チュウゴクにロシアはS400という先端の防空ミサイルを売却する。
いい加減な商品を作るウソ付きロシアといい加減な商品を作るウソ付きチュウゴクが手を組んでもロクなモノはできないだろうが、どちらも「悪」で、しつこいし、他国の領土に手を伸ばす侵略国家なので、今後も日本にとって危険な組み合わせであることは間違いない。それに、どちらも、兵器製造の情報はアメリカや日本から盗み出してきているのでそこそこのモノは作れるのだ。
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成27年(2015)5月13日(水曜日)
通算第4538号
中国海軍、ロシアと地中海、黒海で共同軍事演習
NATOの目の前で、中ロは不気味な軍事力の誇示を狙う
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ソマリア沖の海賊退治に「国際貢献」として、中国海軍の艦船が多数派遣され、それなりの活躍をしめした。
そのソマリア派遣の艦船のなかから「臨折」「?坊」「微山湖」が地中海へ回航され、ロシア海軍とまちあって共同の軍事演習を展開する。五月十七日からを予定している。
五月九日のモスクワ「軍事パレード」に、西側の首脳は誰ひとり参加しなかったが、恩をうるかのように習近平がはせ参じ、プーチン大統領と閲兵式に並んだ。となりはカザフスタンのナゼルバエフ大統領だった。
中ロの密月は政治演出であり、孤立する両大国が、友誼を演出し、西側に見せびらかす政治ショーでもある。
ロシアの目的は中東への発言力強化である。
しかし中国の狙いはもっと違うところにある。
プーチンはウクライナ問題で西側の制裁をうけても強気の姿勢を崩さなかったが、原油価格下落によって経済が直撃され、中国に擦り寄らざるを得なかった。長期契約によるガス輸出はようやくにして「政治価格」で折り合いが付き、替わりにロシアは虎の子S400ミサイルの中国供与に踏み切った。
また現代級駆逐艦、キロ級潜水艦、スホイ27,同30ジェット戦闘機、S300防空ミサイルなどを供与し、中国の南シナ海の於ける軍事力増強に貢献した。
中国はソ連時代に空母を要求したが、こればかりはソ連が拒否していた。ソ連崩壊のどさくさに紛れて中国はウクライナに係留され、艤装工事を中断していた空母ヴァリヤーグを鉄のかたまりのまま買い取り、三年かけて大連に回航し、それから十年かけて中国海軍発の空母「遼寧」とした。
中国がロシアを怒らせたのはスホイの「ブラックボックス」をこじ開けて、模倣の戦闘機を製造し、輸出を始めたからだった。このためロシアは部品供給をやめた。その結果、しばらくの間、中国空軍はジェット戦闘機を飛ばすことも出来ず、たまに訓練飛行をすると故障で墜落事故が続いた。
それがロシアの孤立による北京への再接近となり、ロシアが中国へにじり寄る。これが2014年5月のプーチン訪中であり、これを契機にロシアはS400という先端の防空ミサイルを売却する。
S400は、防空飛翔体、つまり攻撃ミサイルを保有しない日本が対象ではなく、s400ミサイルの配備は北朝鮮の暴発に備えるためと推定できる。
また「中ロ両国はスホイ35の共同開発に合意したほか、米軍26型垂直離着陸機を真似た垂直離陸戦闘機を共同開発することになった」(多維新聞網、5月11日)
欺瞞と思惑が交錯する両国の結びつき、どこまで突き進むだろうか?
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1240回】
――「糞穢壘々トシテ大道ニ狼藉タリ」(小室17)
『第一遊清記』(小室信介 明治十八年 自由燈出版局)
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カジノ営業許可証の周囲の壁には、「××華僑學校名誉董事長某某」「××華人商会永遠名誉主席某某」などと記された証書が分不相応に豪華な額縁に納まって掛けられていた。もちろん、営業許可を得た人物と証書に記された某某は同一人である。一方の手でカジノを経営しながら、残る一方の手で社会的名士として振る舞い、裏と表の社会を自由に行き来して影響力を肥大化させ、遂には政治的利権までを手中に収めてしまう。そういえば、かつて「魔都」と呼ばれていた時代の上海の裏社会を仕切っていた大親分の杜月笙も、表社会では心優しき慈善事業家として振る舞っていたものだ。
どうやら、この手の胡散臭いカラクリは、華人(=中国人)社会に一般的にみられるものかも知れない。いや、表と裏の社会のつながりは時代を越えて万国共通だろう。だが、それにしても彼らの場合、アッケラカンと露骨に過ぎるようにも思える。
数年前までポル・ポト派の拠点だった街も、ひとたび華人が舞い戻ったら、知らず覚らずのうちに変容してしまうということだろうか。しかも彼ら胡散臭い人士は、プノンペンの政界枢要に通じているだけでなく、香港やら台湾、はては中国の裏社会とも結ばれているらしいというのだから、全く以て始末が悪い。そういえば90年代初頭からの10数年の間、カンボジアは香港や台湾のみならず、中国の指名手配犯の有力な逃亡先といわれたものだ。はたして現在も、そうかも知れない。だとするなら、カオイダン難民キャンプで聞いた「10分の1の人口を占めれば、その街を華人が押さえる」との話は、まんざらホラとも笑い飛ばしていられないようだ。
ポイペトのカジノ探訪から8,9年が過ぎた2013年の春、プノンペンからバスでホーチミンに向かったことがある。
