喉が渇き過ぎる人⇒糖尿病かも
トイレが近い!1日何回で「頻尿」?~糖尿病における頻尿の原因と対策~
糖尿病の症状として広く知られているものの一つとして「トイレが近い」=「頻尿」という症状があります。
ではなぜ糖尿病を患っていると「頻尿」になるのでしょうか。
「頻尿」の定義と原因、対策などを見ていきましょう。
「頻尿」とは?おおむね、排尿回数が1日8回以上のこと
おしっこの回数が多い、つまり「頻尿」は、一般的に朝起きてから就寝までの排尿回数が8回以上のことをいいます。
しかし、1日の排尿回数は人によって差があるため、8回以下でも通常時と比べて増えて入れば「頻尿」と見なされることもあり、逆に8回以上でも「頻尿」と見なされないこともあります。
頻尿の症状を感じたら、まずは一日の排尿回数をカウントしてみましょう。
頻尿でない場合にも、普段の自分のおよその排尿回数を知っておくといいですね。
なぜ糖尿病になると頻尿が起こりやすいのか
糖尿病が原因の場合の頻尿は、主に2つの原因が考えられます。
1つ目の原因は、高血糖状態が続くと喉の渇きを感じ、水分を多量に摂取するために尿量が増えてしまうこと。
もう1つの原因は、糖尿病の影響で膀胱の神経が障害され、膀胱がうまく機能しなくなることです。
また、他にも糖尿病患者さんは感染症にもかかりやすくなっているため、尿路感染症や膀胱炎 による頻尿も考えられます。
その他の原因も考えられるため、安易に市販の治療薬などを利用することは避け、まずは医師に相談することが大切です。
糖尿病患者さんの頻尿対策
糖尿病が原因で起きている頻尿の対策は、まずは糖尿病の基本治療である血糖コントロールです。
食事療法、運動療法、場合によっては薬物療法など、医師の指示に従って日々の血糖を良好に保ちましょう。
尿意は決して我慢しないようにし、また、神経障害によって尿意が感じづらくなっている場合には、時間を決めてトイレに行くようにしましょう。
感染症を防ぐために、陰部を清潔に保つことも重要です。ウォシュレット(温水洗浄便座)があるトイレの利用が望ましいです。
「頻尿」は糖尿病以外の原因の場合も多い
ここでは糖尿病が原因で起こる頻尿について紹介しましたが、頻尿は、老化や、脳や膀胱の病気などによっても起こります。
またストレスなどの心因性の問題で起こることもあります。
またもちろん、コーヒーなど利尿作用の高いものをたくさん飲めば、必然的に排尿回数は増えます。
一時的な要因を排除して、頻尿が続いたり、痛みがあるなどの場合は、何か病気が潜んでいることもあるので早めに医師の診察を受けましょう。
http://
糖尿病症状セルフチェック.com/%E7%B3%96%E5%B0%BF%E7%97%85%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E9%A0%BB%E5%B0%BF%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%9B%A0%E3%81%A8%E5%AF%BE%E7%AD%96
のどがやけに渇くのはなぜ?知って納得、糖尿病の症状のメカニズム
汗をかく夏場や辛い物や塩分の強いものを食べた時は、よくのどが渇きますよね。
一方、糖尿病の症状としても「のどの渇き」というものがあります。
糖尿病に関連した「のどの渇き」はなぜ起こるのでしょう?
今回は、そのメカニズムについて見ていきたいと思います。
のどの渇きは「浸透圧」が引き起こす
いくつかある糖尿病の症状のひとつに「のどの渇き」があります。
これはなぜ起こるのでしょうか?
