アメリカの利上げで、資金は新興国から引き上げられますから | 日本のお姉さん

アメリカの利上げで、資金は新興国から引き上げられますから

★世界3大投資家ジム・ロジャーズ「リーマンショックよりもっと
ひどい時代がやってくる」
全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!
北野です。

中国経済の悪化がとまりません。

<中国の1月輸出11%減…7か月連続で前年割れ
読売新聞 2月15日(月)14時25分配信

【北京=鎌田秀男】中国の税関当局が15日発表した1月の貿易統計によると、輸出は前年同月に比べ11・2%減の1774億ドル(約20兆円)と急減し、7か月連続で前年割れした。

欧州連合(EU)や米国、日本など主要な貿易相手国への輸出が軒並み減少した。

内需の弱さから、輸入も18・8%減の1141億ドル(約13兆円)と大幅に減り、15か月連続のマイナスとなった。

貿易縮小に歯止めがかからない状態で、中国経済の減速懸念がさらに強まりそうだ。>

輸出は1月、前年同月比でマイナス11.2%。

輸入は、マイナス18.8%。

中国の経済統計、GDPなどはいくらでもごまかせます。

しかし、貿易統計は、「相手国」がいるのでウソがつけません。

中国、「昨年GDPは6.9%増加した」と発表していますが、信じている人は「世界中に一人もいない」状態です。
こんな中国経済の未来について、「世界3大投資家」の一人ソロスさんは、「ハードランディングは不可避!」と断言しています。

2016年1月21日の発言。

<ソロス氏:中国のハードランディングは不可避、株投資は時期尚早 (2)
Bloomberg 1月22日(金)9時54分配信

(ブルームバーグ):著名投資家ジョージ・ソロス氏は21日、中国経済がハードランディングに直面しており、こうした状況は世界的なデフレ圧力の一因になるだろうと述べた。

同氏はまた、中国情勢を考慮して、自分は米株の下落を見込んだ取引をしていると説明した。

ソロス氏はスイス・ダボスでのブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、

「ハードランディングは事実上不可避だ」
と指摘。

「私は予想しているのではなく、実際に目にしている」と語った。 >

さて、「世界3大投資家」といえば、ソロスさん、バフェットさん、そして、
ジム・ロジャーズさんです。
ジムさんは、世界経済の現状と未来をどう見ているのでしょうか?

日経ビジネスオンラインにインタビューが載っていました。

▼日銀マイナス金利について

米FRBが利上げに踏み切ったのに対し、日銀は「マイナス金利」を導入し、世界を驚かせました。

これについてジムさんは、どう考えているのでしょうか?
<私はこれが日本経済、そして世界経済にとってもプラスになることは何1つないと思っている。
時間の無駄だよ。

混乱を一時的に回避する手段にはなるかもしれないけれど、根本的な解決にはなっていない。>

だそうです。
厳しい意見ですね。

▼危機の原因は、中国ではない?

今回の危機、誰もが「中国が原因だ!」といっています。
しかし、ジムさんは、「違う!」と断言しています。
では、どの国が原因なのでしょうか?

<中国のせい?
私はそうは思っていない。
中国だって混乱で苦しんでいる国の1つだ。
今回の騒動の諸悪の根源はすべてワシントンにある。>

ええ?!
「諸悪の根源はすべてワシントンにある!」
とは、どういうことなのでしょうか?


<米国はここ数年、大量の紙幣を刷り、金利を歴史的にこれまでなかった水準にまで引き下げた。
(中略)

そして今、米国は資金を引き揚げようとしている。
金利を上げることによってね。
これまでやってきたことのツケが今、大きな混乱となって世界を襲っているのだ。
中国だって被害者なのだよ。>
つまり、FRBの長年にわたるゼロ金利と、今回の利上げが、混乱の原因であると。

アメリカの利上げで、資金は新興国から引き上げられますから、一理あります。

▼金融政策は、もう限界

では、今の局面で世界各国の中央銀行は、何ができるのでしょうか?
<大量に紙幣を刷り、金利を引き下げ、資産を買い入れ、マイナス金利も導入した。
世界の中央銀行は今、パニックになってあらゆる策を講じている。
でも効かない。>

なんと!
ジムさんによると、もはや中央銀行にできることはないそうです。

▼リーマンショック時よりひどい時代に???
そして、決定的な言葉がつづきます。

<日本はもう景気後退期に差しさしかかっている。
すでに調整は始まっているのだ。
2008年のリーマンショックの時より深刻な状況になるかもしれない。
債務は当時より膨らんでいるのだから。>

え~~。
「リーマンショックの時より深刻な状況になるかもしれない?」
勘弁してほしいですね。
というわけで、世界3大投資家ジム・ロジャーズさん。

世界経済と日本経済の見通しは、「真っ暗」だそうです。
(RPEの読者さんで現状に驚いている人は、一人もいないと思いますが。)

皆さん、是非日経ビジネス「ジム・ロジャーズさんインタビュー全文」もご一読ください。↓
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/110879/021200253/?P=1

印象として「ずいぶん中国にやさしいな」と思われることでしょう。
ジムさんは、娘の「ハッピー」さんに「楽楽」という中国名をつけるほどの中国好きなのです。

中国好きなのは、「中国は世界の未来」と信じているからです。
私も含むほとんど日本人には、「そんなバカな」と思えますが、
世界3大投資家の言葉は、聞くに値します。

ちなみに、こちら、マンガですが、面白いです。
解説がよくまとまっています。
ジムさん、中国、インド、ロシアなどの未来をどうとらえているのでしょうか?
面白く役に立ち、しかも安いので是非ご一読ください。
●マンガ ジム・ロジャーズ
(詳細は→ https://hec.su/cWZj )

●PS

北野が「世界情勢分析する方法」を完全暴露しています。
これを読むと、あなた自身で、日本と世界の未来を予測できるようになります。
政治家、経営者、起業家、ビジネスマン必読。

【3刷決定!】
●日本人の知らない「クレムリン・メソッド」
~ 世界 を動かす11の原理 (集英社インターナショナル)
北野 幸伯
(詳細は→ http://hec.su/hHN )
●面白かったら、拡散お願いいたします。>
↓●おたよりコーナーへ
●Oさまからのメール

北野さま
少しご無沙汰しております。
日本は建国記念の日です。
おめでとうございます!
そして、
「プーチン最後の聖戦」6刷、おめでとうございます!
日本人のプーチンへの関心が高くなっているのでしょうね。
RPEの読者もどんどん増えて、私もとても嬉しいです。
ところで、
RPEで、トランプさんについて解説されていましたが、
今後は、サンダースさんも気になりますね。
プーチンとの相性はどう思われるでしょうか?
藤井聡先生、宮崎哲弥先生が、
サンダースが大統領になるのが、日本にとって良いと解説されてい
ました。
こちらです。
https://www.youtube.com/watch?v=vF5WacuZDU4&t=43m
時代の大きな変化なのかも知れませんね。
久々にブログを更新して、紹介しました。
●私はサンダース候補を推薦します(藤井聡、宮崎哲弥、そして高橋洋一)
http://kopiruakkun.blog.fc2.com/blog-entry-5127.html
いつもありがとうございます!

○メールマガジン「ロシア政治経済ジャーナル」
発行者 北野 幸伯
◎ロシア政治経済ジャーナル のバックナンバーはこちら
⇒ http://archives.mag2.com/0000012950/index.html