問題なのは米国の産業構造の変更であり、全雇用の、じつに8・8%しか、製造業に従事していないという
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成28年(2016)4月5日(火曜日)
通算第4861号
トランプは中国の貿易は不公平というが
米国製造業の労働者は8・8%。中国との貿易額はGDPの2・7%でしかない
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トランプの「危険度」があまりにも強調されているが、ジャーナリズムの意図的な歪曲情報が多く含まれている。
投資専門誌の『バロン』が「トランプとヒラリーの対決となると、トランプでは惨敗する。だから共和党は保守本流、福音派、穏健派も納得する候補者としてケーシックしかいない」などと書いた。これを日本のテレビニュースなど鬼の首を取ったよう、画像入りで報じている。
おかしいのは、バロン誌はウォールストリートジャーナルとならぶ保守穏健派、とりわけ「グローバリスト」の利益を追求するメディアであり、彼らは自由貿易を推進するTPP反対の候補者はすべて嫌い。だからクルーズも駄目で、ケーシックだけがTPP推進はだから、それを前提に判断しているにすぎない。
また日本のメディアは日米安保条約は片務的で不公平だというトランプ派を危険視しているが、これもおかしな話で、主権国家に外国軍隊が恒久的基地をつくって軍事占領を継続しているのが安保条約の本質であり、トランプの言っていることは正しい。
そのうえ、トランプが「不平等」と攻撃しているのはドイツと韓国であり、日本は付随的にくっつけて批判しているだけ、主眼はNATOへの負担を止め、在韓米軍も撤退し、日本には「思いやり予算を増やせ」と吠えているのが事実である。
同時に「日本が核武装する」という意味も、米軍の関与が遠ざかれば、日本は自衛のために核武装するのは当然だから、それをさせないためには米軍のプレゼンスを強化せよ、と言っているのである。
中国との貿易不均衡をトランプは批判しているが、米中貿易のトータルは米国GDPの2・7%にすぎず、問題にならない額面である。
問題なのは米国の産業構造の変更であり、全雇用の、じつに8・8%しか、製造業に従事していないという実態が浮かぶ。こと貿易に関して、トランプの中国分析、トクに「中国がアメリカ人の雇用を奪っている」というのは間違っていると言えるだろう。
宮崎正弘の新刊 絶賛発売中
『中国大恐慌以後の世界と日本』(徳間書店、1080円)
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――各国に広まるチャイナショックの現実と今後
――世界が恐れた大破局がついに始まった
――危機を乗り切るのは日本だけだ
――香港、台湾、欧州、ロシアの現地で見てきた「中国失速の影響度」
http://www.amazon.co.jp/dp/4198641498
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◆ 書評 ◎ しょひょう
世界は新しい恐慌前夜をむかえたようだ
日本経済の再生の鍵は新興国のインフラ投資にあり
藤井厳喜『世界恐慌2・0が中国とユーロから始まった』(徳間書店)
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この新刊は題名がやや過剰なイメージをもつが、国際情勢、とりわけ世界金融戦争の複雑な裏側に横たわる真相を的確に分析した書である。
題名にある「2・0」は「悲劇の第二幕」という意味である。
米国政治、経済に詳しい藤井氏ならではの独特な、じつにユニークな視点からの世界経済の解剖は、すでに多くの読者を惹きつけてきたが、ありきたりのエコノミスト等の金利、通貨、再建、商品市場の分析などとまったく異なって政治的要員を、その分析の主因に置いていることだ。
メディアは昔も今もセンセーショナルが主な追求対象であり、表面上のあぶくの行方を追っかけることに熱心だが、本質を見る慧眼な眼力を備えていない。日本経済新聞だけを読んでいたら、世界経済は見えなくなるのである。
とくに後者に代表される日本の経済メディアが、FATCAやBIS規制の新しい動きと連鎖でおこったドイツ銀行の経営危機、スイス銀行の劇的な衰退原因を、表面的な分析だけで深追いしていないのは、問題である。いやだからこそ真実を知りたい読者は藤井さんの分析を待っているわけだ。
本書で藤井氏はドイツ銀行の経営危機の深刻な実相と、その「coco債」の仕組みを図解入りで詳述している箇所は読み応えがある。
