歴史上、ヒトは動物を戦力として取り入れてきました。 | 日本のお姉さん

歴史上、ヒトは動物を戦力として取り入れてきました。

ライターの平藤清刀です。陸自を満期除隊した
即応予備自衛官でもあります。
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こんにちは。エンリケです。

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エンリケ

加藤大尉の軍隊式英会話 Takashi Kato

◆「軍用イルカ」

今回も代替えビデオを使用します。
シナリオとは一致していませんが、内容は同一ですので大意は掴めます。

動物によっては、ヒトにない能力が備わっています。
ヒトの能力をはるかに凌駕する力を持つ動物もいます。
馬のスピードと耐久力、象のパワー、鳥の飛翔力、犬の嗅覚
など数え上げたらキリがありません。

歴史上、ヒトはこれらの動物を戦力として取り入れてきました。
戦車に取って代わられるまで、軍馬に乗った兵、すなわち、
騎兵(cavalry) や竜騎兵(dragoon)は電撃作戦の華でしたし、
無線(radio)が普及する以前、軍鳩(military pigeon)は
コミュニケーションに不可欠だったと言います(初期の戦車は
内部の騒音がひどく無線があっても使えず、伝書鳩を積んでいたとか)。

また『戦場をかける犬 レックス』(並木書房 2013年)を読めば、
ヒトより1000~10,000倍も鋭い嗅覚を活かし、軍用犬が爆弾探知
や基地警護に活躍している様子が分かります。

とすれば、海洋哺乳類(marine mammal) が持つ驚異的な
水中速度(underwater speed)、運動性、視力、そして知性(intelligence)
に米海軍が着目したのは当然の成り行きでした。

当初は魚雷(torpedo)の性能向上のためイルカを研究した
とのことですが、学習能力が高くヒトとのコミュニケーション
ができる特性を活かし、機雷(underwater mine)を発見し、
機雷処理ダイバーに位置を知らせる任務が与えられるようになりました。

ガニーによれば、アシカ(sea lion)も軍港警護任務についている
そうです。暗い水中でも目が見え、ヒトとは比べものにならない
水中スピードと敏捷性(agility)をもつアシカは、敵ダイバーに足かせ
をかけることができると言いますから驚きです。

ちなみに、これらの海洋哺乳類は手厚く飼育されており、
武器を遂行する任務にはついていないとのことです。とは言え……
食料を得るための伝統的捕鯨やイルカ猟を声高に批判する一方、
海洋哺乳類を兵器として活用している事実には、いささか鼻白む
思いがします。

動画サイト:
https://www.youtube.com/watch?v=PdeFzkHcASA

基本語彙(カタカナ表示は大ざっぱなものです)

Dolphin(ドルフィン)イルカ
Mine(マイン)地雷 機雷
Sea lion(シーライオン)アシカ
Marine mammal(マリーン マーマル)海洋哺乳類

Let me make a couple of things straight. NAVY dolphins are
never asked to carry weapons and they do not touch the underwater mine.
(いくつかはっきりさせておこう。海軍のイルカは武器を携行することはないし、機雷に触れることもない)

Even if they did, the mind would not go off because only big
metal things like ships can do that.
(よしんばイルカが機雷に触れたとしても爆発しない。機雷は船のような、大きな金属製の物によってのみ起爆するからだ)

英語一言アドバイス:
Let me make one thing straight.

この場合 straight は「はっきりした」という意味合いです。
ですからこの慣用表現は「ひとつはっきりさせておこう」で良いでしょう。
何かを説明する前に、その前提を述べる時などに便利です。例えば、
“Let me make one thing straight. Japan is America’s ally”
(ひとつはっきりさせておきましょう。日本はアメリカの同盟国です)

仮にいくつかはっきりさせたい点があるなら、one thing の代わりにa couple of things を使えばいいでしょう。

参考サイト:
米海軍海洋哺乳類プログラム:
https://en.wikipedia.org/wiki/United_States_Navy_Marine_Mammal_Program
軍犬:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BB%8D%E7%8A%AC#.E6.97.A5.E6.9C.AC.E3.81.AE.E8.BB.8D.E7.8A.AC
軍鳩:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BB%8D%E9%B3%A9

R.リー・アーメイ:
http://ja.wikipedia.org/wiki/R%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%82%A4

『フル・メタル・ジャケット』
http://www.youtube.com/watch?v=gYxEIyNA_mk
http://www.youtube.com/watch?v=5NP8y63Ms4o
http://www.youtube.com/watch?v=6hkNuykz2RE

加藤喬(たかし)

追記
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http://www.amazon.co.jp/dp/489063326X

『チューズデーに逢うまで』関係の夕刊フジ電子版記事(桜林美佐氏):
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150617/plt1506170830002-n1.htm

http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150624/plt1506240830003-n1.htm

『レックス 戦場をかける犬』発売中
http://www.amazon.co.jp/dp/489063309X

『レックス 戦場をかける犬』の書評です
http://honz.jp/33320

オランダの「介護犬」を扱ったテレビコマーシャル。チューズデー同様、戦場で心の傷を負った兵士を助ける様子が見事に描かれています。ナレーションは「介護犬は目が見えない人々だけではなく、見すぎてしまった兵士たちも助けているのです」
http://www.youtube.com/watch?v=cziqmGdN4n8&feature=share

加藤喬(たかし)

追伸
『チューズデーに逢うまで』発売中
http://www.amazon.co.jp/dp/489063326X

『チューズデーに逢うまで』関係の夕刊フジ電子版記事(桜林美佐氏):
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150617/plt1506170830002-n1.htm
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150624/plt1506240830003-n1.htm

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『レックス 戦場をかける犬』の書評です
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オランダの「介護犬」を扱ったテレビコマーシャル。
チューズデー同様、戦場で心の傷を負った兵士を助ける
様子が見事に描かれています。
ナレーションは「介護犬は目が見えない人々だけではなく、
見すぎてしまった兵士たちも助けているのです」
http://www.youtube.com/watch?v=cziqmGdN4n8&feature=share

●著者略歴

加藤喬(かとう・たかし)

米国防総省外国語学校日本語学部部長。元米陸軍大尉。
都立新宿高校卒業後、1979年に渡米。カリフォルニア州立短大
ラッセン・カレッジ、アラスカ州立大学フェアバンクス校で学ぶ。
88年空挺学校を卒業。91年湾岸戦争「砂漠の嵐」作戦に参加。
カリフォルニア陸軍州兵部隊第223語学情報大隊中隊長をへて、現職。
著書に第3回開高健賞奨励賞受賞作の『LT ある“日本製”米軍
将校の青春』(TBSブリタニカ)、『名誉除隊』『加藤大尉の英語
ブートキャンプ』『レックス 戦場をかける犬』(いずれも並木書房)がある。

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