ヴェトナム戦争、それに続くポル・ポト政権時のクメール民族主義に基づく失地回復を掲げたヴェトナムとの間の領土紛争、さらにポル・ポト派殲滅のためのヴェトナム軍のカンボジアへの進軍――20世紀60年代から90年代初頭まで続いた戦乱の地は、経済発展への可能性を感じさせた。幹線道路の両側に広がる田園地帯の所々に台湾資本によって造成された大きな工業団地が見られたのだ。ここで作った製品は、カンボジアの主要港であるシハヌークビルに運ぶより、ヴェトナムのホーチミン港に送った方が早くて安価だという。
カンボジアとヴェトナムとを結ぶ国境関門は、カンボジア領がヴェトナムに鳥のクチバシのように大きく入り組んでいることから「オウムのクチバシ」と呼ばれ、ヴェトナム戦争時には激戦地として知られたスバイリエン州のヴァベットにある。
ヴェトナム側に入国すべくヴァベット(華人は「巴城」と表記)に到着して驚いた。幹線道路の両側には長閑な田園地帯の周囲とは不釣り合いなほどに豪華なホテルが立ち並んでいたのだ。しかも巴域木牌園大酒店娯楽城、巴域冠賭城和酒店、新世界娯楽城大酒店など麗々しく漢字の名前の大きな標識が掲げられている。聞いてみると全部で12軒。そのすべてがカジノ(漢字で「娯楽城」「賭城」と表記)を併設、いやカジノがホテルを併設しているというべきだろう。客の殆どは、週末にカジノ目当てにヴェトナムからやってくる華人客だとのこと。
西のポイペトはポル・ポト派の拠点であり、カンボジア内戦時の攻防の地だった。東のヴァベットにはアメリカ、カンボジア、ヴェトナムの3国の兵士たちの血が染み込んでいる。カンボジアの現代史を象徴する東西の2つの国境の街は、戦乱が収束するといつしかカジノの街へと変貌を遂げていた。しかもカジノ営業者も、一獲千金の夢を追って遊ぶ客も共に国境を跨いで広がる華人社会から・・・一筋縄ではいかない方々、ではある。
《QED》
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(読者の声1)貴誌で話題の「通州事件の慰霊祭」ですが、その話を私も聞いております。
それであれを出したらいいんじゃないかと思って探してみました。朝井閑右衛門の『通州の救援』という絵画です。
通州事件は昭和12年7月29日ですが、朝井はそれから書き始めて、その年の10月の文展に出品して、これは入選作となりました。私は不鮮明な写真でしか見たことはありませんが、かなり抽象的な画風の油絵です。見当がつくところをかなり当たってみましたが、残念ながら現存していないそうです。
朝井閑右衛門は有名な画家ですし、慰霊祭会場に展示できたらよかったのですが。
如何に、この話題の再録です。
(引用開始)「(読者の声2)昨日、靖国神社で開催された「展転社裁判勝利集会」(南京裁判第一審勝利報告集会)にでかけ、宮崎先生はじめ、西村真悟先生、藤岡信勝先生のおはなし、そして実際に裁判を戦われた弁護士先生が勢揃いでした。稲田朋美政調会長からはメッセージが届きました。きわめて有益なお話を各先生方がなさったと思います。
とくに先生の「AIIBは世紀の謀略」という話は目から鱗でした。ところで、藤岡先生が教科書採択戦争で、とうとう「左のつくる会」がでてきて、また出鱈目の内容の教科書をつくり、検定に出しているとか。左翼のしつこさには、ほとほとあきれます。
また藤岡先生が中心となられている「新しい歴史教科書」は、捏造された「南京事件」の記述をすっぽりと削除し、替わりに「通洲事件」を加えた由です。この事件は1937年7月29日、北京郊外の通集に暮らす日本人二百数十名が、この世の中にこれほど残忍は方法があるのかという残虐な手段で虐殺され、日本が本気でシナに怒りをぶつける切っ掛けとなった事件です。それゆえ7月29日の通洲事件が起きた日に、日本人犠牲者の追悼祭を提案されました。賛意を表するとともに、もし、具体的に慰霊祭を執り行われるのでしたら、貴誌で告示していただきたく存じました。(TY生、板橋区)」
「(宮崎正弘のコメント)会がおわって藤岡先生と話したのですが、ことしは準備不足もあり、まずは「通洲事件とは何か」の啓蒙活動が先であり、80周年にあたる2017年に大々的におこなったら如何と提案しました。藤岡先生は「ことしはたとえ十名でも慰霊のイベントを行いたい」というご意見でした。通洲事件は、いまでこそ、一部漫画で取り上げられたりしていますが、多くの国民がしりません。小生は現場を二回取材し、地図と写真入りで拙著にも紹介したのですが、当時、反応が殆どありませんでした。さて当該集会ですが、ほかに評論家の江崎道朗氏とwill編集長の花田紀凱氏が演壇にたって激励しました。
つくる会の教科書の新版における「通洲事件」の記述は次のようです
「北京東方の通洲には親日政権がつくられていたが、7月29日、日本の駐屯軍不
在の間に、その政権の中国人部隊は、日本人居住区を襲い、日本人居留民385人のうち、子どもや女性を含む223人が惨殺された」
淡々として記述ですが、この歴史的な惨殺事件をほかの教科書が一行も触れず、は
じめて「新しい歴史教科書」で書かれたのです」(以上。引用終わり)
(HT生、大田区)
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(読者の声2)貴誌で紹介のあった通洲事件の現場のルポですが、先生の何という著作で紹介されているのでしょうか?