同時に英国の凋落が本物であり、だからこそ中国とAIIBを組んで米国に挑戦するが、足下の英国政界は、EU離脱の動きが本格化していることも詳しい解説がある。
歴史始まって以来の「マイナス金利」は日本ばかりか、ドイツも、アメリカも事実上のマイナス金利であり、金利収入で老後は安心とする、従来的な貯蓄計画などの発想は消えてなくなった。
世界が直面する危機は「中国経済の破綻」「原油安により経済の世界的規模の停滞」「そして、「ユーロ危機」が誘発する難民問題、欧州政治の統合からの離反、すなわちEU解体への展望だ。
すべての元凶がシナの無謀なバブル創出と破綻から、過度に中国へ依存してきた欧州経済が連鎖反応を起こしたという原因と結果のプロセスの詳細な分析と解説が行われている。
また例えばサウジの原油減産は欧米のシェールガス開発潰しにあったのであり、目的達成は間近、その自信があるからこそ、サウジは赤字国債の発行に踏み切り、ロシアとの連携を強めつつ、原油再値上げのタイミングを計っているとする。評者(宮崎)の見方と奇妙なほどに同じスタンスだ。
もう一つの本書の特質は何かと言えば、投資指南書としても有益なテキストとなっていることだ。
第一は日本企業の優良株、第二にゴールド、第三にマンション投資は廃れるが、人口大都市の商業地域はまだ不動産投資の価値があるとする。金(ゴールド)投資を勧めるのは、世界はマイナス金利が「新常態」となってしまった以上、金利が発生しないゴールド貯蓄も有効であり、整数倍で価格上昇に導かれるだろうと推定している。
かくして世界は新しい恐慌前夜をむかえたようだが、日本円は資金逃避のラストリゾート、そのうえファンダメンタルが強い。これからの経済の再浮上と経済の再生の鍵は新興国のインフラ投資にあるとする。
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宮崎正弘、田村秀男、渡邊哲也の鼎談『中国経済はどこまで死んだか』(産経新聞出版)
中国経済ぶった斬りの鼎談。
『死んでいる』のに『死んでいない』不思議な中国経済の面妖さに大胆なメスをいれてみると、発売前からベストセラー(予約)第一位です。
宮崎正弘、田村秀男、渡邊哲也の鼎談
『中国経済はどこまで死んだか』(産経新聞出版)
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4月13日発売! (予価1296円)
アマゾンで予約募集開始! 『中国経済はどこまで死んだか』
http://www.amazon.co.jp/dp/4819112805/
(読者の声1)30分でわかる朝鮮学校問題、という映像を関西のアジアン・レポーターズがアップしてくださいました。
大変優れたまとめと思いますので、参考までに紹介いたします。
https://www.youtube.com/watch?v=pUz86fnOIdQ&feature=youtu.be
(三浦小太郎)
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(読者の声2)「検証~慰安婦問題 日韓合意の行方を探る」のお知らせ
◎ 第1部
慰安婦問題を初めて国会で追及した前衆議院議員 中山成彬氏
◎ 第2部
国連に乗り込み発信を続ける男「テキサス親父」事務局長 藤木俊一氏
記
・4月16日(土)・開場13:30 開演14:00
・中野サンプラザ8階 研修室6
・参加費 1,500円 事前予約不要
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(読者の声3)拓殖大学海外事情研究所教授、特定失踪者問題調査会代表の荒木和博氏講演会のお知らせ、です。
記
とき 4月29日(金) 昭和の日 開場14:15 開演14:30
ところ 文京シビックセンター26階 スカイホール
講師 荒木和博
演題 「朝鮮戦争は終わっていない」
参加費 1,000円 事前予約不要
お問合せ・090-6709-9380 (佐藤)
主催 英霊の名誉を守り顕彰する会
♪
(読者の声4)歴史研究家、「幕末史を見直す会」代表の鈴木荘一氏 講演会のお知らせ。演題は『勝ち組が消した開国の真実』
記
とき 5月7日(土)13:30~15:30(13時開場)
ところ 三鷹駅前コミュニティセンター3F中会議室
資料代 資料代 500円 ・事前予約不要
主催 「近現代史を学ぶ会」
問合せ・佐藤 (090-6709-9380)
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(読者の声5)【中山成彬氏講演会】
