EUで、「トリプル安(ユーロ安・株安・金利高)」が巻き起きれば、この日本でも
EUで、「トリプル安(ユーロ安・株安・金利高)」が巻き起きれば、この日本でも、「リスクオフ」の「円高・株安・金利高」が巻き起きることでしょう。
グローバルな世界って、危険な世界ってことだったのね。
なんで、怠け者のギリシャの破たんで日本円が高くならなきゃいけないんだよ。
リスク分散のために、外国人らが日本円を買ったら自然と高くなってしまうのね。ギリシャのことも「関係ない」で済まされない時代なのですね。だからって日本は何をしたらいいのか、ちっともわかりません。ギリシャに金を貸しても公務員の給料になるだけだろうし、、、。
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ECBの量的金融緩和策の継続のために「スケープゴート」にされるギリシャ
2015年6月2日 ニュース
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佳境を迎えているギリシャ問題。『藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』を配信する藤井まり子さんは、ドラギECBは将来のバズーカ砲第2弾のためにギリシャ危機を利用し現在進行形の「国債バブル」を崩壊させたいのではないか、との警鐘を鳴らしています。
今のギリシャはアメリカの「金融安定化法案」否決時に似ている
振り返れば、リーマンショックの激震が走る直前の9月29日。アメリカの下院では、大方の予想を裏切って、「金融安定化法案」が否決されてしまいました!
「起きてはいけないこと」が起きたのです。
誰もが想像だにしていなかったことが起きてしまったのです。この日、NYダウは、777ドルの史上最大の大暴落を記録します。
これに驚いたアメリカ議会は、やっと迅速に対応。金融安定化法案は、その5日後の10月4日にやっと成立できたのでした。
「こんなに迅速に可決できるならば、最初からさっさと『金融安定化法案』を可決していればよかったじゃないか?」と、たいていの人が素朴な疑問を抱くかもしれませんが、そこが民主主義の不思議なところなのです。
大暴落が起きるまで、アメリカ下院では、「貪欲な投資銀行が大損しただけだから、そんな貪欲な投資銀行を救済する必要なはい!」という「B級の道徳論」がまかり通っていたのでした。
この「B級の道徳論」、どこかで聞いたような話ではありませんか?「怠け者のギリシャ人が破たんしているだけだから、そんな怠け者を救済する必要はない!」といった、ドイツ国内のB級の論調に、どこか似ていませんか?
ギリシャ危機は、すでにお伝えしておりますように、「ゆっくり進むサブプライム危機」です。ですから、ギリシャ危機がもし起きてしまったならば、向こう1年くらいは、ECBのバズーカ砲の連打などで、何とか対応は可能です!
しかしながら、ギリシャ危機が一部分だけでも「現実の危機」となって顕在化してマーケットが続落しないかぎりは、ユーロ圏の選挙民の間では、「ギリシャ救済」「追加のバズーカ砲」への合意形成は、まずは不可能なのではないでしょうか?
ケチなドイツ人にとっては、一度「地獄の深遠」を見ない限り、「ギリシャ救済」を支持することは不可能なのではないでしょうか?
今年の夏は、ギリシャが本当に「新ドラクマ」のようなものを発行して、ユーロ以外の「並行通貨」を発行し始めて、内外のマーケットで、「トリプル安(ユーロ安・株安・金利高)」が巻き起きるかもしれません。
一時的な「トリプル安」を起こさなければ、政治的な解決の糸口がまるっきり見い出せないのが、今のギリシャ問題なのです。しかも、「トリプル安」は、ドラギECBの金融政策の選択肢が広がって、ECBにとっても都合がよいわけです。
この日本でも、「リスクオフ」の「円高・株安・金利高」が巻き起きることでしょう。
ビル・グロス氏も、なにげに、「次はイギリス国債とスペイン国債だ」と示唆しています。ビル・グロス氏も、なにげに「イギリス国債とスペイン国債」を例に挙げて、とぼけていますが、まぁ、今のユーロ圏の国債市場は「全般的にバブルだ」ということです。
ドラギECBも、バズーカ砲を継続するためにも、あるいは、将来のバズーカ砲第2弾をスタンバイさせるためにも、「ギリシャ危機」でも何でもよいから、利用できるものは利用して、今現在進行形の「国債バブル」を崩壊させたいのではないでしょうか?
『藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』5月29日号より一部抜粋
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京都大学経済学部卒。東京銀行調査部産業調査室資源エネルギー担当、トヨタFS証券マクロ金融担当などを経て、現在、ウーマンソフィー経済研究所室長を務める。
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