チュウゴクっぽいミャンマー | 日本のお姉さん

チュウゴクっぽいミャンマー

 【バンコク藤田悟】ミャンマーの人権状況を調査した国連のピネイロ特別報告者が7日発表した報告書で、9月下旬のデモ弾圧の死者数について、軍事政権が明らかにした2倍の「31人」と確認したことで、軍事政権の隠ぺい体質が改めて示された。実際の死者数はこの数倍との見方もある。真相解明を求める国際社会の圧力が高まりそうだが、軍事政権側は強硬姿勢を貫くとみられる。

 軍事政権はデモ弾圧直後、国営メディアを通じて死者数を「日本人(映像ジャーナリストの長井健司さん)を含む10人」と発表した。11月に訪問したピネイロ氏には「ヤンゴン総合病院に収容され埋葬された遺体は14人だった」と述べ、長井さんを含めた死者を「15人」と修正していた。

 これに対し、ノルウェーに拠点を置く民主化団体「ビルマ民主の声」は独自情報を基に、死者数は「少なくとも200人」と指摘。現地に大使館を置く英国やオーストラリアも、軍事政権発表より「はるかに多数の死者が出た」との見方だが、真相は未解明のままだ。

 ピネイロ氏は僧侶の遺体を米袋などに入れて焼却したと報告した。軍事政権は隠ぺいを国際社会の批判をかわすための常とう手段にしている。88年9月の民主化デモに対する無差別発砲でも「死者1000人以上」とする西側外交筋に対し「348人」と発表した。

 軍事政権はデモ参加者の拘束や国民への警告を通じて治安回復に自信を示す。政権幹部は弾圧後初めて開いた今月2日の記者会見で、デモを「ニセ僧侶ら破壊分子による政府転覆計画だった」と述べ、武力弾圧を正当化する姿勢を見せている

12月9日2時35分配信 毎日新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071209-00000014-mai-int