「イスラム国」はなぜ国家ではないのか?
国家の三要素「主権、領土、国民」
「イスラム国」はなぜ国家ではないのか?
THE PAGE 2月17日(火)17時10分配信
2014年6月、過激派組織「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)が、シリアからイラクに跨る一帯で建国を宣言した「イスラム国」(IS)。ISはラッカを「首都」に定め、住民から税金を集め、電気などのインフラを提供するなど、その実態は「国家」に限りなく近いものにみえます。しかし、ISを「国家」として承認する国はありません。ISは、「国家」なのでしょうか。【国際政治学者・六辻彰二】
【写真】イスラム教の「過激派」とは なぜ自爆テロまで行うのか?
[画像]「イスラム国」のバグダディ指導者とみられる人物(2014年7月5日のビデオ画像)(Social Media Website/ロイター/アフロ)
「国家の三要素」から見ると
ドイツの法学者ゲオルク・イェリネック(1851~1911)は国家の三要素として「主権、領土、国民」をあげました。この三要素は、現代でも一般に国家の要件として認められています。
この観点からISをみると、彼らはラッカを中心とする一帯を自分たちの支配下に置いていると主張しており、2014年11月には独自通貨の発行を宣言しました。しかし、その地域ではイラクやシリアだけでなく、シーア派民兵やクルド自治政府も実効的な支配を目指しています。つまり、「正統で唯一の権力」としての「主権」を、ISがこの地域でもっているとはいえません。
ISは独自のパスポートも発行しており、彼らの目には「IS国民」がいると映るかもしれません。しかし、ISの支配地域に暮らす人々が、全てその支配に従っているわけでないため、「その領域で暮らす人々の総称」としての「国民」がいるとはいえません。ISを「国家」として承認している国がないため、そのパスポートで他国に入ることはできません。
[表]承認なしに分離や独立を宣言した「国家」は国家か?
「独立宣言」に有効性はある?
次に、ISが行った「独立宣言」の有効性について取り上げます。ISの「独立宣言」は、国際法的に有効なのでしょうか。
独立宣言そのものを禁止する国際法はありません。ただし、その土地の「正統な」支配権を既に認められている政府の承認なしに分離や独立を宣言した「国家」を、国際法上の国家として認めるか否かに関しては、国際法学者の間でも見解が分かれています。
・違法な分離や独立によって成立した「国家」は、国際法上無効である(スイスの国際法学者M.G.コヘイン)、
・違法な分離や独立によって成立した「国家」は、「国際法上の国家」とは認められないが、「(国家に準じる)事実上の政権」と認められる(ドイツの国際法学者J.A.フロバイン)、
・違法な分離や独立によって成立した「国家」でも、国家の三要素などの要件を満たせば、「国際法上の国家」として認められる(イタリアの国際法学者A.タンクレーディ)。
南ローデシアと北キプロスの例
しかし、これまでにも、その土地の支配権を認められている政府の承認ぬきに独立を宣言したものの、国際的に「国家」と承認されなかったケースがあります。南ローデシア(現ジンバブエ)や北キプロスは、その典型例です。
英国の委任統治領だった南ローデシアでは、白人が全てを握る植民地時代の人種差別的な体制で、1965年に独立を宣言。一方、ギリシャ系人とトルコ系人の争いが絶えなかったキプロスでは、1974年にトルコが軍事介入し、これに実質的に占拠された北部が、1983年に独立を宣言しました。しかし、いずれも国連安保理で非難決議が採択され、これらを「国家」として承認する国はほとんどありませんでした。
これらに関して、国際司法裁判所は2008年のコソボ独立に関する判決文のなかで、「一方的に独立を宣言した」ことではなく、「違法な武力の行使、または一般国際法、…一般国際法の規範の多大な違反」と結びついていたことが、国際的な不承認に繋がったと指摘しました。つまり、違法な占領による場合や、特定の民族や宗派を一方的に抑圧したりする場合、国家の独立は承認されないと述べているのです。
これに沿って考えると、明らかに違法な軍事活動によって一定の地域を支配し、さらにスンニ派ムスリム以外の人権をほぼ全く無視する体制に基づくISの「独立宣言」は、国際法上の基準を満たしていないことになります。