学生時代、理科で「浸透圧」について学んだことがあると思います。
「浸透圧」とは、濃度の異なる液体が接した場合、濃度の低いものが高い方へ拡散して濃度を一定にしようとする働きです。
この仕組みは私たちの身体にも備わっています。
糖尿病により高血糖状態が続くと、血液のブドウ糖濃度が高くなり浸透圧が上がります。
そのため、浸透圧の低い体内組織から血液中へ水分が引っ張られます。
糖尿病で問題となるのは、血液中に引っ張られた水分の行方です。
通常、血液は腎臓でろ過された(この状態を原尿といいます)後、尿細管で必要な物質が細胞に再吸収され、不要な物質を尿として排出しています。
しかし高血糖の場合は、尿細管へ送られてきた原尿の浸透圧が細胞よりも高い状態です。
その結果、細胞の水分が出ていくばかりで体内は水分不足に。体の水分不足により唾液の分泌も減少します。
口やのどが渇き、水を欲するようになるのはこのためです。
のどの渇き=糖尿病とは限らない
では、のどが渇けば糖尿病を疑うべきか?というと、そうではありません。
病気からくるものではない、問題のない「のどの渇き」について見てみましょう。
私たちの身体には、体内の水分が減少した時に水分を欲する自然なメカニズムが備わっています。
たとえば、暑い夏や運動によって汗をいっぱいかいた時はのどが渇きます。
水分不足になった体は脳を通じて「水分補給せよ」とシグナルを発し、自ずと脱水を防ごうとしているのです。
糖尿病による「のどの渇き」では、飲んだ水分が腎臓でろ過されずにそのまま排出されるために尿量も増えるのが特徴ですが、通常の「のどの渇き」では尿量が大きく増えることはありません。
摂っていい水分量はかかりつけ医師に確認を
とてものどが渇く・・こんな時、欲しいだけ水を飲み続けていいのか、気になりますよね。
糖尿病の場合、特に水分摂取の制限は設けられていない場合が多いのですが、腎症や心機能に問題のある方は水分制限が指示されることがあります。
なぜなら、水分の多量摂取により腎臓や心臓への負担が高まり、体調の悪化を招く恐れがあるためです。
のどの渇きを感じる場合に飲んでも良い水分量については、一度かかりつけの医師にご相談されることをおすすめします。
糖尿病以外にも「のどの渇き」を引き起こす病がある
一時的な体の水分不足や、のどの渇きの症状を引き起こす病は、糖尿病以外にあるのでしょうか?
先述の通り、多尿などの原因により体が水分不足になった時、脳から水分摂取を促すシグナルが出るため、私たちはのどの渇きを覚えます。
多尿を引き起こすものとしては尿崩症が有名です。
これは、脳下垂体後葉というところが腫瘍や炎症などにより影響を受け、「抗利尿ホルモン」の分泌が不足することで尿量のコントロールが効かなくなる病気です。
通常、人間の一日当たりの尿量は1~1.5リットル程度ですが、尿崩症になると一日5リットルにもなります。
当然のどの渇きも酷いため、尿崩症の患者は苦痛を強いられます。
その他にも下記のような病気の場合に、のどが渇く、という症状が現れることがあります。
・外分泌腺の機能低下をもたらすシェーグレン症候群
唾液分泌減少による口の渇きを感じることがあります。
※シェーグレン症候群についてはこちら(http://www.nanbyou.or.jp/entry/111)をご覧ください。
・ストレスにより緊張状態が続いている時や、神経症やうつ病
これは神経症などにより交感神経が優位となると唾液量が減少することがあることも一つの要因と考えられています。
・薬の副作用
具体的には、抗アレルギー薬・降圧剤・抗うつ薬・精神安定剤などが多いですが、その他の薬でも「のどの渇き」を自覚することがあります。気になる場合は内服中の薬について医師に尋ねてみると良いでしょう。
「のどの渇き」の原因は、心配のないものから糖尿病などの病気によるもの、そして薬の副作用まで色々ありますが、あまりにひどい「のどの渇き」は体が発している不調のシグナルかもしれません。
早めに主治医にご相談されることをおすすめします。
普段から自分の体調の変化に気を配り、病気の早期発見に努めましょう。
http://糖尿病症状セルフチェック.com/%E7%B3%96%E5%B0%BF%E7%97%85%E6%82%A3%E8%80%85%E3%81%8C%E3%81%AE%E3%81%A9%E3%81%8C%E6%B8%87%E3%81%8F%E5%8E%9F%E5%9B%A0
異常に喉が渇くのは病気のサイン?喉の渇きの原因とは?