第1部~中山成彬を語る~
日本のこころを大切にする党代表 中山恭子氏
ねずさんこと小名木善行氏
第2部~日本のこころとは何か~
前参議院議員 中山成彬氏
記
とき 5月14日(土) 開場13:30 開演14:00
ところ ?國会館 田安・玉垣の間
参加費 2,000円 予約不要
主催 英霊の名誉を守り顕彰する会
問合せ 090-6709-9380
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西村眞悟の時事通信 西村眞悟の時事通信 西村眞悟の時事通信
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楠木正成考 公を忘れた日本人へ
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平成28年4月4日(月)
三月二十八日から、産経新聞が、「戦後71年、楠木正成考」、「『公』を忘れた日本人へ」と題して、楠木正成の連載を始めた。その「第一部、多聞誕生」に、大書されていた見出しは、「貫いた忠義と仁」
第一部は四月一日に終了したが、第二部が待たれる。産経新聞はこれまで我が国の神話を連載してきて、昨年末には、神武天皇の東征の物語の連載に続いて大阪シンフォニーホールで北原白秋作詞、信時潔作曲の交声曲(カンタータ)「海道東征」の感動的な演奏会を開催した。
この産経新聞の一連の連載とカンタータ「海道東征」の演奏会、そして楠木正成の「公を忘れた日本人へ」の連載が、如何なる意義を我が国の転換期に刻むものなのか。
それは、今、明確に意識されなくとも、戦後という時代を画するという意味で文字通り画期的な連載と演奏会であると申し上げる。
そのうえで、この意義を位置付けるに、古代と明治維新前期を振り返りたい。このことは決して迂遠なことではない。何故なら我が国は古代においても近代化の出発点である明治維新においても、そし、只今も!
我が国黎明期の物語に対する国民の確信によって、危機を克服し変革期を乗り切る国家と国民であるからだ。我が民族は、ゲルマン民族の移動以前のヨーロッパの原住民であったケルトと同じ、大切なことは文字によって伝ええないとする民族である。
大切なこととは、目にみえないこと、つまり、魂のことである。これは前に紹介した「酋長シアトルの予言」でも明らかなように、アメリカインディアン(レッドマン)も同じである。そして現在も我が国では、習い事や職人技の伝承においては、文字に頼らず実践の繰り返しと親方の口伝によって伝えている。
とはいえ、国家の規模が大きくなれば、やはり「記録」が必要となる。
第十七代履中天皇の四年(西暦四〇三年)、諸国に史官を置いたと伝えられている。それから、二百年後の第三十三代推古天皇の二十八年(六二〇年)、摂政聖徳太子が、蘇我の馬子とともに、天皇記や國記などの歴史的記録を編纂された。
しかし大化元年(六四五年)、蘇我一族滅亡の際、その邸宅とともに天皇記と國記が焼失する。
その焼失から七十年の後和銅五年(七一二年)、第四十三代元明天皇は、太安万侶に命じて、天武天皇から口伝された国の始まりの物語を覚えている稗田阿礼からそれを聞き取り筆記させた。それが大和言葉をそのまま記した古事記である。
その内容は聖徳太子の編纂された天皇記や國記に記されたことを中心とする伝承であろう。そして次ぎに勅命によって漢文で書いた日本書紀が編纂された。
では、何故、聖徳太子の天皇記編纂以来、古事記や日本書紀と次々に勅命で我が国の黎明期の物語が編纂されたのだろうか。それは聖徳太子の隋の煬帝に宛てた国書の冒頭に 自らを「日出ずるところの天子」と宣言されていることで明らかなように内に向かっては 我が国の成り立ちの独自性をあまねく知らしめて國民(くにたみ)としての自覚を促し、 外に向かっては、相手が読める文字によって我が国の独自性を鮮明にして対支那対等外交を展開するためである。
それ故、古事記編纂から五十七年後には國民に、天照大{~の天壌無窮の神勅への確信があまねくゆき渡り、その確信のもとに発せられた「我が国開闢以来、君臣の分、定まれり」 という宇佐八幡の神託によって、皇位を窺う弓削の道鏡の野望が挫かれて古代最大の國體の危機が克服されたのである。
そしてこの確信は、六百年後の南北朝の危機に際して北畠親房の「神皇正統記」によって鮮明になり、それからさらに六百年の後、教育勅語と大日本帝国憲法によって確認され現在に至っている。つまり我が国の黎明期の物語によって明確になる我が国の國體への確信は古代の国家的危機を克服し、中世の南北朝の危機において鮮明になり、明治の近代国家に引き継がれ現在に至っている。
