チュウゴクでは、みんな汚職している。なぜ全員取り締まらない?
中国元軍制服組トップ・郭伯雄氏拘束 習氏、軍掌握図る
産経新聞 4月16日(木)7時55分配信
中国の軍機構(写真:産経新聞)
【北京=矢板明夫】中国共産党の習近平指導部が15日までに、胡錦濤前指導部で軍制服組の最高位を務めた郭伯雄・前中央軍事委員会副主席(72)の身柄を拘束し、汚職の疑いで取り調べを始めたことが分かった。複数の共産党関係者が明らかにした。郭氏と同じ時期に軍事委副主席を務めた徐才厚氏(今年3月に死亡)は昨年夏にすでに党籍を剥奪されている。前政権を支えた制服組のツートップがともに失脚するのは異例で、軍に大きな衝撃と動揺を与えるのは必至だ。
共産党筋によれば、北京市内で軟禁状態にあった郭氏を、杜金才・党中央規律検査委員会副書記が4月9日に訪ね、実質の身柄拘束となる「双規」を通告した。「双規」とは「規定された時間と場所で、疑いのある問題に関して説明を求める」という共産党内部の規則に基づく措置で、政治的には失脚を意味する。
中国国防省は3月2日、郭氏の息子、郭正鋼・浙江省軍区副政治委員(少将)を収賄容疑で立件。正鋼氏の妻、呉芳芳氏もその直後に拘束された。正鋼氏たちの証言に基づき、郭氏の容疑が固められたとみられる。郭氏が軍事委副主席に在任中、部下から多額の賄賂を受け取り、昇進や軍用地の民間転売などで便宜を図った疑いがあるという。今後、郭氏の親族や軍内の元側近など、大量の拘束者が出る可能性がある。
陸軍出身の郭氏は江沢民元国家主席に近いとされ、2013年春に引退するまで、軍の制服組トップを約10年間務めた。現在も軍内部に大きな影響力を保持しているとされる。
習近平国家主席は昨年春頃以降、自身が福建省に勤務した時代に親交があった、同省に駐屯する31集団軍の幹部を次々と重要ポストに登用するなどの露骨な側近人事を行い、軍部の掌握に力を入れてきた。
徐才厚氏に続いて郭氏を排除するという決断の背景には、軍長老の介入を徹底的に排除し、一気に権力基盤を固めたい思惑があるとみられる。同時に、地位を問わず腐敗高官と徹底的に戦う姿勢を国民に誇示し、人気を集める狙いがありそうだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150416-00000071-san-cn
習主席、粛清のターゲットに 爆弾テロ&毒殺未遂「6回」説 国外でも不穏な動き
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2015.4.11 21:20
中国で独裁体制を着々と築きつつある習近平国家主席の周辺に不穏な空気が漂っている。「反腐敗運動」と銘打った汚職官僚の撲滅を進める同氏を狙った暗殺未遂事件が、これまでに6回起こっていたというのだ。背後には、江沢民元国家主席や失脚した元最高幹部の周永康氏らの存在も取り沙汰される。「国外逃亡した退役軍人らによる反乱計画も浮上している」(専門家)ともいい、身の危険を感じた習氏は周辺警備を強化している。
「習氏がまた狙われたらしい」
中国共産党の高級幹部の子弟「太子党」関係者の間でこんな噂が駆け巡っている。反腐敗運動の名の下で、政敵を次々と追い落とし、独裁体制を固めつつある習氏が「命の危険にさらされていた」というのだ。太子党の一員でもある中国人貿易商がこう打ち明ける。
「習氏が、陝西省への地方視察に出向いた今年2月上旬に爆弾テロの計画があったらしい。地元の治安当局が、習氏が宿泊する予定だった西安市内のホテルに仕掛けられた爆発物を発見。事件は未遂に終わったが、習氏の暗殺を狙っていたのは明らかだ」
習氏の命が狙われたのはこれが初めてではない。国家主席に就任した2013年3月の前後から何度も暗殺の危機に直面しているという。
「月刊中国」の発行人である鳴霞(めいか)氏は、「これまで6回の暗殺未遂事件があったとされている。そのうち一部は、香港メディアなどの報道で詳細が明らかになっている」と指摘する。
習氏のトップ就任が確実視されていた12年9月、習氏は公の場から姿を消し、重病説が流れたことがある。その舞台裏では血生臭い事件が起きていた。
米ニューヨークに本拠を置く中国語専門のテレビ局「新唐人テレビ」(電子版)は、この年の8月初めに開かれた共産党指導部による非公式会議「北戴河会議」で、会議室に時限爆弾が仕掛けられていたと伝えた。
その直後、習氏は、北京の解放軍総合病院(301病院)に検査入院したが、毒殺の危険に遭いかけたという。いずれも失敗に終わったが、これらの暗殺計画を指示したのは、当時、警察・公安部門のトップだった周永康氏だとも同メディアは報じている。
鳴霞氏は「この事件以降、習氏は暗殺を異様に警戒するようになった。一時、人民解放軍の関係施設に身を寄せて、そこで寝泊まりしていた時期もある。自分の行動予定を機密扱いにし、移動の際には周囲に何人もの屈強なボディーガードを配置。周辺警護を担当する幹部も自分の息がかかった者に入れ替えた」と話す。
実際、首都・北京一帯を防衛する「北京軍区」では、司令官に自身と繋がりの深い南京軍区出身の宋普選氏を抜擢(ばってき)するなど、昨年末から大幅な人事刷新が行われた。今年3月には、「中国版シークレットサービス」といわれる中央弁公庁警衛局の局長に、中央軍事委員会副主席在任当時から信任の厚い王少軍氏を据えた。
習氏は「反腐敗運動」で、周氏を失脚させたほか、江沢民元国家主席を後ろ盾とする「上海閥」の幹部を次々と粛清している。ターゲットにされた「上海閥」の残党が、自身の生き残りのために「習氏の命を付け狙う事態も十分想定される」(外交筋)。
中国国内だけでなく、国外にも不穏な動きが出ている。
人民解放軍内に独自のネットワークを持つ佐藤守・元空将は、「米国で、習政権の打倒を目指す人民解放軍の退役軍人連盟が組織された。指導者は元北京軍区対外作戦秘書長。中国の民主化を求めて海外に散らばった元軍人らを集めている。彼らは、中国国内の現役軍人ともつながっており、軍事蜂起を呼びかけている。習氏の暗殺も狙っているといわれ、大規模な軍事クーデターに発展する可能性がある」と明かす。
血で血を洗う熾烈(しれつ)な権力闘争を何度も繰り広げてきた中国共産党。歴史は再び繰り返されるのか。