮捕 女性「出演強要された」 労働者派遣法違反容疑
「グラビアモデルとして…」と説明され契約 ところが…
女性は2009年に別のモデルプロダクションからマークス社を紹介され、「グラビアモデルとして契約してもらう」と説明され契約書にサイン。契約書をよく読ませてもらえず、写しも受け取っていなかったが、「成人向けの作品も出演する」とする文言があったという。
AVプロ元社長逮捕 「サインしたじゃねえか!」拒否する女性を数時間脅し撮影強行
出演拒むと「サインしたじゃねえか!」「違約金払え」と軟禁
村山容疑者らは女性をAVの撮影現場に連れていき、女性が拒否すると、「サインしたじゃねえか!」「違約金を払え」などと数人で取り囲んで数時間にわたり軟禁状態にし撮影を強行。女性は5年にわたって100本以上の作品に出演させられていたという。
AVプロ元社長逮捕 「サインしたじゃねえか!」拒否する女性を数時間脅し撮影強行
サイトには安心感与える文言で出演者やモデルを募集
マークス社はサイト上で、「お互いの了承の上で仕事を進めるもの」などと安心感を強調する文言を並べ、AV出演者やモデルを募集。同サイトによると、同社にはこれまで4500人の女性が所属し、2015年1年間で18億円を売り上げていた。
「違約金を払え」「親に言うぞ」とAV出演を強要… 横行する悪質な勧誘や契約
メーカーも家宅捜索 嫌がっていることを知っていた?
逮捕容疑は2013年9月と10月に性行為を含む撮影のため業界最大手のAVメーカー「CA」に20代の女性を派遣したとしている。複数の女性が類似の相談をしており、メーカー側も女性が嫌がっていることを知った上で撮影していたとみられる。警視庁はマークス社やグループ会社、メーカーなど複数を家宅捜索した。
大手AVプロダクション元社長ら逮捕 女性「出演強要された」 労働者派遣法違反容疑
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プロダクションとメーカー、トラブル起きても巧みに言い逃れ
約30年間、AV制作に携わり業界トップの一人とされる男性は、産経新聞の取材に、「女優はプロダクションが制作メーカーに派遣する。“出演の合意がある”という建前なので、メーカー側は女優とトラブルが起きても『プロダクションと話し合って』と責任を取らない。プロダクション側も『出演契約を結んでいる』と強弁する」と明かす。
【衝撃事件の核心】年500人超がAVデビュー 業界歴30年男性が衝撃実態を語った
出演拒否した女性を提訴したプロダクション…判決は?
AVへの出演を拒否した20代の女性が、出演契約を交わしていたプロダクションから違約金約2400万円を請求された訴訟で、東京地裁は2015年9月、「本人の意思に反した出演は許されない」として請求を棄却。女性は「言いなりにならないと、身の危険を感じることもあった」と手記で明かす。
【衝撃事件の核心】「タレントにならない?」と勧誘してAV契約、断れば多額違約金…人権侵害の業界事情
女優を集団暴行、懲役18年の実刑受けた「鬼畜系」制作の経営者も
2007年には、「鬼畜系」と呼ばれる過激なジャンルを目玉にしていたAV制作会社の実質経営者の男が、女優を集団暴行して重傷を負わせたとして懲役18年の実刑判決を受けた事例もある。
【衝撃事件の核心】年500人超がAVデビュー 業界歴30年男性が衝撃実態を語った
横行する性行為の撮影…複数の法令に抵触する可能性
実際の行為の撮影は、労働者派遣法をはじめ複数の法令に抵触する可能性があり、AVは演技を撮影することが前提とされているが、過激な内容をうたう海外発のインターネット上の動画配信サイトが拡大していることなどから、大手メーカーでも同様の撮影が横行しているという。
大手AVプロダクション元社長ら逮捕 女性「出演強要された」 労働者派遣法違反容疑
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4年で130件超、2014年ごろから急増
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だまされて出演 21件
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知人に出演を知られた 9件
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アダルトビデオの出演強要の被害が相次いでいると訴える人権団体「ヒューマンライツ・ナウ」の伊藤和子事務局長(左)=2016年3月3日、東京都内
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現役女優ら「なんだこれ?」「無理やり出演みたことない」
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「AVエキストラ」としてAV収録の現場に出入りしている文筆家の和久井香菜子氏は、「ほかの映像収録現場と何ら変わらない」「現場で見聞きするAV業界の内情とHRNの報告書の内容はかけ離れている」と述べている。
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「AV業界は15年前と比べ驚くほどホワイト」(中村淳彦氏)
ノンフィクション作家の中村淳彦氏は「1996年からAV女優とAV業界の取材をしているが、やはり女性への搾取の構造や今でいう人権侵害は、やはり歴史的にはあった」としたうえで、違法行為が摘発され、「15年前と比較するとAV業界はつまらなくなった反面、驚くほどホワイトになっている」と話す。
AV出演強要問題、この15年で業界は驚くほどホワイトになった〔2016年6月10日 DIAMOND online〕
被害実態の調査に乗り出す政府
「まずは、民間団体から出演強要の被害をヒアリング」(内閣府暴力対策推進室)
内閣府は6月2日、女性に対するAV出演強要の被害について、実態の把握につとめたいとする答弁書を閣議決定した。内閣府暴力対策推進室は、弁護士ドットコムニュースの取材に「まずは、民間団体からアダルトビデオ出演強要の被害をヒアリングして実態について把握する」と回答している。
AV出演強要問題、国が被害実態調査へ…答弁書を閣議決定〔2016年6月3日 弁護士ドットコム〕
http://www.iza.ne.jp/topics/events/events-9577-m.html