その近代国家建設の幕開けとなる明治維新であるが、その前提には、古代国家の危機克服と同様に、本居宣長の古事記研究や頼山陽の「日本外史」の普及による国民の天皇に対する忠誠と忠義の物語への共感、そして天皇を戴く國體に対する確信がある。
このこと、慶応三年暮れの、神武創業に還ることを宣言した「王政復古の大号令」が翌年の明治維新の幕を切り開いたことを以て明らかであろう。
そこで問う。
「戦後体制からの脱却」とは何か。それは「幕藩体制からの脱却」と同じ、國の生き残りを掛けた国家体制の復元である。明治維新とは、それを断行するに、「王政復古の大号令」を以てした改革である。つまり、我が国は、国家黎明期の姿を以て近代国家開始の原動力としたのだ。
そして、今、この幕藩体制からの脱却と同様に、国家の生存を掛けて、戦後体制から脱却しなければならない。明治維新と同様に、まことに困難であるが、
内外の厳しい危機を克服して未来を拓くために、それをしなければならない。
その時、何を原動力としてそれを為しえるのか。
それは、古来から明治維新まで繰り返したように、我が国の歴史を甦らせ、万世一系の天皇を戴く国家の姿に誇りをもち、楠木正成のように、天皇のもとに「忠義と仁」を貫くことによってである。
ここにおいて、昨年の産経新聞の神話の連載とカンタータ「海道東征」の演奏会、今年の「楠木正成」の連載開始という一連の言論活動を「文字通り画期的!」とした理由をお分かり頂けると思う。
即ち、古代の危機や明治維新の危機を克服しえた同じ前提である「我が国の黎明期への国民の確信」と、その確信に基づく「貫いた忠義と仁」の事例を、象徴的に国民の前に顕わしてきているのが、産経新聞が行っている一連の連載と「海道東征」演奏の甦りなのである。
これを、明治維新の精神的思想的準備となった江戸期の本居宣長の古事記研究や頼山陽の「日本外史」の発行と同じだ・・・と言えば、誉めすぎと言われるかも知れないが、何事であれ、国家を敵視し、国家を呪詛する言葉を連呼して、政治要求を勢い付かそうとする風潮が表に根強くある現状においてはまことに貴重であり、敬意を表すべき活動なのだ。 歴史がそれを証明するであろう。
その歴史を造るのは、六百年前は、楠木正成であり、今は諸兄姉、我々である。
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宮崎正弘の新刊 絶賛発売中
『中国大恐慌以後の世界と日本』(徳間書店、1080円)
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宮崎正弘の新刊案内 http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
宮崎正弘の新刊
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『中国大失速、日本大激動』(文藝社、1620円)
『「中国の終わり」にいよいよ備え始めた世界』(徳間書店、1080円)
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『アジアインフラ投資銀行の凄惨な末路』(PHP研究所、999円)
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<宮崎正弘の対談シリーズ>
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宮崎正弘 v 馬渕睦夫『世界戦争をしかける市場の正体』(ビジネス社、1188円)
宮崎正弘 v 室谷克実『悪あがきを繰り返し突然死の危機に陥る中国と韓国』(徳間書店)
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宮崎正弘 v 石 平『私たちの予測した通りいよいよ自壊する中国』(ワック)
宮崎正弘 v 渡邊哲也『激動する世界経済!』(ワック、994円)
宮崎正弘 v 室谷克実『日本に惨敗しついに終わる中国と韓国』(徳間書店)
宮崎正弘 v 小川榮太郎『保守の原点』(海竜社。1620円)
宮崎正弘 v 室谷克実『仲良く自滅する中国と韓国』(徳間書店、1080円)
宮崎正弘 v 川口マーン惠美『なぜ中国人とドイツ人は馬が合うのか?』(ワック)
宮崎正弘 v 石 平『2015年 中国の真実』(ワック、シリーズ第五弾)
宮崎正弘 v 大竹慎一 『中国崩壊で日本はこうなる』(1512円。徳間書店)
