進撃のロシア、IS空爆は「迷走オバマ」を救うためだった? | 日本のお姉さん

進撃のロシア、IS空爆は「迷走オバマ」を救うためだった?

何が本当かも分からない。以下の記事も「そういう見方もある」という感覚で読むしかない。

~~~~
進撃のロシア、IS空爆は「迷走オバマ」を救うためだった?
2015年10月9日

批判的な報道が目立つロシアによるシリアへの空爆。しかしジャーナリストの高野孟さんはメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』で米国発の情報操作に屈する日本のマスコミを批判すると
ともに、プーチンはアメリカが犯した過ちからオバマを救い出そうとしていると述べています。

ロシアのIS空爆

プーチンは、28日にオバマと会談した翌日に、シリアで対ISの爆撃作戦を開始した。会談ではシリアのアサド政権の扱いについて意見の対立が解けなかったと報じられているが、オバマの少なくとも暗黙の了解がなければプーチンはこんな行動をとるはずがない。この問題でのロシアの姿勢についてのマスコミの解説はほとんど見当外れで、「弾圧と内戦で自国民25万人を死に追いやった極悪非道のアサド大統領と妥協の余地があるわけないだろうに」という大前提で「ロシアが長年の盟友を守り自国の権益を保つために国際社会に逆らって横車を押している」という調子の「米国発」の情報操作に屈している。いずれ本格的に論じようと思うが、要点は、

(1) アサドが市民に対して抑圧的な独裁体制を敷いてきたのは事実だが、それは(イラクのフセインやイランの宗教者たちと同様)戦乱の中東で国家破綻を防ぐにはそうするしかなかったからで、彼の人品骨柄が「極悪非道」であるかどうかというようなレベルの話とは次元が違う。

(2) アラブの春の波がシリアにも押し寄せて市民の民主化要求デモが始まったこと自体は正当なことで、シリア市民が内から独裁を跳ね返して体制変革に挑む可能性を示したものであるし、それに対してアサドが力で圧し潰そうと弾圧したことは不当極まりなく、非難されてしかるべきである。

(3) しかしその時に米国のネオコン過激派が手を突っ込んで、反体制派に資金や武器を提供して、これをアサド政権打倒の内乱に持ち込んで行くよう促したのは(ウクライナの場合と同様)致命的な間違いで、それが多数の市民の殺傷とISの台頭、数百万人の難民を生み出した決定的な要因である。

次ページ>> さらにアメリカが犯した決定的なミスとは?
オバマを救い出そうとしているプーチン
(4) 米国の過激派が「アサド政権は4カ月で倒せる」と豪語し、それを欧州なども支持して(ためらいながらも)米国に追随したのは(イラクの場合と同様)シリアの国柄を全く理解していないことによる判断ミスでしかなかった。

(5) とりわけ、ISが台頭してそれが中東のみならず全世界のテロとの戦いにとっての重大な脅威となってからは、米欧は、主要な敵がアサド政権でなくISとなったという局面変化を機敏に捉えて、アサド政権とは一時「休戦」しても対IS作戦に全力を集中しなければならなかったはずだが、それをためらい、相変わらず反体制派を支援してアサド政権と戦いつつISにも立ち向かわせるという両面作戦を維持しようとして失敗し、泥沼化した。

(6) およそ戦争にせよ国際政治にせよ、この局面で主要な敵はどこか、毛沢東「矛盾論」の思考方法に従えば「主要な矛盾」は奈辺にあるかを正しく認識して、敵を最小限に狭め味方を最大限に増やすことが戦略論の肝心要で、それが巧くできずにオロオロしているのがオバマであり、その間違いからオバマを救い出そうとしているのがプーチンである。