いしゃまち編集部 2015年01月21日 更新 108484 Views
朝起きると喉がカラカラになっている人、結構多いですよね。またいつもペットボトルでお水を持ち歩いている人もいるのではないでしょうか?
健康のためにお水を飲んでいる人であれば問題は無いのですが、いつも喉が渇いてお水を飲んでいる人はもしかしたら病気があるのかもしれませんよ。今回は喉が渇く原因と、喉の渇きを症状とする病気について解説していきます。
なぜ喉が渇くの?喉が渇くメカニズムとは
どうして人は喉が渇くのでしょうか?
人の体は約60%が水分で出来ています。ここから2%の水分が失われただけでも脱水症になってしまいます。
<塩分濃度の調整>
例えば汗をかいて人の血液中の水分が少なくなってくると脳は細胞の中の水分を血液に送るように指令を出します。それと同時に口渇中枢を刺激して喉が渇いたという指令も送ります。すると私たちは水を飲み、血液に水分が満たされると、血液から細胞にも水分が返されるのです。
しかし実は脳が感知しているのは血液の水分量ではないのです。脳は血液の塩分の量を感知しています。水分が少なくなることで血液中の塩分濃度が上がると、脱水と判断し喉が渇く指令を送るのです。
<口や喉のセンサー>
喉が渇いて水を飲むと一度胃の中に水は溜り、そこから腸へ移動して血液に送り込まれます。それにはある程度の時間が必要とされるため脳は脱水が改善されたと判断した時には、水分を多く取りすぎてしまっています。
それを防ぐために口や喉には冷たいという刺激や濡れたという刺激を感じるセンサーがあります。このセンサーによっても脳は水分の必要性を判断します。センサーが濡れるといったん脳が感じる渇きを癒して、センサーが渇くと水分が必要だと指令を送るのです。
喉が渇くのは病気なの?
喉が渇くシステムはご理解頂けたと思います。当然、健康な人でも喉は渇きますので喉が渇いただけで病気と診断するのは間違いでしょう。喉が渇く原因は乾燥や脱水および塩分の摂取による塩分濃度の上昇と口や喉のセンサーによるものがあります。
日常で喉が渇く場合
夜寝ている間にも多くの水分が失われていきますので、朝喉が渇くことも病気ではありません。
年齢とともに喉の渇きを感じる方も多いと思います。唾液を出す管が細くなり唾液の量が減ることと、体全体の水分量が減少することが原因と考えられます。
ストレスや緊張などにより自律神経のバランスが崩れることで、唾液の分泌量が減り、喉が渇いたように感じることもあります。
女性の場合は月経前や月経時に喉の渇きを感じる方も多いと思います。この時期は黄体ホルモンの分泌が増えることで自律神経のバランスが崩れ易くなっていますので喉の渇きを感じることがあります。
このように喉の渇きは日常の生活の中で起こる症状ですので、上手に水分補給をしていくことが大事になります。
喉が渇く病気もあるの?
<糖尿病>
糖尿病になると腎臓が血液中のブドウ糖を排出しようと働くために水分とともに尿として排泄してしまいます。尿量が増えると胎内の水分量が減り脱水状態になり喉が渇きます。
<自律神経失調症や更年期障害>
自律神経失調症や更年期障害では自律神経のバランスが崩れてしまい、唾液のコントロールが悪くなり喉が渇いたように感じます。
<シェーグレン症候群>
シェーグレン症候群は唾液腺の異常を起こす自己免疫疾患です。唾液腺の異常により唾液の分泌が減少し喉の渇きを引き起こします。
<腎臓疾患>
腎臓疾患で腎機能が低下してくると尿を濃縮できなくなり、尿量が増えることがあります。尿量が増えると体内の水分量が減り、喉が渇きます。
最後に
喉が渇くということは全て脳からの指令で命じられます。生命の危機にならないように調節してくれているのです。しかし必要以上に喉の渇きを感じる場合は病気を疑ったほうが良いでしょう。一度病院で検査してもらうことをお勧めします。
http://www.ishamachi.com/?p=3211
静かな恐怖~CKD(慢性腎臓病)~ あなたの腎臓、大丈夫!?
