日本は米国、そして志を共にする民主主義諸国とともに、最後には冷戦に勝利しました
■「加瀬英明のコラム」メールマガジン
周辺事態を無視した安保法制反対派の面々
5月にアメリカの有力新聞『クリスチャン・サイエンス・モニター』紙のピーター・フォード北京支局長が、インタビューしたいといって、たずねてきた。
戦後70周年に当たって、7月に日本特集号を発行するための取材ということだった。同紙は東京にあった支局を、しばらく前に閉鎖したので、北京からやってきた。
はじめに、「どうして中国と韓国が過去の歴史について、日本を強く非難し続けているのか」と質問された。私は「中国と韓国は日本と違って明るい未来がないから、過去にしがみつくほかない」と、答えた。
私は中国の現体制は経済と独裁体制が破綻しており、韓国は近代に入るまで、中国の属国だったことから、このところの中国の興隆によって幻惑されて、先祖返りしているが、韓国は中国が崩壊したら、その瞬間から世界の最親日国家となるはずだと、述べた。
習近平国家主席が、3000人を率いて訪中した二階俊博・自民党総務会長を上機嫌で迎えて、「日本が軍国主義を美化したり、アジア諸国を苦しめた歴史を歪曲する、いかなる行為も許されない」と述べた。二階氏は習主席と握手すると、感極まって両手で固く握って、会場へ向けて高くかざした。
二階氏はかつて選挙区の和歌山に、江沢民主席の銅像か、江沢民神社を建立しようとしたことで知られるが、私にはこの光景が、三蔵法師に従う猪八戒ならぬ猪二階を連想させた。中国語で「猪」は「豚」のことで、中華料理では「猪肉」と表示されている。
小沢一郎「生活の党と山本太郎となかまたち」共同代表が、8年前に143人の国会議員を引率して、胡錦濤国家主席と同じ北京の人民大会堂で集団会見をして、中国に諂(へつら)ったことが、二重映しになった。
二階氏は才気と、才能が溢れる政治家であるだけに、小沢氏の轍(てつ)を踏まないことを、強く望みたい。
安倍首相が、4月30日にワシントンの議会両院合同会議で演説して、日米同盟を「希望の同盟(アライアンス・オブ・ホープ)」と呼んで、「希望の同盟。一緒でなら、きっとできます」と結んだ。演説は満場の上下院議員による盛んな拍手(スタンディング・オベーション)によって、14回も中断された。
日本とアメリカが、未来の国であるのに対して、中国と韓国は過去の国である。
また、安倍首相は両院演説のなかで、「日本は米国、そして志を共にする民主主義諸国とともに、最後には冷戦に勝利しました」と述べた。見事だった。
この呼び掛けによって、日本が“戦勝国”の一員であることを明らかにした。そうすることによって、70年も前の大戦が遠い昔のこととなった。
国会の自衛隊による集団的自衛権の行使をめぐる論議には、暗澹とさせられる。「日本国民のリスク」を論じるべきなのに、民主党の「自衛隊員のリスクが増えないのか」という質問には、耳を疑った。
民主、維新、共産などの野党の諸先生は、国防に無関心で、日本が置かれた国際環境が激変していることに、気づかない。
野党は安保法制に水を掛けることに狂奔しているが、日本が国防力を強化することを阻みたいのは、中国、ロシア、北朝鮮、韓国の四ヶ国だけである。いつ野党は、中国や、韓国の代弁者となったのだろうか。
日本は大和朝廷による建国以来、つねに武を重んじてきた国であってきた。
日本では、中国が武人を文官の下に置いて、蔑んできたのと違って、武を文よりも、忠を孝よりも、尊いものとしてきた。
ところが、今日の日本では軍にまつわる、いっさいが疎(うと)まれている。日本の歴史において武が、これほど軽視されたことはない。これでは、小型の中国となってしまう。
小さな中国となってしまったら、巨大な中国によって呑み込まれてしまおう。
周辺事態を無視した安保法制反対派の面々
5月にアメリカの有力新聞『クリスチャン・サイエンス・モニター』紙のピーター・フォード北京支局長が、インタビューしたいといって、たずねてきた。
戦後70周年に当たって、7月に日本特集号を発行するための取材ということだった。同紙は東京にあった支局を、しばらく前に閉鎖したので、北京からやってきた。
はじめに、「どうして中国と韓国が過去の歴史について、日本を強く非難し続けているのか」と質問された。私は「中国と韓国は日本と違って明るい未来がないから、過去にしがみつくほかない」と、答えた。
私は中国の現体制は経済と独裁体制が破綻しており、韓国は近代に入るまで、中国の属国だったことから、このところの中国の興隆によって幻惑されて、先祖返りしているが、韓国は中国が崩壊したら、その瞬間から世界の最親日国家となるはずだと、述べた。
習近平国家主席が、3000人を率いて訪中した二階俊博・自民党総務会長を上機嫌で迎えて、「日本が軍国主義を美化したり、アジア諸国を苦しめた歴史を歪曲する、いかなる行為も許されない」と述べた。二階氏は習主席と握手すると、感極まって両手で固く握って、会場へ向けて高くかざした。
二階氏はかつて選挙区の和歌山に、江沢民主席の銅像か、江沢民神社を建立しようとしたことで知られるが、私にはこの光景が、三蔵法師に従う猪八戒ならぬ猪二階を連想させた。中国語で「猪」は「豚」のことで、中華料理では「猪肉」と表示されている。
小沢一郎「生活の党と山本太郎となかまたち」共同代表が、8年前に143人の国会議員を引率して、胡錦濤国家主席と同じ北京の人民大会堂で集団会見をして、中国に諂(へつら)ったことが、二重映しになった。
二階氏は才気と、才能が溢れる政治家であるだけに、小沢氏の轍(てつ)を踏まないことを、強く望みたい。
安倍首相が、4月30日にワシントンの議会両院合同会議で演説して、日米同盟を「希望の同盟(アライアンス・オブ・ホープ)」と呼んで、「希望の同盟。一緒でなら、きっとできます」と結んだ。演説は満場の上下院議員による盛んな拍手(スタンディング・オベーション)によって、14回も中断された。
日本とアメリカが、未来の国であるのに対して、中国と韓国は過去の国である。
また、安倍首相は両院演説のなかで、「日本は米国、そして志を共にする民主主義諸国とともに、最後には冷戦に勝利しました」と述べた。見事だった。
この呼び掛けによって、日本が“戦勝国”の一員であることを明らかにした。そうすることによって、70年も前の大戦が遠い昔のこととなった。
国会の自衛隊による集団的自衛権の行使をめぐる論議には、暗澹とさせられる。「日本国民のリスク」を論じるべきなのに、民主党の「自衛隊員のリスクが増えないのか」という質問には、耳を疑った。
民主、維新、共産などの野党の諸先生は、国防に無関心で、日本が置かれた国際環境が激変していることに、気づかない。
野党は安保法制に水を掛けることに狂奔しているが、日本が国防力を強化することを阻みたいのは、中国、ロシア、北朝鮮、韓国の四ヶ国だけである。いつ野党は、中国や、韓国の代弁者となったのだろうか。
日本は大和朝廷による建国以来、つねに武を重んじてきた国であってきた。
日本では、中国が武人を文官の下に置いて、蔑んできたのと違って、武を文よりも、忠を孝よりも、尊いものとしてきた。
ところが、今日の日本では軍にまつわる、いっさいが疎(うと)まれている。日本の歴史において武が、これほど軽視されたことはない。これでは、小型の中国となってしまう。
小さな中国となってしまったら、巨大な中国によって呑み込まれてしまおう。