愛国心とはアイデンティティの発見
自己のアイデンティティを考えることで人間は一段と成長するのである。
愛国心とは政治的な国家帰属の外に、社会や郷土を愛することでもあると悟った。
愛国心とはアイデンティティの発見
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Andy Chang
前号(AC通信No. 549)で愛国心について書いたらNさんからメールが来て、「愛国心があるかと聞かれたら答えに困る」と書いてきた。
愛国心かどうかわからないが、外国で日の丸の旗を見たり、オリンピックで日本チームが勝つと嬉しい。愛国心とは故郷に帰った時にホットする気持ち、ここでは鎧兜を脱いでも大丈夫という安堵感と似ている。そのくせ新聞やテレビを見ていると腹が立つこともある。
国に頼れる安心感と現状に腹が立って改善したい気持ちは同じく愛国心であると思う。
愛国心と言っても国に忠誠を尽くすと大上段に構える必要はない。
国を愛するとは「私」という人間が国の一部一員として保護され、保護する感じではないだろうか。
愛国心があるかと考えるのは自己のアイデンティティ発見である。
自分がどんな人間であるかを見極める過程である。
世の中には自分がどんな人間か、どのような世間に生きているのかも考えずに一生を終える人も多い。
自己のアイデンティティを考えることで人間は一段と成長するのである。
●孔子の「修身斉家」
自己流の解釈かもしれないが、自己発見の過程とは孔子の「大学」にある、格物致知、誠意正心、修身斉家、治国平天下のプロセスである。
ある時事に触発されて詳細を知ることで結論が出る。
これをどうするかと考えた挙句、誠心誠意日常の行いとする。
このように自己を確立して家業をおこし、国を治めるために努力する。
国民全体がこのようにすれば国家社会、つまり天下は平和になる。
国民全体が政治家になるのではなく、個人個人が物事について考え、事の正否を考えて行いを正す。人は「格物致知」の過程を経てこそ人生の意味がわかるのである。
●愛国心とはアイデンティティの発見
自己発見はみんなが政治家になって治国平天下をめざすのではない。
自分がどんな人間かを考え、おのれと家庭、家族、故郷、国との関係を広げて考えることで生きる意味を悟るのである。
自分を愛するのは勿論、自分自身から家庭、社会、故郷、国家と考える範囲を広げることだ。
人が成長して独立して結婚、家庭を作り、会社に勤め、ジャイアンツやタイガースのファンになる、そして同窓会、町会などで仲間意識を広げ、町や故郷や国を愛することに思考範囲を広げていくことで自分がこの世間でどんな立場にあるか理解するのだ。
●愛国意識の混乱
国家意識が混乱して考えがおかしいことに気が付かない台湾人はたくさんいる。
たとえば台湾チームが国際スポーツ競技に出場すると中華民国の旗を振って応援する、またはチームが勝った時に中華民国の旗を見て感動する若者が多い。
台湾人は中華民国を国と認めないのに、国際行事では反対している旗で「台湾」意識を高揚させて矛盾を感じない。
台湾人は中国人ではない。
台湾は中華民国ではないから中華民国の旗を振って応援するのはおかしい。
年配の台湾人は台湾人意識が明確になり中国人でないとわかっているから中華民国の旗を見れば反感を覚える。
小さい時から学校で中国人の洗脳教育を受けてきたから台湾意識が混乱している若者は多い。
年を取るとだんだんこの矛盾がわかってくる。
別のグループはアメリカ依頼心が強く、アメリカの星条旗を掲げれば中華民国の警察が干渉しないと思っている。
これも台湾アイデンティティの混乱である。
米国台湾政府(TGUSA)と名乗るグループはアメリカが台湾の占領権を持っていると言いながらアメリカの許可もなく台湾政府をアメリカ公認の政府のようなウソの宣伝をしている。
米国の国旗を掲げて台湾独立を叫んでいるが、米国は彼らに星条旗の使用を認可していない。
米国に台湾の占領権があるなら米国の許可もなく「米国台湾政府」という米国か台湾かわからない主張はニセモノでしかない。
しかも勝手に星条旗を掲げている彼らは「虎の皮をかぶった狐」である。
最近では台湾パスポートを発行すると言い出したが、国際的に認可されないパスポートは紙屑である。
●自己発見のプロセス
私は日本時代に生まれ日本語で育った。
小学校4年の時に田舎に疎開し、田舎の子供たちと遊んで台湾語を覚えた。
4年の終わりの夏休みに終戦を迎えた。
父から台湾語で漢文の教育を受けた。