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「国家として承認」には政治性も
その一方で、「国家としての承認」は法理論だけでなく、「承認を行う権限」をもつ、それぞれの国との実際の外交関係によって大きく左右されます。古い例をあげると、1776年の米国の独立宣言を宗主国だった英国が承認したのは、独立戦争後の1783年でしたが、フランスは1778年に承認していました。これには、英国との対抗という国際政治上の要請が大きく影響していました。
このように、国家としての要件の有無といった法理論とは別の次元で、国家としての承認が行われることは稀ではありません。ISと同様に、2014年に「独立」を宣言したクリミアの場合、ロシアが国家として承認したうえで、「その希望に沿って」編入したことにより、既成事実化されました。
この観点からみると、ISがいずれかの「一人前の国家」の後ろ盾や承認を得ることは、ほぼ不可能です。ISはロシアやイランに支援されるシリアから、欧米諸国に支援されるイラクにかけての一帯を占拠しているため、ISに加担することに利益を見出す主要国は皆無といえます。さらに、ISは5年以内にスペインから中国北西部まで「領土」を拡張すると宣言していますが、これは「存在が認められている正統な国家」からみれば、自らの領土を奪い取る計画に他なりません。
これらに鑑みれば、国際法的にも、あるいは実際の国際政治的にも、ISが「一定の地域を不当に占拠している」という以上の認知を得ることは、ほぼ不可能といえるでしょう。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150217-00000009-wordleaf-m_est&p=1
「湯川さん処刑映像」が非公開になった理由は「脱走兵」〈週刊新潮〉
BOOKS&NEWS 矢来町ぐるり 2月16日(月)9時0分配信
なぜ、湯川遥菜さんの場合、処刑映像がユーチューブにアップされなかったのか。それは、未だ解けない謎として残されていた。実は、イスラム国に抵抗を続けている地下組織が、外国人兵士が処刑映像を持って脱走したということを明らかにしたのだ。
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昨夏から始まった米軍の空爆によって、最大の資金源となっている油田が次々に破壊され、イスラム国の経済状況は悪化の一途を辿っている。さらに、長引く戦闘によって士気も低下し、兵士の脱走が相次いでいるという。
在日シリア人に聞くと、
「シリア北部の街ラッカは、現在、イスラム国の首都ですが、昨年末、そこからの脱走を企てた外国人兵士100人が処刑されたことが報じられている。それだけではありません。トルコ国境近くにあり、交通の要衝であるコバニという街を、1月下旬、クルド人部隊が奪還に成功しました。現地からの情報では、イスラム国の兵士の遺体が200以上も転がっていたそうです。それも、戦闘によるものではなく、脱走しようとした兵士を射殺したと見られるということでした」
残虐の限りを尽くすテロ集団も、内部崩壊を起こしているのかもしれない。
しかも、脱走兵の存在は、湯川さんの処刑映像が公開されなかったことにも密接にかかわっているという。
それを明らかにしたのは、イスラム国に徹底抗戦する、その名も『静かに虐殺されるラッカ』という地下組織だった。
在日シリア人が続ける。
「その地下組織は、ホームページを開設しているのですが、1月27日に、サウジアラビア出身の兵士2人がイスラム国から逃げ出したことを伝えています。2人は、監獄から解放した捕虜に道案内をさせ、イスラム国と敵対するヌスラ戦線に加わった。しかも、メディア部門に所属していたため、イスラム国の残虐さを示す“証拠”を手にしていました。それは、“日本人”が処刑される映像だとされているのです」
その時点で、処刑されている“日本人”となると、湯川さんをおいてほかにない。
イスラム国に捕えられ、殺害された人質は7人を数える。だが、湯川さんだけは処刑映像がユーチューブにアップされなかったのは、イスラム国の手元からなくなっていたからということなのか。
「特集 日本に宣戦布告! 『イスラム国』狂気の残響」より
※「週刊新潮」 2015年2月12日号
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SHINCHOSHA All Rights Reserved.
