内部被曝の9割近くが食べ物からのものだそうです。
福島で内部被ばくを検査されている医師のメルマガによると、内部被ばくの凄かった人は、レントゲン検査をした人。野山にできたベリーやきのこを食べた人。外に干した干し柿を食べた人です。その他の大人と子供は、問題になるような被爆はしていないとのこと。
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内部被曝の9割近くが食べ物からのものだそうです。
ネットでたくさん食べ物に関して注意すべきことが見られます。
それを普段真剣に調べていても、仕事で疲れて買い物に行ったりすると、原発事故以前の感覚で無意識にカゴに入れて、家に持ち帰ってしまうことがあります。
そんなことがないように、これだけは気を付けようという、ざっくりとしたところをまとめました。
放射能を軽減させる下ごしらえについても記事をまとめる予定ですが、まずは家に汚染された食品を入れないことが大事です。(まとめました→放射能を減らす食品下処理法)
長い間守られてきたという1年間1ミリシーベルト以内という基準を正確に守ろうとすると、個人でガイガーカウンターを購入する必要がありますが、国内では品薄だったり、どの製品がいいのかわからなかったりして、手に入れられていない人が多いのではないでしょうか。私も当てずっぽうに買うには高い品物なので、まだ買えていません。(※それに、簡易検査機では、食品内部の放射能は計測できません)
私は計算が苦手なので、「とにかくこれは避ける」という大雑把なやり方でまずは内部被曝を防ぎたいと思います。
特に参考にしているサイトを最後に載せています。併せてご覧ください。
また、放射能を減らす食品下処理法、放射能から体を守る食べ物というまとめ記事も作成しましたので、併せてご覧ください。
目次
全般
水産物(魚、海藻)
畜産物(牛乳、乳製品、肉)
農産物(米、小麦、野菜、豆類、大豆、大豆製品、果物)
加工食品
アルコール
放射性物質の検査を行なっている企業、小売店等
参考
履歴
関連
※この記事は今後も加筆修正していきます。
全般
牛乳と魚、原発近くの食材を避ける
産地を表示しないスーパーを避ける
1キロあたり10ベクレル(ヨウ素、セシウム)を下回る場合は安全としてよい ← 低ければ低いほどいいし、何が絶対と言えないものなので削除しました
EU輸入制限地域(食品および飼料の輸出に際し検査が必要とされる輸入制限対象地域):福島、群馬、茨城、栃木、宮城、山形、新潟、長野、山梨、埼玉、東京、千葉、神奈川、静岡(2011/07/04 山形と新潟の規制は解除。静岡
が7月中から正式に規制対象に。次回見直しは9月)
肉牛の出荷停止に指定されたのは、福島、宮城、岩手、栃木(2011/08/02 時点)
簡易検査機で食品の汚染度を測る場合は、土壌や建物などに付着している放射性物質の影響で食品だけの数値を正確に測ることは難しいことに注意。また、厚みのある食品は、内部の放射能は測定できない
一度でも変な食品を流通させた経歴のある会社のものは買わない(詳細 - 放射能汚染食品情報)
厚労省発表の食品の放射性物質検査データをみる(食品の放射能検査データ が使いやすくまとまっている)
水産物(魚、海藻)
水産物の産地表示は義務。国内産の場合は水域名または地域名(主たる養殖場が属する都道府県名)を記載する。水域名の記載が困難な場合は水揚港名または水揚港が属する都道府県名を記載することができる。輸入品は原産国名を記載する。
魚
貝、小魚、魚卵は汚染されやすい食物。注意が必要。