繰り返すが「敵を最小限に狭め味方を最大限に増やす」のが戦略の初歩である。その当たり前のことをプーチンが言っているのに、「シリアの権益確保が狙いでは」とか「ウクライナの苦境から目を逸らせようとしている」とか、分かったような解説をしているのがマスコミだ。じゃあ、あなたの対IS戦略の提案は? と問えば、たぶん彼らは答えを持たない。私は決
してプーチンを好きではないし、その言動すべてを支持するわけでもないが、この点に関する限り一貫した戦略的理性を保って世界をリードしようとしているのは彼である。

『高野孟のTHE JOURNAL』より一部抜粋

著者/高野孟(ジャーナリスト)
早稲田大学文学部卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。現在は半農半ジャーナリストとしてとして活動中。メルマガを読めば日本の置かれている立場が一目瞭然、今なすべきことが見えてくる。
http://www.mag2.com/p/news/118992/2
ISの黒幕はアメリカ?シリア騒乱で炙りだされた「米国の戦争屋」

国際
2015年10月12日
ロシアによる空爆により、ますます混迷を極めてきたシリア情勢。国連総会で参戦を表明したロシアに対し、常任理事国であるアメリカは、なぜ拒否権を発動しなかったのでしょうか? 『高城未来研究所「Future
Report」』では、そこにはオバマ大統領の「暗黙の了解」があったと言います。

世界が直面しているのは、「テロとの戦い」ではない
今週は、ロシアがはじめたシリアでの空爆につきまして、私見たっぷりにお話ししたいと思います。

先日、ロシアのプーチンが国連総会に10年ぶりに出席しました。そこでの演説と目的は「テロの一掃」です。

現在、欧州を中心に中東から世界中へ溢れ出ているシリア難民の元凶は、数年前までアサド政権だと言われてきましたが、インターネット時代に暴かれる真実が少しづつ浸透し、どうやら民主的に選ばれているアサド政権の問題ではなく、米国共和党軍産複合体やイスラエルによって作られたISISや反政府ゲリラこそが大きな問題だ、という構造的な事実がわかってきました。

現在、共和党のマケイン議員とISISのトップといわれるバグダディの会議写真が出回り、真偽も含め大問題になっています。すなわち、中東の問題は本メールマガジンで何度かお話ししていますように、米国民主党穏健派と米国共和党旧主流派の戦いにあります。いわゆるネオコンが民主主義をシリアに輸出しようとし、そこに軍産複合体が乗ってメチャクチャになった背景があるのです。

そこで、この混乱を抑えるために立ち上がったのが、ロシアのプーチンです。

この数ヶ月、米国民主党穏健派でオバマ大統領の名代であるケリー国務長官が何度もロシアとシリアに出向き、中東の混乱を収める策を講じてきました。そして、先月の国連総会でプーチンが「テロの一掃」を掲げ、シリアに空爆を行うことをついに明言しました。もし、オバマ大統領がこの案に本気で反対しているとしたら拒否権発動できたはずですが、実際にはそのようなことはありませんでした。ここに暗黙の了解があることがわかります。その上、欧州諸国や中東の多くの国もロシアの空爆や進駐に賛同しているのです。

次ページ>> 今、世界が本当に戦うべきものの正体とは?