終戦後は蒋介石が台湾を占領したので中学、大学は中国語で教育を受けた。
中国教育と同時に228事件の虐殺を経験し、38年にわたる白色恐怖、警察と特務に注意しながら成長した。
中国の圧政に反感を持って米国に留学し米国籍を取得した。
日、台、中、米の教育を受け、自己アイデンティティを模索した挙句、愛国心とは政治的な国家帰属の外に、社会や郷土を愛することでもあると悟った。
台湾は生まれ育った故郷である、アメリカは自由で存分に自分を発揮できるところである、日本は幼時から受けた教育と読書のおかげで日本に住んだことはなくても心の故郷である。
中国は台湾を占領し略奪し台湾人を迫害した敵である。
私の外にもアメリカに住む台湾人は中華民国を認めないから台湾独立に賛成である。
米国には愛国心があるが、台湾を愛し独立運動に熱心になる気持ちも強い。
米国と台湾を愛する気持ちを比較して考えることはない。
これが在米台湾人のアイデンティティである。
~~~~~~
Andy Changは、好きだ。そうか。日本時代に生まれ、日本語で育ったのか、、、。
独学で習ったのではなく、日本語で育った人なんだ。
日本語、上手過ぎるもんね。
「アメリカは自由で存分に自分を発揮できるところである」とあるけど、やっぱりアメリカは自由な国なんだろうね。そんなに褒めているから、、、。
「中国は台湾を占領し略奪し台湾人を迫害した敵である」
分かっていない台湾人は、
「台湾チームが国際スポーツ競技に出場すると中華民国の旗を振って応援する、
またはチームが勝った時に中華民国の旗を見て感動する」
「終戦後は蒋介石が台湾を占領したので中学、大学は中国語で教育を受けた。
中国教育と同時に228事件の虐殺を経験し、38年にわたる白色恐怖、警察と特務に注意しながら成長した。
中国の圧政に反感を持って米国に留学し米国籍を取得した。」
Andy Changにとっては、蒋介石が中国であり、今の大陸の共産党の中国も同じ人種であり、同じ中国なのだ。よっぽど蒋介石に嫌なことをされたんだなと思う。
蒋介石は独裁者で、最後にはアメリカに嫌われて見捨てられたからね。
アメリカは、チュウゴクを共産化して、ソ連と組ませた。大失敗だと思う。
おかげで、朝鮮半島が二つに分かれて
アメリカはベトナムで多くの若者を失った。
アメリカは、もしかしたら相当頭が悪いのかも、、、。
愛国心とは政治的な国家帰属の外に、社会や郷土を愛することでもあると悟った。
愛国心とはアイデンティティの発見
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Andy Chang
前号(AC通信No. 549)で愛国心について書いたらNさんからメールが来て、「愛国心があるかと聞かれたら答えに困る」と書いてきた。
愛国心かどうかわからないが、外国で日の丸の旗を見たり、オリンピックで日本チームが勝つと嬉しい。愛国心とは故郷に帰った時にホットする気持ち、ここでは鎧兜を脱いでも大丈夫という安堵感と似ている。そのくせ新聞やテレビを見ていると腹が立つこともある。
国に頼れる安心感と現状に腹が立って改善したい気持ちは同じく愛国心であると思う。
愛国心と言っても国に忠誠を尽くすと大上段に構える必要はない。
国を愛するとは「私」という人間が国の一部一員として保護され、保護する感じではないだろうか。
愛国心があるかと考えるのは自己のアイデンティティ発見である。
自分がどんな人間であるかを見極める過程である。
世の中には自分がどんな人間か、どのような世間に生きているのかも考えずに一生を終える人も多い。
自己のアイデンティティを考えることで人間は一段と成長するのである。
●孔子の「修身斉家」
自己流の解釈かもしれないが、自己発見の過程とは孔子の「大学」にある、格物致知、誠意正心、修身斉家、治国平天下のプロセスである。
ある時事に触発されて詳細を知ることで結論が出る。
これをどうするかと考えた挙句、誠心誠意日常の行いとする。
このように自己を確立して家業をおこし、国を治めるために努力する。
国民全体がこのようにすれば国家社会、つまり天下は平和になる。
国民全体が政治家になるのではなく、個人個人が物事について考え、事の正否を考えて行いを正す。人は「格物致知」の過程を経てこそ人生の意味がわかるのである。
●愛国心とはアイデンティティの発見
自己発見はみんなが政治家になって治国平天下をめざすのではない。
自分がどんな人間かを考え、おのれと家庭、家族、故郷、国との関係を広げて考えることで生きる意味を悟るのである。
