王子様の素行が悪いのでプレム枢密院議長などを中心に一定の反王子=王女を押す一派の粛清がありました | 日本のお姉さん

王子様の素行が悪いのでプレム枢密院議長などを中心に一定の反王子=王女を押す一派の粛清がありました

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成27年(2015)11月16日(月曜日)
通算第4727号

アンタルヤG20訪問の習近平に
トルコのエルドアン大統領のキツイ一発
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パリでおきた大規模なテロ事件報道に隠れたが、トルコののアンタルヤでG20が開催され、オバマ、メルケル、安倍晋三、習近平、モディら主要20ヶ国の元首、首相が並んだ。

IMF理事会が人民元のSDR入りを原則承認したことで、にこにこ顔の習近平、ここでトルコから手痛いブローを受けた。

トルコは中国から対空防衛ミサイルシステム(総額34億ドル)の入札に成功していたが、トルコはNATOの一員でもあり、NATO関係国が強い懸念を示してきた。

トルコ政府は、この中国システムの導入を中止すると発表し、まさに習近平の顔を泥を塗るかたちとなった。
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樋泉克夫の知道中国シリーズ 樋泉克夫の知道中国シリーズ
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【知道中国 1322回】
――「市店雜踏、穢臭衝鼻、覺頭痛??」(岡63)
岡千仞『觀光紀游』(岡千仞 明治二十五年)


22日には広州市の布政署に?少文を訪ねた。時候の挨拶が終わるのを待ちきれないかのように?が、「目下、フランス対策の重要性が日に日に高まっている。ここは一つ中日両国が運命共同体として手を握ったらどうだろう」と問い掛ける。これに岡は、

――「僕」は一介の野人であり政府中枢の動向は判りかねる。振り返れば我が国は新たに欧米諸国と交流を始めたが、それは戦国の昔、強国の晋と楚の間でバランスを取って国を保った鄭のようなものだ。こういった我が国情を先ず理解すべきだろう。

いまや「五洲(せかい)」の大局は一変してしまった。イギリスとフランスは富強を成し遂げ、遠方侵略に先を争っている。だが「中土は千年の舊俗を墨守し、域外の萬國の一切を擯斥し夷狄禽獸と爲す」。こういった情況では、とてもじゃないが現在の激変する大局には対処出来はしない。このままでは禍を転じて福となし、危を安に易ることなど出来ない相談だと知るべきだろう。

「僕」は10年前にアメリカ・イギリス・フランスの歴史を著したが、思うにフランスの安南政策はイギリスのインドに対するそれを真似た。イギリスは早々とインドを併呑したが、フランスは敢えて安南を植民地化することはなかった。それというのも安南が「中土」の「冊封(ぞっこく)」であることを考慮したからだ。だが今やフランスは「中土」の「虚實(しょうたい)」を知ったがゆえに、猛然と一気に安南を押さえ、以前からの野望を成し遂げた、ということだ。

今にして思えば、不幸なことに10年前の予言は的中した。いま拙著のフランス史を贈るので、どうか「大政」を進めてもらいたい。またペリー来航以来のアメリカの動静を記した『尊攘紀事』を貴国要路に閲覧賜わるなら、「東洋大勢」を考える一助になろうかと。

(広州の戸数が30万超だと知り)「五洲(せかい)」で最多人口は「中土」であり、「中土」で最多は広東。ということは人口でいうなら広東は世界最多ということになる。だが、その半分は無為徒食の「游手(プータロ―)」だ。無駄メシ喰らいが多いということは、その国にとっては不幸だ。恥じ入り悔やむだけではどうしようもない。(1月22日)――

かりに当時の広東住民の半分が「游手」であったとしたら、中国の中で広東人だけにプータロ―が集中していることはないだろうから、中国全体でも半数近くが「游手」であったとも考えられる。となると、これはもうマトモではない。中国が諸外国蚕食の地になったとしても当たり前の話だ。そうであるにもかかわらず、「中土は千年の舊俗を墨守し、域外の萬國の一切を擯斥し夷狄禽獸と爲す」わけだから、「眠れる獅子」はおろか「眠れる痩せブタ」以下と評すべきだろう。

岡の時代から150年余り。その「中土」はいまや世界第2位の経済大国(公称、自称、尊称、詐称?)となり、いまやアメリカ猛追をはじめた。かくて?小平の遺訓である「韜光養晦、有所作為(相手を誑かし油断させ利用し、やがて相手を追い越す)」のままに、いまやアメリカ猛追中(・・・そのうち息切れするだろうが)である。そうなればそうなったで漢族伝統の悪癖が頭を擡げ、役人(幹部)の不正という「千年の舊俗」が大復活。その一方で「域外の萬國の一切を擯斥し夷狄禽獸と爲す」わけだから、「病膏肓に入る」。