しかもロシアは、中距離弾道ミサイルを発射しています(しかもプーチンの誕生日にお祝いのように)。軌道をみると、問題あるトルコを見事に迂回して着弾し、これによりロシア軍のミサイル性能が明らかになり、その精度は驚くべきものです。

形状をみると有翼ミサイルSSN27に見えますが、SSN27は射程距離300km程度ですので、1,500km近くを飛んだこのミサイルは、ロシアの最新型中距離弾道ミサイルと見られます(新型カリブルであれば射程距離2500kmです=イスラエルも射程距離)。

このように、軍備を計るためには実戦以外ありません。考えを同じく米国の一部は、どうにかして中国の軍備を正確に計ることを画策しており、その脅威が東アジア全般に少しづつ近づいているのも事実です。

また、この中東へのロシア参入で慌てているのが、イスラエルです。米国共和党およびリベラルホーク、そして軍産複合体と共にISISや反政府ゲリラを育て活用してきたイスラエルは、ロシアがこれらの「子飼い」を焼き払ってしまうと、シリアやイランとの緊張関係が高まります。そこで、イスラエルのネタニエフ大統領は急遽ロシアを訪れ、「ロシアが収める中東」について話し合いました。現在、中東はロシアなくして平和が訪れない状況になろうとしています。

いま、世界が直面しているのは、「テロとの戦い」ではありません。「テロを影で支援している米国軍産複合体」との戦いなのです。これを理解する必要が、今後さらに増えることでしょう。

『高城未来研究所「Future Report」』より一部抜粋

著者/高城剛(作家/クリエイティブ・ディレクター)
1964年生まれ。現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。毎週2通に渡るメルマガは、注目ガジェットや海外移住のヒント、マクロビの始め方や読者の質問に懇切丁寧に答えるQ&Aコーナーなど「今知りたいこと」を網羅する。
http://www.mag2.com/p/news/119567

ロシアは絶対悪なのか。シリア空爆の驚くべき「裏側」
2015年10月5日
kitano
ついに開始されたロシアによるシリアへの空爆。当初ロシアは「イスラム国の掃討に絞った攻撃」としていましたが、「反アサド派の拠点を空爆した」として各国の批判が高まっています。なぜロシアはイスラム国以外の勢力を標的にしたのでしょうか。その裏側を無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者で国際関係アナリストの北野幸伯さんが2つの仰天情報を交え解説しています。

ロシア、シリア空爆の「裏側」
昨日目が覚めたら、アメリカの読者さんから、こんなメールが届い
ていました。

北野さん、大変ですね!!

那由他です。

すみません、返信いただいたばかりなのでついつい気軽に用件だけ送らせていただきます。

今日は朝からTVではロシアのシリア空爆で持ちきりです。明らかにISISのいるところではなく、反アサドのいるところに空爆したと、みな怒りまくっています!!

確かにインタビューでもプーチンは、アサド支持をはっきり打ち出してはいましたが、このタイミングでこんなことしてプーチン(のロシア)が得することはあるのでしょうか?

私にはとうていそうは思えないのですが、いったい何が起きているんでしょうか??

100歩譲って本当にあるとして、このタイミングでのこの行動の理由はなんでしょうか? このタイミングだからこそなのでしょうか?

朝から悩んでいましたががまんできなくてメールしてしまいました。きっと北野さんも今、説明記事を考えているところかもしれませんね。待ちます。
ポイントを整理します。

ロシアは、「シリア空爆」をはじめた。
プーチンは、「イスラム国を空爆する」といっていたが、実際は、「反アサド派」を空爆している。
どの新聞にも出ていますし、日本のテレビニュースにも出ていることでしょう。というわけで、今日はこの話をします。

ここ数年の動きを順番に追っていきます。

とはいえ、全部詳細に話すと長くなるので、ポイントだけ抑えていきます。

次ページ>> 反アサド派の驚くべき正体とは?
反アサド派、驚愕の正体とは?
