『認知症』の人は自宅から遠く離れた場所で、見つかる事があり、、、 | 日本のお姉さん

『認知症』の人は自宅から遠く離れた場所で、見つかる事があり、、、

毒舌!医療と生物をやさしく読み解く入門 ∞─┼
No.529/2016/2/1総発行部数: 2,138部
http://www.unlimit517.co.jp/melmaga.htm
「元気にやっていますか?」 医療再構築人・田畑です。

本人確認は・・・

困難を極める。何故か?それは、自分で自分を「認知」出来ないから。詰り、

『認知症』を発症している。警察庁は、『認知症』による徘徊等が、原因で、

行方不明になった人が、2013年に、年間1万人を超えたと公表している。
https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/fumei/H26yukuehumeisha.pdf

厚労省は・・・

2014年8月、HP上に「身元不明者」の発見に繋げる特設コーナー開設。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000058648.html

同年9月には、『認知症』で「身元不明のまま保護されている人」が全国で、

35人に上るという初の調査結果発表。この内、6人は10年以上身元不明。

『認知症』の人は・・・

自宅から遠く離れた場所で、見つかる事があり、「広域情報」が捜索に有効。

其の為、厚労省の上記特設コーナーから、全都道府県の関連HPをリンクす。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000052978.html

それ程、一度、徘徊を始めると探し難いという事。有る意味「記憶喪失者」。

このHPの運用状況を調査・・・
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実施:2015年12月
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●身元不明で保護された人 30都道府県 336人
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●『認知症』が9%を占め、他には、精神疾患や記憶障害の人も
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●最多は神奈川50人、東京、大阪、埼玉、愛知と続く。
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●保護された人の内、「氏名」「年齢」「現在の居場所」「身体的特徴」
「写真」等、何れかの情報を公開しているのは46%
(153人)静岡、愛知、大阪はほぼ全員が対象だが、
神奈川(保護50人、公開1人) 東京(49人、1人)
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●此処で、前記の問題が噴出。『認知症』等は「本人の同意が困難」の為、
非公開が目立つ。奈良は「保護人数」、愛媛は「人数」と「性別」公開。
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●これ迄に、HPを見た家族らが申し出て、静岡や兵庫など、4県9人の
身元が確認された事も、判明している。
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●本人の同意が得難い場合、ガイドライン等で、情報の取り扱いを定めて
いない自治体も多く、国による「基準策定」を求める声が出ている。
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各自治体では・・・

市民や関係機関が参加して、不明者の「見守り」「捜索」「通報」等を行う

「徘徊・見守りSOSネットワーク事業」を実施している。市民が一体にて、
http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/11gaisan/dl/syuyou_30.pdf

不明者を出さない様にしようという試みである。但し、自治体により温度差。

例えば・・・

温泉で有名な北海道の登別市では、1月20日から、衛星利用測位システム

GPS機能付小型端末を徘徊する『認知症高齢者』に持たせ、行方不明等を、

防ぐ「高齢者見守りサービス」を開始した。これ等は積極的事業参加である。

内容は・・・
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●NTTドコモの専用端末(縦4.6cm、横3.9cm)を、鞄や上着等に、
入れて、高齢者が常時携帯する。
http://www.docomo.biz/html/service/kantanichi/
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*但し、携帯電話等もそうだが、『認知症高齢者』の場合、此の端末を知ら
ずに「捨ててしまう可能性」があるという事。まぁ、「捨てた地点」も、
徘徊の手掛かりになると言えば、言えるのだが。
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●電波で居場所が分かり、誤差数メートルの精度で、スマートフォンや
パソコン画面に表示される。
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●GPS機能がある携帯電話やスマホは2日程度で電池が切れるが、
この端末は約半月(400時間)使う事が出来る。
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●端末は50個用意。当面は在宅の30人程に貸し出す。
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*これ迄は、高齢者が行方不明になると、市や民間の福祉関係者が約200
人態勢で、捜索していた。
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**同市内では、本年度3人の『認知症高齢者』が行方不明で、2人未発見。
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私自身も・・・

この様な経験をしている。貴方にとっても、決して遠い国の出来事ではない。
http://www.unlimit517.co.jp/gnews263.htm

そして、貴方自身、私自身も、そういう状況に成らないとは、限らない環境。

人は誰でも、歳を取る。老いと無縁では居られない。私も貴方も。他人事×。

だからこそ・・・

重大な問題なのである。人一人が居なくなる事に無頓着になってはいないか。

無関心も罪である。殺人事件の認知件数は減っているかも知れないが、昨今、

「身元不明遺体発見」報が多い気がする。此の中には『認知症』者も含むか。

死に至らしめない為にも・・・

行政同様、個人の力も必要になる。一人ひとりの「目」が、鍵を握っている。

都会の方が、その「目」が多いから、発見されやすそうだが、無関心が足引。

実際は、都会に紛れた方が探し難い。人が少なければ、「目立つ」からだと。

しかし・・・

人は『認知症』を患っていながらも、人に引っ張られるのではないか。故に、

探し難くなり、「行方不明者」として、歳を重ねてしまう。そういう状況が、

多いと推測される。「その人は本当に其処の人?」問い掛ける事から始まる。


~ここまで、読んでいただき、誠に、有り難う御座います~


より良い医療と生物を考える研究会 主宰
発行者:【医療・再構築人】田畑 拓也

HP: http://www.unlimit517.co.jp/melmaga.htm
(無料レポート「元MRが語る・医療と生物の信じられない実態2」配布中)

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⇒ http://archives.mag2.com/0000132773/index.html