宮崎正弘 v 西部遭 『日米安保五十年』(海竜社)
宮崎正弘 v 黄文雄 『世界が知らない中国人の野蛮』(徳間書店)
宮崎正弘 v 佐藤優 『猛毒国家に囲まれた日本』(海竜社)
宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2016 ◎転送自由。転載の場合、出典を明示
平成28年(2016)4月5日(火曜日)
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また日本のメディアは日米安保条約は片務的で不公平だというトランプ派を危険視しているが、これもおかしな話で、主権国家に外国軍隊が恒久的基地をつくって軍事占領を継続しているのが安保条約の本質であり、トランプの言っていることは正しい。
そのうえ、トランプが「不平等」と攻撃しているのはドイツと韓国であり、日本は付随的にくっつけて批判しているだけ、主眼はNATOへの負担を止め、在韓米軍も撤退し、日本には「思いやり予算を増やせ」と吠えているのが事実である。
同時に「日本が核武装する」という意味も、米軍の関与が遠ざかれば、日本は自衛のために核武装するのは当然だから、それをさせないためには米軍のプレゼンスを強化せよ、と言っているのである。
中国との貿易不均衡をトランプは批判しているが、米中貿易のトータルは米国GDPの2・7%にすぎず、問題にならない額面である。
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題名にある「2・0」は「悲劇の第二幕」という意味である。
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◎ 第1部
慰安婦問題を初めて国会で追及した前衆議院議員 中山成彬氏
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・4月16日(土)・開場13:30 開演14:00
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とき 4月29日(金) 昭和の日 開場14:15 開演14:30
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参加費 1,000円 事前予約不要
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主催 英霊の名誉を守り顕彰する会
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資料代 資料代 500円 ・事前予約不要
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第1部~中山成彬を語る~
日本のこころを大切にする党代表 中山恭子氏
ねずさんこと小名木善行氏
第2部~日本のこころとは何か~
前参議院議員 中山成彬氏
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とき 5月14日(土) 開場13:30 開演14:00
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楠木正成考 公を忘れた日本人へ
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平成28年4月4日(月)
三月二十八日から、産経新聞が、「戦後71年、楠木正成考」、「『公』を忘れた日本人へ」と題して、楠木正成の連載を始めた。その「第一部、多聞誕生」に、大書されていた見出しは、「貫いた忠義と仁」
第一部は四月一日に終了したが、第二部が待たれる。産経新聞はこれまで我が国の神話を連載してきて、昨年末には、神武天皇の東征の物語の連載に続いて大阪シンフォニーホールで北原白秋作詞、信時潔作曲の交声曲(カンタータ)「海道東征」の感動的な演奏会を開催した。
この産経新聞の一連の連載とカンタータ「海道東征」の演奏会、そして楠木正成の「公を忘れた日本人へ」の連載が、如何なる意義を我が国の転換期に刻むものなのか。
それは、今、明確に意識されなくとも、戦後という時代を画するという意味で文字通り画期的な連載と演奏会であると申し上げる。
そのうえで、この意義を位置付けるに、古代と明治維新前期を振り返りたい。このことは決して迂遠なことではない。何故なら我が国は古代においても近代化の出発点である明治維新においても、そし、只今も!