まず基本的な知識として。シリアのアサド政権は、「反米」「親ロシア」です。

中東における親ロシア勢力は、主にイランとシリア(アサド)。

中東における親アメリカ勢力は、主にイスラエルとサウジアラビア。

7月にアメリカ、ロシア、イラン(と英独仏中)は、イランの核開発問題を事実上解決しました。米、イラン関係がよくなった。それで、アメリカと、イスラエル、サウジアラビアの関係に亀裂が入っています。

しかし、本題ではないので、詳しくは触れません。

シリア。

中東、北アフリカ諸国で2010年ごろから「アラブの春」と呼ばれる革命運動が活発になりました。実際にいくつかの国で、独裁政権が崩壊しています。

2011年末、独裁者アサドが支配するシリアでも、「革命運動」がおこってきた。ロシアは当然、事実上の同盟国であるシリアのアサド現政権を支持。

一方、アメリカは、「反アサド派」の支援を開始しました。この辺は、皆さんご存知ですね。

欧米マスコミは、「反アサド派=民主主義を求める善の勢力」とプロパガンダしていた。


しかし…。

実をいうと、「反アサド派」は、とても「民主主義勢力」と呼べるような人たちではないのです。皆さん、「目を皿のようにして」次の記事を熟読してください。「反アサド派が仲間割れしていたが、仲直りした」という記事です。

シリア北部の町占拠、反体制派とアルカイダ系勢力 対立の背景

トルコとの国境沿いにあるシリア北部アレッポ(Aleppo)県の町、アザズ(Azaz)で18日に戦闘になったシリア反体制派「自由シリア軍(Free Syrian Army、FSA)」と国際テロ組織アルカイダ
(Al-Qaeda)系武装勢力「イラク・レバントのイスラム国(Islamic State of Iraq
and the Levant、ISIS)」が停戦に合意したと、イギリスを拠点とするNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」が20日、明らかにした。
([AFP=時事])
同じ反体制派(=反アサド派)内の「自由シリア軍」と「イラク・レバントのイスラム国」(ISIS)が仲間割れして、戦闘になったと。そして、この「イラク・レバントのイスラム国」は、「アルカイダ系武装勢力」である、とはっきり書いてあります。

ここで重要な事実が明らかになります。

欧米が「民主主義を求める善の勢力」と宣伝している「反アサド派」の中には、アメリカで9.11を起こしたとされる「アルカイダ系」がいる。

もう一度、最重要部分を引用します。

国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系武装勢力

「イラク・レバントのイスラム国(Islamic State of Iraq and the Levant、ISIS)」

じっくり声に出してよんでください。国際テロ組織アルカイダ系武装勢力「イラク・レバントのイスラム国」とあります。

皆さん、もうおわかりですね。

欧米が大騒ぎしている「イスラム国」は、つい最近まで、「民主主義を求める善の勢力」であるはずの「反アサド派」に属していた。

整理します。

欧米が「民主主義を求める善の勢力」と宣伝している「反アサド派」にもいろいろな勢力がいる。
その中には、アメリカで9.11を起こしたとされる「アルカイダ系」もいる。
欧米が敵視している「イスラム国」は、「元アルカイダ」であると同時に(善であるはずの)「反アサド派」だった。
欧米は、この仰天の事実を知りながら、「反アサド派」への支援をつづけていた。
「イスラム国」が急速に勢力を拡大した最大の理由は、欧米からの支援が間接的に彼らに流れていたことである。
次ページ>> 反アサド派は純粋な善の勢力といえるのか
「化学兵器」を使ったのは誰だ??
さて、アメリカの欺瞞は、これで終わりません。

欧米の願いに反して、アサド政権はなかなか崩壊しませんでした。業を煮やしたオバマは2013年8月、「シリアを攻撃する!」と宣言します。

理由はなんでしたか?

皆さん覚えておられることでしょう。そう、「アサド軍が、『化学兵器』を使ったから」です。

これ、「世界の常識」と思われていますが。以下の記事、「目を皿のようにして」熟読してください。

シリア反体制派がサリン使用か、国連調査官 AFP=時事5月5日(月)配信

[AFP=時事]シリア問題に関する国連(UN)調査委員会のカーラ・デルポンテ調査官は5日夜、シリアの反体制派が致死性の神経ガス「サリン」を使った可能性があると述べた。

スイスのラジオ番組のインタビューでデルポンテ氏は、「われわれが収集した証言によると、反体制派が化学兵器を、サリンガスを使用した」とし、「新たな目撃証言を通じて調査をさらに掘り下げ、検証し、確証をえる必要があるが、これまでに確立されたところによれば、サリンガスを使っているのは反体制派だ」と述べた。
どうですか、これ?

化学兵器=サリンガスを使っているのは、「反体制派だ!」とはっきり書いてあります。


皆さん今まで、

「悪のアサド」
「善の反アサド」

と思っていませんでしたか?