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150216-00010001-shincho-int
イスラム国外人兵の証言「後悔している。帰国の道が欲しい」.
イスラム国の兵士約3万1000人のうち、ほぼ半数の約1万6000人が外国人だと見られている。しかし、過激なイスラム思想に共鳴したものの、早くも嫌気が差している者も少なくないという。そのうちのある外人兵士が、偽らざる胸のうちを赤裸々に明かした。
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「今となっては、フランスに帰りたいだけです。イスラム国での任務に絶望したというほかありません」
と重い口を開いたのは、シリア北部で編制された中隊の副官を務めるモロッコ系フランス人男性(28)だ。
「もともと、私はパリでDJをしていました。でも景気が悪くて、仕事にありつけなかった。そのうえ、人種差別的な扱いも受けていた。私は自らのルーツを辿り、イスラム教に興味を持ちました。コーランを学んで、アラビア語も少しは話せるようになった。ずっと、パリでの生活に価値を見出せずにいたところ、イスラム国が兵士を募集していることを知ったのです」
昨春、イスラム国の外人兵士となることを決意し、同じくモロッコ系の友人とともにトルコ経由でシリアに入ったという。
「ここに来れば、イスラムの教えに従った生活ができると思っていました。現在、食事は1日1、2回で、薄いパンにチーズと羊肉などが支給される。給料は出なくなった。それでも、正義のつもりで戦ってきたのに、単に、殺戮を繰り返していただけではなかったのかと……。だんだん自分がテロリストに過ぎないことに気づいてきたのです」
決定的だったのは、イラクのモスルで1月12日、禁止されているサッカー観戦をした少年13人が銃殺刑に処されたことだという。
「ほとほとイスラム国が嫌になりました。でも、パリに戻れば、私はすぐにテロリストとして捕まってしまうに違いない。だから、米軍の空爆に怯えながら、ここに留まるしかありません。後悔している外人兵士は大勢いる。帰国できる道をつくってくれれば、皆、喜んでその道を選ぶはずです」
極悪非道の外人兵士も、悩みを抱えているのか。
「特集 暗黒の支配地域に電話インタビュー! のべ37人に21時間15分! 『イスラム国』大全」より
http://www.gruri.jp/article/2015/02040915/
イスラム国では兵士たちの集団脱走が始まっている!.
イスラム国は、しばしばその牙を容赦なく“身内”にも向ける。実際に、逃走を試みた多数の外国人兵士を殺害したとも報じられているのだが、こうした事態は、足並みの乱れた実情を如実に物語っているという。
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全国紙外信部デスクの話。
「昨年末に英紙が、シリアのアサド政権とイスラム国の双方と対立関係にある活動家の話として、“イスラム国が、拠点のラッカから脱走を企てた外国人戦闘員100人を処刑”と報じました。米国主導の空爆で勢力拡大もままならず、長引く戦闘で士気が下がり、イラク人やシリア人ら地元の兵士との間で、仲間割れも生じているというのです」
これにとどまらず、
「地元の兵士、さらには年端のいかない子らを含む一般市民を、片っ端から手にかける殺戮集団と化しています。昨年6月の“建国宣言”以降、少なくともおよそ2000人が殺されていると見られています」(同)
