救急車をよく呼ぶ人との思い込みがあった可能性は否定できない
通報聞き違い出動せず=1人死亡の火災-横浜
2015年05月11日 21時35分 提供:時事通信
横浜市消防局は11日、同市港北区鳥山町のアパートで同日朝起きた火災で、住人の女性の通報を十分聞き取れず、消防車が出動しなかったと発表した。近所の通報で遅れて出動したが、この女性とみられる1人が死亡した。高坂哲也警防部長は記者会見し、「通報者の状況をもっとよく聞き取るべきだった」と陳謝した。
消防局によると、女性はアパート2階に居住。11日午前8時46分に119番し、「はじになっちゃったの」と話した。「はじ」は火事を指すとみられるが、消防司令センターの指令管制員は「ハチに刺された」と判断。「救急車が必要ですか」と尋ねると、女性が「いらない」と答えたため、救急車も消防車も出動させなかった。通話は約1分で、録音記録はどちらにも聞こえるという。
14分後に近くの住民から10件通報があり、消防車が出動。火は約3時間半後に消し止められたがアパートは全焼し、焼け跡から遺体が見つかった。神奈川県警港北署が身元などを調べている。他にけが人はなかった。
女性は記録が残る2010年1月以降、体調不良などで救急車を143回呼んでいた。消防局司令課は「救急車をよく呼ぶ人との思い込みがあった可能性は否定できない」と説明し、詳しい原因を調査する。 【時事通信社】
普段から救急車をよく呼んでいると、本当に火事になっちゃったときに誤解されて消防車が出動しないという恐ろしい事実。