宮城沖~駿河湾沖まで危険←危険な範囲はその後も広がり続けており、和歌山で自主的に放射線量を計測している方々によると、和歌山県沖の魚はすでに汚染されているとのこと(詳細はこちら)。←和歌山の魚の件補足:単位がベクレルでないことに注意。何かが検出されているのは確かだが、線源がはっきりとは特定できない。いくつかのツイートから測定器の積算線量を読んでいる可能性あり。シーベルトからベクレルを推定するのは難しく、人体に対する影響度はこの測定報告からは不明なため、和歌山県の魚が汚染されているとは今のところ判断できない。ちなみに通常の食品の汚染度検査は、燃やして灰にしてから測定する。←さらに補足:海はつながっているので、和歌山の魚がまったく安全だとは言い切れない。今後の測定報告を待ち、判断したい。
生物濃縮するので、最初は小魚、6月は中型、7月は大型と注意する範囲は拡大する
大型の魚類ほど高濃度。チェルノブイリの場合、事故の1年後が汚染のピークだった
太平洋側のものより日本海側(若狭湾付近を除く)のものを買うほうがより安全そう
淡水魚は水底に住む魚ほど汚染されている。生育環境の閉鎖性により、汚染度が高くなることもある
三重県の魚受入について:汚染された魚を買い上げる復興支援策を発表していたが、三重県産として販売するというのは誤解で、放射能の計測値を添付して安全確認された魚というのが前提で、現時点では流通の条件が満たされていない とコメ
ントを発表(6月22日の記事)
買う前に、都道府県が実施している水産物の放射能検査の結果集計を参照(勝川俊雄公式サイトにまとめあり。最新は水産庁HP。食品の放射能検査データも参照。)
養殖魚の個体識別検索 PC、モバイル
海藻
汚染されやすい食物。全体に注意が必要。
福島沖~千葉沖までの昆布、わかめは絶対にダメ。
昆布の漁期は5月から7月の解禁日から9月の中旬まで。
くらこんの塩昆布は、7月1日から自社検査を開始。第三者機関による検査も引き続き行う。賞味期限の下に採取時期の表記もあり。
畜産物(牛乳、乳製品、肉)
畜産物の産地表示は義務。国内産の場合は国産と記載する。輸入品は原産国名を記載する。
牛乳、乳製品
牛乳はどの地域のものも危険
放射能汚染地域の牧草や乳牛が他の飼育地へ移動しているため(乳牛は基本的に長距離移動は難しい)
雪印、メグミルクは、独自検査はしていない。牛乳には福島産の原乳が使われている
明治乳業は、独自検査はしていない。福島産の原乳は使用していない←2011/07/20
ニコニコ動画 1:12:35経過あたりの発言(明治牛乳には放射能が入っていると明治乳業の人が認めた)を元に、電話問合せを行ったところ、独自検査は行わず都道府県の検査を信頼している。
ちなみにその検査は土が汚染されているかどうかによる。
そして土が汚染されているかどうかの検査は事故前事故後の空気中の線量に変わりなければ行われない。
つまり関西や北海道では変わりないので原乳の検査は行われていない。
明治牛乳の特に産地を明記していない商品は原則その地域の周辺の原乳を使っている。
つまり関東で販売されている牛乳は、栃木、群馬、埼玉から東北にかけての物を使用している。
各都道府県の原乳検査は週1回程度である」との回答でした。
すでに問合せが殺到しているらしく、回答もしっかりしたものが用意されている印象。
意図的に放射能をまぜた牛乳を販売しているわけではないが、結果混ざっちゃってるかも、というようなニュアンスでしょうか。
ちなみに明治乳業の「おいしい牛乳」はかなり早い段階からパッケージの原乳産地の表記が消えています。
森永乳業は、独自検査はしていない。
福島産の原乳は使用していない(ヨーグルト、デザート等すべてにおいて)
協同乳業は、独自検査はしていない。
福島産の原乳は使用していない。
社内基準30ベクレル(きびしめ) ←2011/07/07 電話確認。25年前チェルノブイリ事故の際には国内基準 が整備されていなかったため、独自検査を行うために社内で決めた基準(30ベクレル)を作った。
現在は政府が国内基準を打ち出しているため、それに従っている。
現在独自検査をしていないのは、25年前に購入した検査機器が故障したためで、新しい検査機器を発注しているが、品薄でなかなか届かない。
届き次第独自検査を再開する予定。
その際も、国の基準に則って検査を行う。