軍事ジャーナリストで『イスラム国の正体』の著書もある黒井文太郎氏は、
「“士気や規律の低下”については、ロンドンの反イスラム国勢力が流している場合が多いのですが……」
そう前置きしながら、
「モスルを制圧した昨年6月頃の勢いがないのは事実でしよう。11月以降、幹部や指揮官クラスが次々と空爆で殺され、外国人兵士の中にスパイがいるのでは、と最高指導部が疑心暗鬼になっている面がある。恐怖政治の体制を維持するため、おかしな動きをした外国人を次々処刑しているという話は聞こえてきます」
空爆は油田も標的とされるため、
「思い通りに原油を生産できない状態に陥っており、じわじわと勢力が削がれているのは間違いありません」(同)
東京外国語大学の飯塚正人教授(イスラム学)も、こう指摘するのだ。
「世界から集った戦闘員は社会に不満があったり、勝ち馬に乗る魂胆があったはずですが、今や国際的な包囲網ができてしまいました」
加えて、パリのテロでは容疑者の“アラビア半島のアルカイダ”での訓練歴が報じられたように、
「この40年ほど、自国でテロを行う者がイスラム過激派組織で軍事訓練を受けるという“流れ”があります。もともと訓練に参加していた連中が、帰りたいと思った時にイスラム国は許さず、結果的に脱走になるケースも考えられます」(同)
が、情勢はなお不透明。“弱体化”とも言い切れない危うさを孕んでいる。
「特集 暗黒の支配地域に電話インタビュー! のべ37人に21時間15分! 『イスラム国』大全」より
復讐は恥を消す――格言からわかる「アラブ人」の思考法.
アラブの格言
曽野綾子 著
購入 . アルカイダ系のテロリストによるパリでの新聞社襲撃事件、イスラム国の日本人二名の拉致事件は世界に大きな衝撃を与えた。物の考え方の点で、アラブの人たちとの大きな距離を感じた人も多いことだろう。
イスラムの人たちは、どのような思考法を持っているのか。それを理解するのに、役立つのが、彼らの格言である。そう考えた作家・曽野綾子氏は、著書『アラブの格言』でイスラム圏で長い間言い伝えられてきた531の格言を取り上げながら、彼らの思考を読み解いている。紹介されている格言のいくつかを抜粋してみよう。
・あなたが必要としている限り、キリスト教徒に親切にしなさい。しかしそうでなければ、やつらの頭の上に壁をひき倒せ。(レバノン)
・神を恐れぬやつこそ恐ろしい。(アラブ)
・一夜の無政府主義より数百年にわたる圧政の方がましだ。(アラブ)
・人に食べ物をやる時は、満足するまでやれ。殴る時は、徹底的に殴れ。(アラブ)
・復讐は恥を消す。(アラブ)
・復讐をしないやつはロバ(馬鹿なもの)の甥。(スーダン)
・俺の壺を一個割ったら、百個割り返してやる。(アラブ)
・復讐をするのは恥ではない。(レバノン)
以上は、同書の第一章「神」と第二章「戦争」からの抜粋である。もちろん、これが彼らの思考のすべてではないが、日本人との感覚の違いはよくわかるのではないか。曽野氏は、同書の「まえがき」で「世界が対立する時、私は政治家でも外交官でもないので、単純に『贔屓(ひいき)』を作ることをしたくない。できるだけ素早く簡単に、できれば深く両者を知りたい、と思う」と述べている。
2015年02月04日
http://www.gruri.jp/article/2015/02040945/
イスラム国の住民たちの証言 「法律」「通貨」「教育」「水道」「電気」.