もちろん独裁者アサドが「善だ」とはいいません。しかし、「反アサド」が「善だ」とも、とてもいえない状況なのです。

プーチンの目的
さて、オバマが「シリア攻撃」を断念したのは2013年9月です。

アサドは、プーチンの指示に従い、「化学兵器破棄」に合意した(アサドが化学兵器を使ったかどうかは不明だが、化学兵器を保有していたことは事実である)。

その後「元反アサド派」だった「イスラム国」は独自の勢力と化した。イラクとシリアで急速に勢力を拡大しています。日本人を含む多くの人々を「公開処刑」し、動画をユーチューブにアップする。確かに深刻な脅威になっています。

で、アメリカと同盟国は、2014年8月から「イスラム国空爆」を開始した。1年ちょっとで、空爆を3,000回も実施したといいます。

ところが、それでイスラム国は弱体化するどころか、ますます勢力を拡大している。そして、欧米が支援する「反アサド派」同様、アサド政権にとって、「深刻な脅威」になってきた。

こういう状況を、ロシアはどう見ているか?

「イスラム国」はアメリカの敵ではある。しかし、アメリカは、「反米親ロ」のアサド政権を打倒するために、「イスラム国を利用しているのではないか??」

こう見ている。

だから、シリア空爆の第1の目的は、当然、

・反米親ロシアのアサドを守ることである

空爆のターゲットになるのは、アサド政権を脅かす

・イスラム国
・欧米が支援する「反アサド派」

である。

今、アメリカは、「プーチンはウソをついて、イスラム国ではなく『反アサド派』を空爆している」と批判しています。

こういう批判が出ることはわかっていた。それで、ロシアはこんなことを主張しています。

今回の空爆について、ロシア側は「シリア側の要請を受けており、合法的」と訴えている。

「米、オーストラリア、フランスによるシリア空爆は、アサド政権や国連安保理の承認を得ておらず国際法違反」(プーチン氏)との主張を強調し、ロシアの軍事行動の正当性を訴える狙いがある。
(毎日新聞10月1日)
次ページ>> なぜプーチンは反アサド派空爆に踏み切ったのか
ウクライナ情勢との類似点
シリア問題は、ウクライナ情勢と似ている部分があります。アサドと、2014年2月の革命で失脚したヤヌコビッチは、共に

・独裁者である
・反米親ロである

さらに、ウクライナのクリミア(ロシアに併合された)には、ロシアの「黒海艦隊基地」がある。つまり、「軍事的に重要」である。

同じようにシリアのタルトゥースには、ロシア海軍の拠点がある。

ロシアがクリミアを併合した一番の理由。それは、革命で政権についた親欧米派政権が、「ロシア黒海艦隊を追放し、NATO軍をクリミアに入れよう」としていたこと。

同じように反米親ロのアサド政権が崩壊し、親米傀儡政権が誕生すれば、ロシアは中東の重要な軍事拠点を失いかねない。それで、ロシアはアサド政権を守りたいのですね。

なぜ今空爆をはじめたのか? ロシアの情勢判断
シリア問題は、2011年末からつづいている。では、なぜ「今」空爆をはじめたのでしょうか?

まず、シリア問題がはじまったとき、プーチンは首相。大統領は軟弱メドベージェフでした。

2012年プーチンは大統領に返り咲いた。そして、上に書いたようなアメリカの「ウソ」を拡散することで、2013年9月に予定されていたアメリカ主導の「シリア戦争」を止めました。ちゃんと「シリア情勢」に関与しているわけです。

2013年11月、ウクライナでデモが活発になってきた。

2014年2月、ウクライナで革命が起こり、親ロシア・ヤヌコビッチ政権が倒れた。同3月、ロシアはクリミアを併合。プーチンは、アメリカの「敵ナンバーワン」になり、厳しい制裁を受けることになった。それで、シリアに関与する余裕がなくなった。

しかし、2015年になってから状況が変わってきます。まず2月、ウクライナで「停戦合意」がなり、今も継続中。3月、「AIIB事件」が起こり、中国がアメリカ最大の敵となった。5月、米中は「南シナ海埋め立て問題」で対立。「米中軍事衝突」の懸念も聞かれるようになる。

同じ5月、米ケリー国務長官はロシアを訪問。「ウクライナの停戦合意が維持されれば、『制裁解除』もありえる!」と発言。

7月、アメリカとロシアは、「イラン核問題」を解決。9月末、習近平訪米するも、まったく歓迎されず。米中の対立が深刻であることが明らかに。

こういう状況の中で、ロシアは、

アメリカは中国との戦いで忙しく、シリア問題に本気で取り組めないだろう。
欧州は、シリアからの「大量難民問題」で苦しんでおり、批判はしても、ロシアのシリア介入を歓迎するだろう。
皆さんご存知のように、欧州は今、シリアなどからの大量難民問題で苦しんでいます。なぜ、彼らは欧州に逃げてくるのか?