いしゃまち編集部 2014年09月23日 更新 2770 Views
CKD
皆さんはCKDという言葉を耳にしたことがありますか?CKDとは『慢性腎臓病』のことを指し、現在新たな国民病として注目されています。成人の約8人に1人がCKDを発症しているとも言われており、糖尿病・高血圧といった生活習慣病とも大きく関わっています。では、どうすればこのCKDを防げるのでしょうか?食生活の面から、今回はその予防策をご紹介します。
そもそも、CKDって何?
CKDとは『慢性腎臓病』の略語であり、近年新しく出来た言葉です。早期の段階での腎障害から末期腎不全(腎臓が全く機能しなくなった状態)までの長い経過を指し、早期発見・早期治療により少しでも末期腎不全への移行を遅らせることが目的とされています。具体的には、
① タンパク尿(+血尿)
画像診断上での異常(腎臓の萎縮等)
血液検査での異常(血清CrやBUN↑等)
② 糸球体濾過量:eGFR(腎臓でどれだけ血液中の老廃物が濾されているかの指標)の低下
上記①または②いずれか、あるいは両方が3か月以上持続する場合、CKDと診断されます。
腎臓が働かなくなると、どうなるの!?
腎臓は24時間私たちが人生を終えるまで、体の中の老廃物をおしっことして作り出す大切な臓器です。しかしこれがCKDとなり、結果腎臓の機能が全く働かなくなると、おしっことして排泄される筈だった老廃物や水分がどんどん体の中に溜まり最終的には命を落とすことになります。そうなると、『血液透析』という特殊な治療を開始しなければならなくなり、更に厳しい食事制限や水分制限、週3回血液透析をしている病院に通院するといったかなり制限を受ける生活を送らなければいけません。
参考:血液透析について(腎臓サポート協会)
こんな食生活が危ない!!CKDを招く3つの食生活
① 塩分の過剰摂取
塩辛い味付けの方がご飯がすすむ、味がはっきりしていないと食べた気がしない、何にでも醤油をかける…こういう人は要注意!塩分の摂りすぎは高血圧の原因となり、腎臓に負担をかけてしまい状態を悪化させてしまいます。薄味で物足りないと感じる人は香辛料(コショウや唐辛子)等を使ってメリハリをつけたり、ポン酢やお酢をかけて食べたりといった工夫をすると良いでしょう。また、外食が多い人は「薄味でお願いします」と頼んでみると、調理方法を工夫して対応してくれるお店も多いですよ。
② 脂っこい食事
揚げ物やピザ、ファストフードといった脂っこい食事は高脂血症の原因となります。高脂血症とは中性脂肪やコレステロールが血液中に多いことを指し、血管の中がドロドロな状態となり動脈硬化や心筋梗塞、糖尿病の原因にもなりCKDの悪化要因にもなります。またカロリーの過剰摂取にも繋がるので肥満の原因にも…。
③ プリン体の高い食事
プリン体は主に魚卵や干物・レバー等に多く含まれています。プリン体の多い食物を過剰に摂取し高尿酸血症(いわゆる痛風)になると痛風腎を招き、腎臓に尿酸塩が沈着し腎機能の低下を引き起こします。
最後に
腎臓は他の臓器と違い、一度障害されると決して元には戻りません。また痛みを伴うこともなく、静かに年月をかけて状態が悪くなっていきます。普段の食生活に気を付けて、定期的な健診を受けてCKDを予防しましょう。