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普通に生きていても山が崩れてくる場合も

<浜松・橋上ルポ>地響き「逃げろ」 消えた橋
@S[アットエス] by 静岡新聞 2月1日(日)7時37分配信
土砂崩れ発生直後の現場。ワイヤがかかる支柱を残し、橋は崩落=31日午後5時10分ごろ、浜松市天竜区佐久間町
浜松市天竜区佐久間町で31日夕に起きた国道473号原田橋の崩落事故。その時、現場には取材中の本紙記者が居合わせた。天竜川の橋上で写真撮影をしていた記者は走って逃げて難を逃れたが、振り返るとそこに、これまで見たことのない光景が広がっていた。
【他の写真】原田橋崩落事故 浜松・天竜区(1月31日発生)
「逃げろ」―。 目の前の山が大きな地響きを立てながら崩れ始めた。次の瞬間、警備員の男性が大声で叫ぶ。夢中で橋の入り口へ向けて引き返した。橋上から抜け出して振り返った時、今まで立っていた橋は崩落し、対岸の山肌は大きくえぐられていた。
「橋付近の山の斜面から小石が断続的に落ちることが確認され、通行止めとなった」との情報で、現場に到着したのは同日午後5時ごろ。車を橋の東側に止めてカメラを持ち、橋の手前に立って状況を確認。遠くから見ると、対岸の斜面から小石や小さめの岩が音を立てて落ちていた。
写真を撮ろうと、歩いて橋上に移動した。橋の真ん中ほどに市の職員が先にいて、状況を観察していた。その後方からカメラを構えた瞬間だった。
「ゴー」とものすごい音を立てて山の斜面が崩れ始めた。橋の対岸を大量の土砂がのみ込む。一瞬見入った。
男性警備員の叫び声でわれに返り、歩いて来た方向へ向けて走り始めた。ごう音と共に足元に震動が伝わる。渡り切る直前、橋と地面の境目に亀裂が入っているのが目に入り、橋が崩落しつつあることが分かった。
橋を渡り切り、後ろを振り返ると、さっきまで自分がいた橋がない。市の職員も車ごと消えていた。
橋の根元まで近づき下を見下ろすと、ひしゃげた車と変形して川底に垂れ下がった橋。人の動く気配はなく、不気味に静まり返っていた。対岸は岩と砂で埋め尽くされていた。
橋上には2人の市職員と自分。橋のたもとには警察官と警備員が1人ずついるだけだった。体の震えはしばらく止まらなかった。
静岡新聞社

土砂崩れの予兆は無かったんかいな。