(JJセブン)
(宮崎正弘のコメント)十年前の『中国よ、反日ありがとう』(清流出版)の32p-44pです。つづいて三千人の日本人が虐殺された「通化事件」の現場ルポもあります。しかし残念ながら、この書籍、絶版です。
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(読者の声3)通洲事件と通化事件は、腕の良い漫画家でも探し出して、一気に漫画本としてわが国の高校生、大学生に読ませると、もっと効果的だと考えます。
教育現場ではいまも偏向教科書が使われ、若者が左翼教師の洗脳によって、おかしくなっています。いてもたってもいられないのです。
どんどん、こうした方法で歴史戦に勝利しなければ、と思います。
(一読者)
(宮崎正弘のコメント)漫画本の普及もよいアイディアですね。先月号の『サピオ』(五月号)でも、この二つの日本人虐殺を特集しており、あの雑誌の抜き刷りなども、周辺に配られては如何でしょう。
コピィを壊乱するという手段もあります。
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(読者の声4)アメリカ人学者187名が、安部訪米に呼応するかのように、「日本を批判する日本の歴史家を支持する」とかの声明を発表しました。
立腹した日本人も多いはずですが、それなら日本も学者や文化人300名ほどで、反対声明を出したらどうでしょう?
(HG生、栃木I
(宮崎正弘のコメント)その187名のリストを見ましたが、札付きの反日学者ジョン・ダワー氏とか、率直に申し上げて二流、三流の学者ばかりです。相手にする必要はなく、相手の土俵に乗っかっても意味はないと思います。
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(読者の声5)邪馬台国問題は、南京虐殺問題を縮小したような報道の構図があり、一部メディアが近畿説を強調しているため一般では近畿説が優勢であるように受取られておりますが、実は近畿説を論理的に説明した本は出ておりません。
もし出せば必ず論理破綻を来すので出せ無いのが現実なのでしょう。拙著(『邪馬台国は福岡平野にあった』、文藝春秋企画出版部)では、そのことまでは触れませんでしたが、そこまで踏み込まないと本当の理解は得られないのかもしれません。
前途遼遠であります。
(高柴昭)
(宮崎正弘のコメント)小生も加熱する「邪馬台国論争」に一種の胡散臭さと左翼の政治性を感じていましたが、やはりそうでしたか。
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(読者の声6)中国経済減速の影響が香港にも及んできたようです。『宝飾の周大福、販売不振で店舗網縮小へ』
http://news.nna.jp/free/news/20150512hkd003A.html
『ラッセルストリートで空き店舗、4割値下げ』
http://news.nna.jp/free/news/20150513hkd003A.html
「値下げが進んでいるのはラッセルストリート沿いにあるビル「英皇鐘表珠宝中心」。6階以上の一部店舗では昨年末まで1平方フィート(約0.09平方メートル)当たり月90HKドル(約1,400円)で賃貸に出していたが、借り手が見つからず現在は55HKドルまで下げた。下落幅は約39%。その他複数の店舗でも7.5~30%下げており、空き店舗の月額賃料は半年前の42万~45万HKドルから30万~33万HKドルまで下落している」
中国では供給過剰が深刻化、4月の工業出荷価格指数(PPI)は前年同月比4.6%も
下落しているという。
http://news.nna.jp/free/news/20150512cny001A.html
AIIBに日本を引き込みたい理由がわかりますね。
ところで先週のTBSのラジオ番組、ゲストは福島香織さん。「中国の今」を伝える話題、面白かったのが「葬式でのストリップ禁止」。台湾では以前から葬式ストリップは当たり前でしたが、中国にも広まっていたのですね。習近平の贅沢禁止・綱紀粛正が庶民レベルまで及んできたようです。
福島香織さんの話でなるほどと思ったのが中国人の死生観。
中国人は死者の霊魂(鬼)を非常に恐れるので、多くの人に葬式に参列してもらうためストリップのような客寄せが必要になるのだという。
中国や韓国の新聞には靖国神社に祀られた「A級戦犯の位牌」という記事がよくでてきます。神社に位牌はないのに、中国人の深層心理では未だに日本軍の亡霊を恐れているのでしょうか。
(PB生、千葉)
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宮崎正弘 v 川口マーン惠美『なぜ中国人とドイツ人は馬が合うのか?』(ワック)
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