自分を愛するのは勿論、自分自身から家庭、社会、故郷、国家と考える範囲を広げることだ。
人が成長して独立して結婚、家庭を作り、会社に勤め、ジャイアンツやタイガースのファンになる、そして同窓会、町会などで仲間意識を広げ、町や故郷や国を愛することに思考範囲を広げていくことで自分がこの世間でどんな立場にあるか理解するのだ。
●愛国意識の混乱
国家意識が混乱して考えがおかしいことに気が付かない台湾人はたくさんいる。
たとえば台湾チームが国際スポーツ競技に出場すると中華民国の旗を振って応援する、またはチームが勝った時に中華民国の旗を見て感動する若者が多い。
台湾人は中華民国を国と認めないのに、国際行事では反対している旗で「台湾」意識を高揚させて矛盾を感じない。
台湾人は中国人ではない。
台湾は中華民国ではないから中華民国の旗を振って応援するのはおかしい。
年配の台湾人は台湾人意識が明確になり中国人でないとわかっているから中華民国の旗を見れば反感を覚える。
小さい時から学校で中国人の洗脳教育を受けてきたから台湾意識が混乱している若者は多い。
年を取るとだんだんこの矛盾がわかってくる。
別のグループはアメリカ依頼心が強く、アメリカの星条旗を掲げれば中華民国の警察が干渉しないと思っている。
これも台湾アイデンティティの混乱である。
米国台湾政府(TGUSA)と名乗るグループはアメリカが台湾の占領権を持っていると言いながらアメリカの許可もなく台湾政府をアメリカ公認の政府のようなウソの宣伝をしている。
米国の国旗を掲げて台湾独立を叫んでいるが、米国は彼らに星条旗の使用を認可していない。
米国に台湾の占領権があるなら米国の許可もなく「米国台湾政府」という米国か台湾かわからない主張はニセモノでしかない。
しかも勝手に星条旗を掲げている彼らは「虎の皮をかぶった狐」である。
最近では台湾パスポートを発行すると言い出したが、国際的に認可されないパスポートは紙屑である。
●自己発見のプロセス
私は日本時代に生まれ日本語で育った。
小学校4年の時に田舎に疎開し、田舎の子供たちと遊んで台湾語を覚えた。
4年の終わりの夏休みに終戦を迎えた。
父から台湾語で漢文の教育を受けた。
終戦後は蒋介石が台湾を占領したので中学、大学は中国語で教育を受けた。
中国教育と同時に228事件の虐殺を経験し、38年にわたる白色恐怖、警察と特務に注意しながら成長した。
中国の圧政に反感を持って米国に留学し米国籍を取得した。
日、台、中、米の教育を受け、自己アイデンティティを模索した挙句、愛国心とは政治的な国家帰属の外に、社会や郷土を愛することでもあると悟った。
台湾は生まれ育った故郷である、アメリカは自由で存分に自分を発揮できるところである、日本は幼時から受けた教育と読書のおかげで日本に住んだことはなくても心の故郷である。
中国は台湾を占領し略奪し台湾人を迫害した敵である。
私の外にもアメリカに住む台湾人は中華民国を認めないから台湾独立に賛成である。
米国には愛国心があるが、台湾を愛し独立運動に熱心になる気持ちも強い。
米国と台湾を愛する気持ちを比較して考えることはない。
これが在米台湾人のアイデンティティである。
~~~~~~
Andy Changは、好きだ。そうか。日本時代に生まれ、日本語で育ったのか、、、。
独学で習ったのではなく、日本語で育った人なんだ。
日本語、上手過ぎるもんね。
「アメリカは自由で存分に自分を発揮できるところである」とあるけど、やっぱりアメリカは自由な国なんだろうね。そんなに褒めているから、、、。
「中国は台湾を占領し略奪し台湾人を迫害した敵である」
分かっていない台湾人は、
「台湾チームが国際スポーツ競技に出場すると中華民国の旗を振って応援する、
またはチームが勝った時に中華民国の旗を見て感動する」
「終戦後は蒋介石が台湾を占領したので中学、大学は中国語で教育を受けた。
中国教育と同時に228事件の虐殺を経験し、38年にわたる白色恐怖、警察と特務に注意しながら成長した。
中国の圧政に反感を持って米国に留学し米国籍を取得した。」
Andy Changにとっては、蒋介石が中国であり、今の大陸の共産党の中国も同じ人種であり、同じ中国なのだ。よっぽど蒋介石に嫌なことをされたんだなと思う。
蒋介石は独裁者で、最後にはアメリカに嫌われて見捨てられたからね。
アメリカは、チュウゴクを共産化して、ソ連と組ませた。大失敗だと思う。
おかげで、朝鮮半島が二つに分かれて
アメリカはベトナムで多くの若者を失った。
アメリカは、もしかしたら相当頭が悪いのかも、、、。