1つはシリアで内戦がつづいているから。

もう1つは、恐怖のイスラム国が勢力を伸ばしているから。

結局難民の流れを止める一番の方法は、「シリアを安定させること」しかない。でも、彼らはアメリカと一緒に「反アサド」ということになっている。だから、「アサドを支援してシリアを安定させる」という選択肢がとりにくい。

それで、口ではロシアの空爆に反対しつつも、本音では「プーチンがんばれ!」ということなのです。

というわけで、アメリカも欧州も、ロシアを非難する。そうなのですが、「実際何もできやしない」とプーチンは読んで空爆を実施した。

何度も書きますが、目的は「反米親ロ」の「アサド政権を守ること」。だから、空爆のターゲットは、「イスラム国」と「反アサド派」なのです。

アメリカメディアは、ロシアが「反アサド派を空爆した!」怒っている。アメリカは、「反アサド派」を支援しているので、怒るのは当然ですね。

しかし、上に挙げた2つの「仰天情報」を見てもわかるように、単純に、「アメリカは絶対善」「ロシアは絶対悪」ともいえません。

ただ、「事実はこういうことなのだな」と認識しておきましょう。

『ロシア政治経済ジャーナル』
著者/北野幸伯
日本のエリートがこっそり読んでいる秘伝の無料メルマガ。驚愕の予測的中率に、問合わせが殺到中。わけのわからない世界情勢を、世界一わかりやすく解説しています。
http://www.mag2.com/p/news/118892

アメリカはアメリカを支配している団体が動かしている国。民主主義で選ばれた大統領はダミーではないかとわたしは思っている。いざ、大統領になったら、いろんな圧力がかかって、あまり好き放題もできないのではないか。
第一、大統領になるには、選挙に金がかかるので、個人が立候補したくてなれるものでもないような気がする。かならず、陰で支える大金持ちの団体がある。
ペンタゴンは、汚いことも平気でやると思う。日本の東北に人工地震と津波を起こさせるのなど、お手の物だ。第二次世界大戦中もアメリカは、日本の軍事工場がある街をピンポイントで地震と津波で壊滅させていた。
そして空中からビラを配って日本をあざけっていた。
「次はどこに津波を起しますかね」と書いたビラだったそうだ。

アメリカが正義の国だなんて考えていたら、世界の事情が分からなくなる。かと言ってロシアがいい国だとは、口が裂けてもいえませんが、、、。

何しろ、ロシア(旧ソ連)はウソ付きで日本兵を大勢拉致してシベリアでコキ使って大勢死なせた国。戦争が終わってもずっと捕虜を返してくれなかった。アメリカが日本の代わりにロシア(旧ソ連)に文句を言ってくれた後、やっと生き残った日本兵を返してくれたのだ。シベリアで飢えと寒さと疲労で死んでしまった日本兵は帰れなかったのだ。それに関しては何のお詫びも弁償も無いからね。
ロシア(級ソ連)は、日本がアメリカとの戦争を停止したとたん、満州と千島列島に攻め込んできた汚い国。
その民族性が70年ぐらいで消えているわけがない。ロシア人がネットで上げている写真をちょっと見てもロシア人は結構、野蛮でおおざっぱな感じ。