私達ドイツ人は、休みもなしで働いて働いてやっと余裕が出てきたら、また次の問題がきた | 日本のお姉さん

私達ドイツ人は、休みもなしで働いて働いてやっと余裕が出てきたら、また次の問題がきた

読 者 の 声
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1)10日間程、雨の日が多かった日本滞在を終えて11日夕刻戻りました。

ミュンヘンは、もう秋の気配が感じられる空気となっています。案の定、メディアは難民問題を多く報道しています。

8月31日から既に6万人の難民がハンガリー・ブダペストからオーストリア経由でミュンヘン中央駅に到着し、金曜日9月11日には7400人、土曜日12日は何と1日で13、000人が到着しています。

駅では民間ボランテイアの人達が、お水やビスケット、雑穀類のお菓子等を配り、子供をつれた家族は「やっと夢の国ドイツに到着した」という顔で皆笑顔で嬉しそうです。
近くの緊急宿泊所へは徒歩で、その他はバスで移動、工場から提供された大広間やオリンピック室内競技場も使用、連邦軍がベットや毛布を配置し、他老人ホームの体育館や大広間など、使用できる所は全て使われています。
住民の衣類や毛布などの寄付も多く有ります。

過去2回の大戦で、全てを破壊されて失い、ゼロから出発した多くのドイツ人は、同じような苦境の人間の痛みには同情し、親切です。

「私達ドイツ人は、休みもなしで働いて働いてやっと余裕が出てきたら、また次の問題がきた」とお隣のお爺さんが話していました。

市には1万人が既に住み飽和状態なので、他の州にも協力を市長は要請していますから、更に移動が今後ある事でしょう。

ミュンヘンの中央駅は都市計画に従い、数年後には解体され地下を活性化させる計画がありますが、フランクフルトやニュルンベルグと比較しますと建物はとても見劣りのするザックバーンホーフ(袋駅)です。
平常時は、1日800本程の国内、国際列車が出入りしています。

老人ホームや病院、大企業の食事を何千食と作る会社はありますが、これ等の交通費や生活経費を一体誰が負担するのでしょう。
先日 市の商工会議所で、ドイツは80万人の資格を持つた若者の労働力が不足している、と聞きました。

しかしながら、自らの意思ではなく、宗教 も気候やメンタリティーも異なり、ドイツ語も理解出来ない人達にとり、異国で 生活するのは並大抵の事ではありません。

アメリカ的民主主義と資本主義が、全世界に共通する普遍的価値だと考えての結果生じた難民は、その責任が何処に有るかは明らかではないでしょうか。

一冬が終わる頃には自分達の故郷、国に帰れるようになって欲しいものです。
永冶ベックマン啓子 (ミュンヘン在住)