かくして「たとえ共産主義政権が支配するような大激変が起ろうとも、社会的、没個性、厳格といった外観を持つ共産主義が古い伝統を打ち砕くというよりは、むしろ個性、寛容、中庸、常識といった古い伝統が共産主義を粉砕し、その内実を骨抜きにし共産主義と見分けのつかぬほどまでに変質させてしまうことだろう。そうなることは間違いない」(林語堂『中国=文化と思想』)と。う~ん、確かに「そうなることは間違いな」かった。
《QED》

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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌4726号投書欄の「東海子」様の「英国旅行の感想」への感想です。
私は1995年ごろにイギリス留学をしていました。その頃に、日本の「ポマード首相」橋本が国内で消費税を引き上げて景気の腰を折って株価を暴落させるにとどまらず、わざわざ訪英までしてきました。
「土下座」するためです。私はこれは本当は気分悪かった。こちらが留学生として、ロータリークラブ等で日本をご紹介しているのに、本国の首相がきて土下座して帰るから、「ほら!やっぱり日本が一方的に悪いんじゃないか」ということになってしまいます。特に、ロンドンなど大都市部ではそうです。
翌1996年には、ロンドンのハイゲート墓地(マルクスの墓がある)で少しだけボランティアをしましたが、反日ムード満載でしたよ。その根は橋本土下座だと「当時」の自分は確信していました。謝罪すれば、一方的な悪役となるのが西洋文化です。アメリカでは、交通事故をしても決して誤らないといいますよね。橋本「土下座」訪英でイギリス人は日本人が一方的に悪いと確信したわけです。
民主党の3年間の前の自民党政権の時からこうした有様ですから、先般の野田聖子の発言といい、安倍首相が日本の一本綱ではないでしょうか?
私が自民党を支持するのは、安倍首相の国家感を支持するからです。現在は野に下った西村先生のような国家感のある政治家が増えてほしいと願っています。
(R生、ハノイ)


(宮?正弘のコメント)ベトナムにも西村真吾ファンがいることに安心感を覚えました。




(読者の声2)貴誌通算第4726号に新南群島(英語名: Spratly Island、中国名: 南沙諸島)に関して「同誌はとりわけ日本と豪州との共同防衛協議、共同行動が必要とされ、親中派政権となった豪の政治的決断が迫られていると結語している」と書かれましたが、日本がすべきことは明白です。
ます、政府がいまでも国際法上日本が領有していることを明言したうえで、日本語では新南群島と呼ぶことにする。
そして米国、オーストリアには、「Shinnan Islands」と呼ぶよう依頼する。
さらに、日本の実効支配を回復した後は、当該領海内の非武装かつ違法物資を運ばず犯罪者を載せていない艦船の自由通行を日本政府が保証すると宣伝する。
その後、米国、オーストリアに台湾、ベトナム、フィリピン、マレーシア、インドネシアを加えて当該海域の運用について協議する。
実効支配を回復には海上自衛隊の潜水艦を航行させ、主要な島々と人工島に海上保安庁の基地を創る。これで一丁上がりです。
(ST生、千葉)


(読者の声3)ミャンマーではスーチー女史が「憲法の枠外の存在」、つまり「ミャンマー女王様」を目指しているようですが、隣国タイでは先週、粛清がありました。

既に表現の自由が存在していない(少なくとも王室関連については)タイの在住者は怖くて書けないと思うので、参考までに。
原因は跡継ぎ争い。プミポン国王のご容態が悪く、次期国王としては順当なら王子様がなるはずですが、王子様の素行が悪いのでプレム枢密院議長などを中心に一定の反王子=王女を押す一派の粛清がありました。
しかし、原因不明の突然死、原因不明の牢屋での首吊り、原因不明の自殺などで王女派は一気に粛清されたことになります。
タイ国民の間の王室への信認はかなり下がることが予想されます。
http://www.asiasentinel.com/politics/opponents-of-thai-crown-prince-throw-in-the-royal-towel/
http://www.prachatai.com/english/node/5601
http://www.khaosodenglish.com/detail.php?newsid=1447069428&typecate=06&section=
http://www.khaosodenglish.com/detail.php?newsid=1447050006
http://www.newsclip.be/article/2015/11/12/27456.html
(X生)
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