我が国黎明期の物語に対する国民の確信によって、危機を克服し変革期を乗り切る国家と国民であるからだ。我が民族は、ゲルマン民族の移動以前のヨーロッパの原住民であったケルトと同じ、大切なことは文字によって伝ええないとする民族である。
大切なこととは、目にみえないこと、つまり、魂のことである。これは前に紹介した「酋長シアトルの予言」でも明らかなように、アメリカインディアン(レッドマン)も同じである。そして現在も我が国では、習い事や職人技の伝承においては、文字に頼らず実践の繰り返しと親方の口伝によって伝えている。
とはいえ、国家の規模が大きくなれば、やはり「記録」が必要となる。
第十七代履中天皇の四年(西暦四〇三年)、諸国に史官を置いたと伝えられている。それから、二百年後の第三十三代推古天皇の二十八年(六二〇年)、摂政聖徳太子が、蘇我の馬子とともに、天皇記や國記などの歴史的記録を編纂された。
しかし大化元年(六四五年)、蘇我一族滅亡の際、その邸宅とともに天皇記と國記が焼失する。
その焼失から七十年の後和銅五年(七一二年)、第四十三代元明天皇は、太安万侶に命じて、天武天皇から口伝された国の始まりの物語を覚えている稗田阿礼からそれを聞き取り筆記させた。それが大和言葉をそのまま記した古事記である。
その内容は聖徳太子の編纂された天皇記や國記に記されたことを中心とする伝承であろう。そして次ぎに勅命によって漢文で書いた日本書紀が編纂された。
では、何故、聖徳太子の天皇記編纂以来、古事記や日本書紀と次々に勅命で我が国の黎明期の物語が編纂されたのだろうか。それは聖徳太子の隋の煬帝に宛てた国書の冒頭に 自らを「日出ずるところの天子」と宣言されていることで明らかなように内に向かっては 我が国の成り立ちの独自性をあまねく知らしめて國民(くにたみ)としての自覚を促し、 外に向かっては、相手が読める文字によって我が国の独自性を鮮明にして対支那対等外交を展開するためである。
それ故、古事記編纂から五十七年後には國民に、天照大{~の天壌無窮の神勅への確信があまねくゆき渡り、その確信のもとに発せられた「我が国開闢以来、君臣の分、定まれり」 という宇佐八幡の神託によって、皇位を窺う弓削の道鏡の野望が挫かれて古代最大の國體の危機が克服されたのである。
そしてこの確信は、六百年後の南北朝の危機に際して北畠親房の「神皇正統記」によって鮮明になり、それからさらに六百年の後、教育勅語と大日本帝国憲法によって確認され現在に至っている。つまり我が国の黎明期の物語によって明確になる我が国の國體への確信は古代の国家的危機を克服し、中世の南北朝の危機において鮮明になり、明治の近代国家に引き継がれ現在に至っている。
その近代国家建設の幕開けとなる明治維新であるが、その前提には、古代国家の危機克服と同様に、本居宣長の古事記研究や頼山陽の「日本外史」の普及による国民の天皇に対する忠誠と忠義の物語への共感、そして天皇を戴く國體に対する確信がある。
このこと、慶応三年暮れの、神武創業に還ることを宣言した「王政復古の大号令」が翌年の明治維新の幕を切り開いたことを以て明らかであろう。
そこで問う。
「戦後体制からの脱却」とは何か。それは「幕藩体制からの脱却」と同じ、國の生き残りを掛けた国家体制の復元である。明治維新とは、それを断行するに、「王政復古の大号令」を以てした改革である。つまり、我が国は、国家黎明期の姿を以て近代国家開始の原動力としたのだ。
そして、今、この幕藩体制からの脱却と同様に、国家の生存を掛けて、戦後体制から脱却しなければならない。明治維新と同様に、まことに困難であるが、
内外の厳しい危機を克服して未来を拓くために、それをしなければならない。
その時、何を原動力としてそれを為しえるのか。
それは、古来から明治維新まで繰り返したように、我が国の歴史を甦らせ、万世一系の天皇を戴く国家の姿に誇りをもち、楠木正成のように、天皇のもとに「忠義と仁」を貫くことによってである。
ここにおいて、昨年の産経新聞の神話の連載とカンタータ「海道東征」の演奏会、今年の「楠木正成」の連載開始という一連の言論活動を「文字通り画期的!」とした理由をお分かり頂けると思う。
即ち、古代の危機や明治維新の危機を克服しえた同じ前提である「我が国の黎明期への国民の確信」と、その確信に基づく「貫いた忠義と仁」の事例を、象徴的に国民の前に顕わしてきているのが、産経新聞が行っている一連の連載と「海道東征」演奏の甦りなのである。
これを、明治維新の精神的思想的準備となった江戸期の本居宣長の古事記研究や頼山陽の「日本外史」の発行と同じだ・・・と言えば、誉めすぎと言われるかも知れないが、何事であれ、国家を敵視し、国家を呪詛する言葉を連呼して、政治要求を勢い付かそうとする風潮が表に根強くある現状においてはまことに貴重であり、敬意を表すべき活動なのだ。 歴史がそれを証明するであろう。
その歴史を造るのは、六百年前は、楠木正成であり、今は諸兄姉、我々である。
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