小岩井乳業は、独自検査はしていない。
福島産の牛乳は一部(自販機等で販売されている乳飲料など)で少量使用されている(牛乳に関しての詳細は
【原発】 電話で聞いてみました
各社の牛乳産地と放射
能検査の現状を参照)
各社独自検査をしていない場合、各県の機関が測定を行っているが、その検査にはストロンチウムの検査は含まれていない(詳細は【原発】 電話で聞いてみました 各社の牛乳産地と放射能検査の
現状)
(牛乳まとめ)やはり牛乳はどの地域のものも危険。
各都道府県の原乳の検査は毎日行われていないし、関西や北海道ではそもそも行われていない。
そもそもの検査基準が非常に緩められている。
広範囲にわたって飼料が汚染されたことが確認されているし、実際はどこの地域のものでもリスクはあると思われる。
外国産>外国産の飼料のみで育てられていて、水の汚染が少ない地域産>国内だが牧草からこだわった飼料で育てられていて、水の汚染が少ない地域産
の順で安全そう。
国産だと各地の原乳を自在にまぜて調整できる大手メーカーよりは、小規模のメーカーで、できるだけ原発から遠い地域の、こだわりの製品がより安心か。
特に乳清は危険。スキムミルク(脱脂粉乳)も危険
バター、チーズなど水分が減って乳脂肪分の割合が高い加工品の方が汚染の度合いが少ない
乳清飲料、パン、菓子への添加物として乳清(牛乳を脂肪分と水分に分けた際、もともと含まれていた放射性物質の90%が乳清に移る)が使われていることが多いので、避ける
肉
牛は全国へ移動しているので個体識別を参照(PC、モバイル)
国産という表記だけでは安心は担保できないためブランド肉推奨だけど産地ロンダリングあり
牛肉は国内の他の農場だけでなくオーストラリアにも行っているので、注意が必要な範囲広い ←5月末の報道は、誤報だったようです(2011年5月26日付 日刊スポーツの記事
について【誤報】)。そもそも日本はBSE発生国なので、日本からの牛肉の輸出先は非常に限られているとのこと。外国産は安心できそうです。
加工食品になると、産地は完全に不明になる
農林水産省が7月14日に稲わらの汚染問題で畜産農家と稲作農家に対し緊急点検をするように指示したのは、福島、岩手、宮城、栃木、茨城、群馬、埼玉、千葉の8県
沖縄、熊本、福岡、佐賀、長崎、大分、鹿児島、高知、広島、山口、高知 あくまで県の把握する範囲では、被災地からの家畜の受入はなし(2011/07/08時点)
沖縄、宮崎、島根、北海道は被災地の肉牛の受入あり(2011/07/15沖縄県環境生活部生活衛生課に電話確認 沖縄は移動はなしとのことでした)
宮崎へは肉牛、鶏、豚も移動したとの情報あり。宮崎に入った汚染牛は佐賀牛・近江牛等と銘柄を変え、全国に流通する可能性あり(2011/07/15 宮崎県農政水産部に電話確認したところ、県で把握してい
る範囲においては、牛、豚、鶏の移動は公的にはなく、牛に関しては一般の農家がセリで購入して宮崎に持ち込んだということは聞いているとのこと)
北海道に移動した牛は16頭。一時飯舘村にも滞在。いずれも繁殖用で妊娠中。受け入れたのは新ひだか町三石のパシフィック牧場。ここで育った牛は「みついし牛」として出荷される
鶏:他県へ移動している(基本的に長距離移動は難しい)(鶏の個体識別検索 ※牛と違って義務ではない)
豚:宮崎へ524頭、熊本へ15頭移動。緊急時避難準備区域と計画的避難区域から約1万頭が県外(主に長野、群馬、新潟、熊本など)へ移動し、いずれも避難先の県産として出荷されている(豚の個体識別検索 ※牛と違って義務で
はない)
(鹿児島県黒豚生産者協議会へメール問合せの回答2011/07/19時点)福島から豚を受け入れたことはなく、そもそも黒豚証明書つきの「かごしま黒豚」は鹿児島県内で生産・肥育されたもので、他県産のものはない。