乾いた大地に血の雨が降り、侵奪に晒された街は修羅の巷と化す――。残虐な殺戮行為を繰り返し、恐怖で人々を統治するイスラム国。支配地域に暮らす人々は一体どんな生活を強いられているのか。法律や通貨、教育はどう変わったのか。地獄を生きる住民たちが明かした、狂気と暴力が渦巻く支配地の今。
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「日本人たちはなぜイスラム国の支配地域に足を踏み入れたのか。こうなることは分かっていたはずだ」
昨年8月、イスラム国に完全制圧され、現在、同国の首都とされているシリア北部の街、ラッカ。その地で地下に潜って抵抗活動を行っている住民は、本誌の電話取材に、声を潜めてこう語った。
フリージャーナリストの後藤健二さん(47)と会社経営者の湯川遥菜さん(42)が拘束され、日本でも俄かに関心が高まったイスラム国。昨年6月、最高指導者とされるバグダディ容疑者が突如、建国を宣言し、イラクとシリアで勢力を拡大している。両国土にまたがる“領土”は今やその3分の1に及ぶが、統治の実態はほとんど知られていない。本誌はその内実に迫るため、支配地域の住民やそこから逃れてきた難民などに電話取材を試みた。その数、のべ37人、時間にして21時間余り。電波状況は悪く、つながっても盗聴を恐れ、拒絶する者も少なくない。取材は困難を極めたが、インタビューを重ねることで、少しずつその実像が浮かび上がってきた。トップのバグダディの下には、シリア担当とイラク担当の副官がいる。
「副官に任命された県知事が支配地域に送り込まれ、治安や徴税などを担っています。大変なのは、イスラム国が独自に解釈したシャリーア(イスラム法)の厳格な運用が行われている点です。戒律が極端に厳しくなり、もちろん酒、タバコは厳禁。女性は、全身を覆い、目の部分だけが出る黒い服を着ることが義務付けられた。しかも1人で出歩くことすら禁止されました」
と語るのは、ラッカの北西に位置するマンビジュの40代男性だ。夜7時以降は、男女を問わず外出禁止になったという。
■磔で公開処刑!
「ヒスバと呼ばれる宗教警察が一般市民を監視しています。街の周りには検問所が設置され、住民の出入りが厳しくチェックされている。警察官らが、車体にヒスバと書かれたトヨタのピックアップトラックに乗り込んで街中を巡回し、違反者がいないか目を光らせています。女性が少しでも肌を露出していると、その場ですぐムチ打ち100回の刑を食らう。飲酒や喫煙が見つかると、刑務所に入れられ、指を切られる場合もある。厳罰で住民に恐怖心を植え付け、支配していくのです」(同)
役所や裁判所、警察署などの行政機関は従来の建物をそのまま使用し、職員だけがイスラム国の人間に代わっているという。もっとも浄水場や発電所は働くのに技術が必要で、元の職員がそのまま勤務している。こうしたライフラインは現在、どうなっているのか。さらに北部のジャラーブルスに住む男性はこう話す。
「ジャラーブルスやマンビジュの街は水源であるユーフラテス川が近いので、水道は24時間、不自由なく使えます。しかし電気の使用は、1日3~4時間に制限されている。毎日不安定で、使える時間帯もその日によって異なります」
ラッカの住民によれば、
「羨ましい話で、ラッカでは電気ばかりか水道も1日3時間ほどしか使えません」
教育も様変わりした。ロンドンに拠点を置くシリア人権監視団の職員の話。
「哲学や現代政治の授業が廃止されました。それに代わり、コーランを読み込む授業が増えている」
先のラッカの住民も、
「語学はアラビア語だけで、歴史もイスラム史のみになった。自然科学系は、彼らが認めた範囲内のみ。役に立ちそうなエネルギーや資源に関する授業だけです」
イスラム国は昨年11月、ディナールという金貨など、独自の新通貨も発表した。
「首都のラッカでは一部住民の問で流通が始まっているようですが、供給量が少ないことから、マンビジュなど他の街では全く見かけません。一般に使われているのは、以前からのシリア・ポンドと米ドルです」(マンビジュの住民)
品不足で物価が上がり、生活に困窮する者も多い。
「そうした中で、朝目覚めると、必ず街中に死体が転がっている。イスラム国に抵抗した者は、磔にして市中に晒し、公開処刑で見せしめにします。住民は沈黙を守り、服従するしかない」(別のラッカの住民)
支配地域の住民たちはいつ災禍がふりかかるやもしれぬ極限状態を生きていくしかないのである。
「特集 暗黒の支配地域に電話インタビュー! のべ37人に21時間15分! 『イスラム国』大全」より
http://www.gruri.jp/article/2015/02040900/