なぜ中国は米国の「核心的利益」に鈍感 | 日本のお姉さん

なぜ中国は米国の「核心的利益」に鈍感

なぜ中国は米国の「核心的利益」に鈍感
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坂元 一哉
米国は先月27日、駆逐艦ラッセンを南シナ海に派遣し「航行の自由作 戦」を開始した。南沙諸島のいくつかの岩礁を大規模に埋め立てて人工島 を造り、滑走路など軍事利用可能な施設を建設している中国を強く牽制 (けんせい)するための軍事行動である。
≪米国の決意は固い≫
オバマ米大統領は、中国政府に対し、習近平国家主席が9月の訪米時に共 同記者会見で述べた、人工島を軍事化しないという約束を守るよう求めて いる。だが中国政府はこの問題は域内諸国で解決すべきで、域外の米国は 緊張を高めるな、という主張を繰り返すばかりである。問題が平和的解決 に向かっているとはいい難い。
今週初めに開かれた東アジア首脳会議では、各国首脳から、中国の行動を 懸念する声が上がった。安倍晋三首相は「深刻な懸念」を表明したうえ で、「軍事、民生利用を問わず恒常的な変更を与える一方的行動を自制す べきだ」と主張している。
たしかにこの問題の平和的解決のためには、中国に「自制」してもらうし かない。すなわち人工島の軍事化を諦めるとともに、それが明らかになる ようにしてもらうしかない。それなしに、米国が軍事行動の圧力を緩める とは考えにくいからである。
米国は先月27日、駆逐艦ラッセンを南シナ海に派遣し「航行の自由作戦」 を開始した。南沙諸島のいくつかの岩礁を大規模に埋め立てて人工島を造 り、滑走路など軍事利用可能な施設を建設している中国を強く牽制(けん せい)するための軍事行動である。
≪米国の決意は固い≫
オバマ米大統領は、中国政府に対し、習近平国家主席が9月の訪米時に共 同記者会見で述べた、人工島を軍事化しないという約束を守るよう求めて いる。だが中国政府はこの問題は域内諸国で解決すべきで、域外の米国は 緊張を高めるな、という主張を繰り返すばかりである。問題が平和的解決 に向かっているとはいい難い。
今週初めに開かれた東アジア首脳会議では、各国首脳から、中国の行動を 懸念する声が上がった。安倍晋三首相は「深刻な懸念」を表明したうえ で、「軍事、民生利用を問わず恒常的な変更を与える一方的行動を自制す べきだ」と主張している。
たしかにこの問題の平和的解決のためには、中国に「自制」してもらうし かない。すなわち人工島の軍事化を諦めるとともに、それが明らかになる ようにしてもらうしかない。それなしに、米国が軍事行動の圧力を緩める とは考えにくいからである。
だが、だからといって自制せず、米国と軍事的に衝突する危険を冒すの は、中国にとって、きわめて不合理なことだ。いま中国が米国と軍事的に 衝突すれば、力の大きな格差から見て、中国は多くを失い、「中国の夢」 が壊れるのはもちろん、共産党体制の存続にも赤信号が点滅しかねない。 そうなっては元も子もないだろう。中国政府には、そのことの冷静な見極 めが必要である。
中国政府はこれまで、口では米国との「新型大国関係」に基づく協調を唱 えながら、米国という超大国の核心的利益に対して、鈍感なところがあっ たように思う。尖閣諸島をめぐる日本への挑発もそうである。
この挑発は、米国の東アジアにおけるプレゼンスを支え、米国の安全保障 の「要の一つ」(オバマ大統領)である日米同盟に対する挑発にもなる。 これをどう考えているのか。
≪平和的解決を遠ざける誤解≫
南シナ海についていえば、米国は、中国政府の高官が2010年3月に、この 海を「中国の核心的利益」だと初めて公言すると、その7月にはクリント ン国務長官に、「米国は南シナ海でのアジアの海洋公共財への自由なアク セス、航行の自由、国際法の順守を国益とする」と明言させている。その 後も折にふれ、米国にとっての南シナ海の「航行の自由」の重要性を強調 してきた。
中国に米国と事を構える準備と決意があるのなら別である。だがそうでは なく、むしろ協調を求めているのに、なぜ中国は米国の核心的利益に鈍感 なのか。まったく理解に苦しむ。
あるいは中国は、米国がいう南シナ海の「航行の自由」の意味を誤解して いるのかもしれない。この海に人工島を造って、それを軍事化しても、す べての国の航行の自由を妨げなければそれでいいのではないか、という誤 解である。
そういう誤解は、平和的解決を遠ざけるだけだろう。米国がいっているの は、南シナ海の「航行の自由」を脅かす自由をどの国にも与えない、とい うことだからである。
中国政府には、この米国の真意をよく理解し、東アジア全体の平和と安全 のためにも、行動を自制してもらいたい。その決断が早ければ早いほど、 中国のためにもなると思う。
だが、だからといって自制せず、米国と軍事的に衝突する危険を冒すの は、中国にとって、きわめて不合理なことだ。いま中国が米国と軍事的に 衝突すれば、力の大きな格差から見て、中国は多くを失い、「中国の夢」 が壊れるのはもちろん、共産党体制の存続にも赤信号が点滅しかねない。 そうなっては元も子もないだろう。中国政府には、そのことの冷静な見極 めが必要である。
中国政府はこれまで、口では米国との「新型大国関係」に基づく協調を唱 えながら、米国という超大国の核心的利益に対して、鈍感なところがあっ たように思う。尖閣諸島をめぐる日本への挑発もそうである。この挑発 は、米国の東アジアにおけるプレゼンスを支え、米国の安全保障の「要の 一つ」(オバマ大統領)である日米同盟に対する挑発にもなる。これをど う考えているのか。
さかもと かずや・大阪大学大学院教授
 産経ニュース【正論】2015.11.27
中国政府はこれまで、口では米国との「新型大国関係」に基づく協調を唱 えながら、米国という超大国の核心的利益に対して、鈍感なところがあっ たように思う。尖閣諸島をめぐる日本への挑発もそうである。この挑発 は、米国の東アジアにおけるプレゼンスを支え、米国の安全保障の「要の 一つ」(オバマ大統領)である日米同盟に対する挑発にもなる。これをど う考えているのか。
さかもと かずや・大阪大学大学院教授
産経ニュース【正論】2015.11.27
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チュウゴクはアメリカを舐めてかかているんでしょう。
それか、チュウゴクは、頭が悪いかです。
心が悪いのはわかっているが、頭も悪いらしい。