猫を洗う | 日本のお姉さん

猫を洗う

今日は天気が良くて、暑かったが風もあった。猫を洗うにはちょうどいいと


思ったので、教会から帰ってからちょっと頑張ってみた。


まず、バスタオルを何枚か用意して、一枚は腰に巻く。


台所の三角コーナーに付ける、生ゴミをとる水切りをお風呂の


排水口に付けて、猫を抱えて風呂に入りドアを閉める。


石けんを泡立て、猫の首の周りをぐるりと泡だらけにする。


こうしておかないと、ノミが猫の頭に逃げてしまうので、先に逃げ場を


なくしておく。人間だと暑い夏の日は水のシャワーで十分だが、


猫は夏でも水で洗うとぶるぶる震えるので、ぬるめのお湯にして


石けんを猫の背中からお腹、手足とどんどんつけていく。


ちょっとだけ指先でかき混ぜるように洗う。するとノミは気絶して


白い石けんの泡の表面に現れる。洗面器に水を張っておき、


指で気絶したノミを猫の毛の間からつまんで、洗面器の水につけて


殺す。ノミは首筋や脇の下や足の付け根によくいる。


黒い猫だとノミも黒いのでとりにくい。石けんの泡を泡立てて白く


してから探すしかない。猫のお腹のノミを取るときは、猫の両手を掴んで


膝の上に仰向けにして探す。バスタオルを巻いているので


猫が泡だらけでもあまり気にならない。


ノミをとったら、猫にぬるま湯をかけて、死んだノミやノミの糞を洗い落とす。


首から背中。胸から股、手足の付け根から先へとシャワーをかけて


ノミを洗い落とす。シャワーで猫の毛をふくらますと、指で取り損なった


ノミも表面に出てくる。


なるべくノミはつまんで洗面器の中の水につけて殺す。シャワーで流


したノミは気絶しているだけで後で息を吹き返し、風呂場でジャンプ


している時があるので、なるべく気絶しているときに殺す。


部屋にはノミの卵が落ちていて、やがて孵化するので掃除機をかけて


掃除する。2週間後にまた猫を洗う。シャワーできれいに石けんを落と


したら猫を首から背中、喉から股、手足は付け根から先へと指で


しごいて軽く水分を落とす。


バスタオルでくるみ、自分の腰のバスタオルも風呂場に脱ぎ捨てて新しい


バスタオルを膝において、猫を膝の上で仰向けにする。


新しいバスタオルでお腹を拭く。


お腹が拭けたら、床に新しいバスタオルを置いて、その上に猫を乗せて


首や背中を拭く。毛がふわふわになるまで、新しいバスタオルで


水分を拭き取る。風通しのよい場所で、猫に自分で体をなめさせる。


この調子で3匹全部洗った。ティッシュで耳の中の水を拭くと終了。


パンナちゃんは、ノミが10匹ほどいた。パンナちゃんは、いつのまにか


ベランダから降りて外に遊びに行くので、ノミをもらってくるのだ。て


まりちゃんは、一匹もいなかった。A猫ちゃんには、1匹だけいた。


早めに洗ってよかった。ノミは増えてくると大変なのだ。


猫の体から落ちた卵が孵化すると、やつらは人間のふくらはぎを


狙う。ノミに噛まれると、1ヶ月以上かゆい。風呂に入って温もると


かゆみがぶりかえす。2年に1度ぐらいの割合で、膝から下をノミに


噛まれて赤くなっている女の人を見かけるが、


「猫のノミにやられたな。」と思って、見ている。


猫のノミに噛まれているという自覚があるのかな。


明日、動物病院でもらったフロントラインというのみ取薬を首筋に付ける


予定だ。3匹いるので、犬用のフロントラインを1本買った。


猫用と成分は同じで、猫3匹分あるので、猫用を3本買うより犬用1本を


買えば少し安くなる。


風呂で泡だらけになっているときは、猫たちは不安そうな声で鳴いている。


風呂上がりは気持ちがいいらしくご機嫌だ。


網戸をした窓を全開にして、家に風を通し、ベランダも開けた。


パンナちゃんは濡れた体では外には行きたくないらしく、ベランダで


毛繕いしてくつろいでいた。てまりちゃんは窓辺で、A猫ちゃんは


ベランダで風に吹かれながら毛を乾かしていた。


猫の毛をふき終わると、自分もシャワーを浴びなければならない。


腕に猫の毛が付いているし、腰にバスタオルを巻いても、ジーンズは


濡れて気持ちが悪い。風呂場で脱ぎ捨て、シャワーの水で猫の毛を


落とす。風呂場の排水口の猫の毛も捨てる。


猫をふいたバスタオルも洗わねば、猫の毛だらけだ。


3匹の猫を洗うのに、2時間かかった。ノミ取り専用の目がつまった


金のくしもペットショップで売っている。風呂に入らなくても


このくしで猫を梳くとノミがとれる。でも、指でノミを潰してはいけない。


卵が飛び散るし、「ぷちっ。」という音がしてネコの血がノミから


出てくるので気持ちが悪い。洗面器に水を張って、そこにノミを


くしについた猫の毛ごとつけこんで、ノミを溺死させる方がいい。


友達のお母さんは猫を膝の上に置いて、指で猫の毛をかきわけ


ノミを見つけたら猫の毛ごとむしり取っていた。


そんな器用な事ができる人はあまりいない。石けんで気絶させて


白い泡の中の黒いノミを見つけるのが、一番簡単だ。


洗面器の中のノミの死骸は、トイレに流してしまおう。


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ご機嫌な猫を置いて、新車に乗って友達の家に遊びに行った。


もう1000キロも走ったので、もう新車ではないかもしれない。


今度の車はエアコンがよく効いて気持ちがいい。


前の車は、車検を受けて一年で壊れてしまった。14年も乗ったから


元は取れたはず。軽四なのに13万キロも乗った。B猫君の調子が


悪くなってから病院に通うのに車は役に立った。B猫君が死んでから


車が壊れた。B猫君は車の窓から外を見るのが好きだったので、


いつも猫キャリーから出して運んでいた。B猫君が窓から外を見ている


とき、いきなりバイクに乗った高校生が轟音をあげて横を通り過ぎて


いったので、B猫君は驚いてシートにおもらしをしてしまった。


B猫君のおもらしの臭いがついた車は、オイル交換をするのを忘れて


いたので、いきなり廃車になった。


B猫君が死ぬ間際に使っていた毛布やタオルは、まだ洗っていない。


まだビニール袋に入れたままだ。B猫君のにおいがたぶん付いている


タオルを、まだ洗いたくない気分なのだ。B猫君の臭いがついた車も


無くなった。


家からもB猫君がいたという証拠がだんだん無くなっていっている。


B猫君の使っていたエリザベスカーラーや猫キャリーはまだ捨てられない。


記念に置いておくかもしれない。毛布やタオルもいつか洗わないといけない。


B猫君は、わたしの家で幸せだったのだろうか。


幸せだったのだと信じるしかない。N猫ちゃんが死んだ時も、わたしは十分


世話が出来ていなかったのではないかと後悔ばかりしていた。


N猫ちゃんは体調が悪いと気が付いた時は手遅れだったが、B猫君は、


7ヶ月も頑張って生きてくれたのだ。病院の先生も、


「B猫君は、よく頑張りましたよ。」と、言ってくれたのだ。