(まとめ)農林水産省が5月上旬時点で全国に受入を募った計画的避難区域内の牛は約1万頭。また、計画的避難区域には震災直前に豚約1万頭、鶏約91万羽がいた。家畜の移動を完全に追うのは難しいので、外国産のものをさっと買うほうがストレスと手間が少ない。牛肉は、飼育方法の違いから肉質に差があり、偽装されにくいオーストラリア・ニュージーランド産(牧草で育てられている)がより安心。豚と鶏は肉質で見分けるのは難しい。(武田先生は鶏肉はできるだけ買わないことを提案)
農産物(米、小麦、野菜、豆類、大豆、大豆製品、果物)
農産物の産地表示は義務。国内産の場合は都道府県名もしくは一般的な地名を示す。輸入品は原産国名を示す
野菜の個体識別検索
米、小麦
2011年夏頃まで買える米は去年(2010年)の秋に収穫されたものなので大丈夫
米は汚染の影響が次の収穫期に出る
今年の収穫分の米はできるだけ原発から遠い生産地を選ぶ。岩手、秋田、新潟、長野、山梨、愛知より外側は大丈夫。秋田と新潟は大丈夫。
麦、ライ麦は汚染されやすさは低いらしいが、米と同じような感覚でいいのでは
玄米はミネラル豊富だがぬかに汚染物質を貯めやすいため、今年(2011年秋)の収穫分からは注意
日清の薄力粉フラワーは主な原産地アメリカ。ただし群馬、埼玉の小麦粉も調整のため配合。カメリア(強力粉)は100%カナダ、アメリカ産
冬まきの麦は6月ごろに収穫される
農林水産省が7月14日に稲わらの汚染問題で畜産農家と稲作農家に対し緊急点検をするように指示したのは、福島、岩手、宮城、栃木、茨城、群馬、埼玉、千葉の8県
セシウムを含む灰30トンが米どころ秋田に入る ← この30トンは流山市に送り返されることが決まったそうです。これまでに搬入された207トンは、すでに埋め立てた分も含め、線量測定がされるとのこと
米トレーサビリティ法の施行により、米や米の加工品の取引(外食産業で使われる米や和菓子・酒・みりんなどの加工品なども対象)の記録・保存(2010年10月1日から)と、産地情報の伝達(2011年7月1日から)が義務化されている(罰金つき)。ただ、国産は都道府県や一般に知られた地名でも可だが、あくまで「国内産」「国産」という表記でよい。
野菜、豆類
たけのこ、きのこ は汚染されやすい食物。注意が必要
福島、茨城、栃木産は買わない。東京、群馬、千葉、埼玉、宮城も避ける。
ホウレンソウ、ニラ、ネギ、キャベツ、長い形の豆、丸い形の豆 に、より注意が必要。
だいこん、にんじん、じゃがいも は、そこそこ注意が必要。
にんにく、パプリカ、玉ねぎ、きゅうり、ズッキーニ、トマト は、より安全。
2011/07/03放送のNHKスペシャルにて、大塚厚労副大臣が「野菜の放射能検査は(検査体制が追いつかないので)、規制値を超えた野菜の流通を完全に止められてはいない」と発言
出荷制限を受けている時期に福島産の山菜が新潟産、山形産と偽装、出荷自粛の時期に福島産のたけのこが新潟産、山形産、青森産と偽装され出荷されている
大豆、大豆製品
大豆はセシウムを吸収しやすいため、注意が必要(一説によるとりんごを1とした場合160倍吸収する)
大豆の収穫期は秋
大豆の加工食品は豆腐、あげ、おから、醤油、味噌、きなこ、豆乳、納豆など。いずれもこの秋以降は注意(味噌、醤油については下を参照)
味噌の熟成期間が夏仕込みで約4ヶ月、冬仕込みで約6ヶ月。商品となって出回るのはそれ以降。
醤油の熟成期間は早くて約3ヶ月(白醤油や、速醸醤油と呼ばれる方法で作られた安価な醤油は熟成期間が短い)、本格熟成のものは1年以上。商品となって出回るのはそれ以降。
日本の大豆の自給率は低い(およそ5%)。2010年時点での主な輸入先はアメリカ(約71%)ブラジル(約16%)カナダ(約11%)など。国内主要産地は、北海道、九州、東北(2010年)。国産使用の製品の場合は国産大豆使用と表記してあるので見分けやすい。
高野豆腐は豆腐を凍らせたあと乾燥させたもの。カルシウムが豊富。工場生産がほとんどで、生産量の9割が長野県で作られている。外気で凍結乾燥させる天然ものは、長野、福島、宮城などで生産されている