中国では、うまみの無い会社には求人広告を出しても優秀な人が来ないそうだ。
中国における企業ブランドの重要性とCSR活動(2)-中島久雄(NRI上海)
第2回-企業ブランドに集中せよ
■ 企業ブランドの効能「企業ブランド VS 製品ブランド」
商品を売るためであれば、企業ブランドでなくても製品ブランドが浸透できればいいのではないかという議論もある。確かに欧米系の会社などは企業ブランドでなく、製品ブランドを前面に押し出している企業もある。欧米企業の場合は、M&Aや売却を考え、事業単体での事業価値に重きを置くケースに多い。日系企業の場合は、事業部毎に進出していて、単に自分の製品ブランドの方に思い入れの大きいというケースもあろう。しかし、中国において、企業ブランドの方をより推し進める利点として、大きく以下の2点があげられる。
1.企業ブランドへの集中による認知度アップ
日系企業の場合、中国においてそれぞれの製品ブランドを単独で認知してもらうだけの先行投資をする余力がないところが多い。先に述べたように、現在の商品と情報の渦の中では、まずは、消費者にブランドを認知してもらうのが第一歩である。ここで落ちると、その先はない。新製品を市場に出す際に、いまだ認知されていない製品ブランドで広告宣伝を行うよりも、企業ブランドを前面に押し出す方が初期段階の注目度も高まるであろう。
また、中国は広い。上海や北京、広州で認知度があっても、内陸部にいくと急に認知度が下がり、結果として販売シェアに大きく影響しているブランドも数多い。今後、中国の発展が内陸の地方都市に向かうことから考えても、ブランドの認知を中国全体に広めることは非常に重要である。上海だけならいいが、中国全土となると製品毎のブランドではなかなか厳しい。
企業ブランドが一旦認知されれば、企業ブランドで製品ブランドの品質を保証するような効果(アンブレラ効果)も期待できる。製品ブランド毎に分けて、その違いを認識させるのは、中国の市場を見ても、その先のステップ(あるいは上海のような特殊市場だけ)と考えるべきであろう。
企業ブランドで押し切る方法は、もともと日系企業が欧米進出の際などに、得意としていた方法である。確かに、当時は、まだ日系企業も単一の製品ラインが主軸だったので、そういう方法が自然にできた。しかし、現在は、日本側での組織の関係もあり、事業部毎に宣伝・広告が細分化されてしまっているケースをよく見かける。中国においては、最近、日系企業も投資性公司や販売統括会社の設立を中心に企業グループとして宣伝・広報できる事業環境が整いつつある。日本では事業部がバラバラでも、中国では、企業グループ一丸となって企業ブランドを推進できる環境ができつつあると期待したい。
2.従業員の企業ロイヤリティ向上「インターナルブランディング」
企業ブランドの重要な効能として、優秀な従業員の獲得と維持の効果がある。ここまで、製品を消費者に売るためだけのブランドの役割を主に述べてきたが、ブランドが関係する先(ステークホルダー)としては、消費者以外にも、従業員、学生(将来の従業員)、取引先・仕入先、地域社会と多岐に及ぶ。こういう関係先では、製品ブランドよりも企業ブランドの方が都合のいいケースが多い。
中国では、大学生が就職難という話を聞く一方で、優秀な人材の確保は意外に難しい。企業ブランドの向上を通じて、先述の「中国大学生の就職人気企業」で上位にランクされることができれば、優秀な人材を確保でき、事業をより優位に進められることも容易に想像できる。
特に最近では、幹部候補社員の企業ロイヤリティ向上が企業の成長に欠かせなくなってきている。総経理の悩みに「幹部社員候補に育ってきたと思ったら、辞めてしまった」という声が多い。確かに、中国での有能な社員の方は上昇志向・独立志向が高く、人材市場の流動性も日本に比べると一般的に高い。日本のような長期雇用を前提にすることは難しいであろう。しかし、幹部候補社員になるような優秀な人材の流出は、文字通り身を削ぐことになり、簡単にはあきらめきれない。チェンマバン(怎麼辧)?=どうしましょう?
拝金主義と言われる中国でも、このような幹部候補社員は、お金だけで動くわけではない。優秀な人材であればあるほど、自分の企業文化や企業ビジョンに共感することで、その企業に対する愛着を持つ。やりがいである。それが故に、企業ブランドに企業理念を埋め込み、社外に発信することは、大きな効果を持つと言われている。日本でも直接は消費者に接することのない生産財メーカーが、従業員を広告に出したりしているケースが多いが、中国では、すべての企業に関して、こういう企業ブランドの広報活動が求められている。(執筆者:野村綜研諮詢(上海)有限公司・中島久雄)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060501-00000006-scn-cn
やりがいが欲しいのは日本人だって、同じだろう。
日本人もヘッドハンティングされて、より高い給料で雇われれば
どんどん経験を重ねて、よりよい会社に移るんだと思う。
そういう地盤ができていないので、ずっと安い給料で、同じ会社に
いるというわけだ。ヘッドハンティングもされないし、普通は
途中採用されると、給料がガクンと下がるのだ。
経験よりも、企業に対する忠誠心が問われる。あまり職場を変わって
いると、性格が悪いように思われてしまうのがオチだ。
日本と中国は、会社のありようが全然違うのだ。
日本の企業は、日本風なやり方で、うまくいっているのかな?
女性に責任ある仕事を渡さず、給料も頭打ちっているのは、そろそろ
やめた方がいいと思うけど?
友達のお母さんいわく、文句を言わないなら、変化は望めないとか。
日本の女性は文句も言わずに真面目に働くから、企業もそのまま、
安い給料で使い続けるんだよね。文句を言えばクビになる社会なので
文句も言えないようになっているんだけど、どうしたらいいんでしょうね。