中国はソロモン諸島に移民を送って中国化しようとしたのでは?
住民、中華街を襲撃
【バンコク=岩田智雄】南太平洋の島嶼(とうしょ)国ソロモン諸島で、新首相選出をめぐり、中国系の実業家が国会議員にわいろを渡したとのうわさが発端となり、住民が中華街を襲撃し、中国が救援機を飛ばし、住民を救出する事態となっている。背景にはソロモン諸島との外交関係をめぐり、現在国交がある台湾とそれを牽制(けんせい)しようとする中国との綱引きに加え、経済力を背景に、同地域に進出した中国移民への反発もあるようだ。
ソロモン諸島では今月五日に国会(一院制、任期四年)選挙が行われ、十八日の首相指名選挙で前副首相のスナイダー・リニ氏が選出された。今回の暴動は、リニ氏選出に反対する住民らが「中国もしくは台湾から不正な選挙資金が流れた」などと主張したのがきっかけ。同日から十九日にかけ、数百人の群衆が、首都ホニアラにある中華街を襲撃、商店から略奪したり放火を行った。
この事態を受けてソロモン諸島政府は二十日朝までホニアラに外出禁止令を発令。オーストラリアやニュージーランドの部隊が治安維持にあたっている。
新華社通信などによると、中国政府は、中国系住民約五百人を救出するためチャーター機を派遣し、二十三日までに二百四十九人がパプアニューギニアの首都ポートモレスビーに到着した。
AP通信によると、現地に派遣された中国外交官は二十三日、台湾は中国系住民の救出を行っていないとして、「台湾は自らの利益のためだけに、中国系住民に危害を与えるようなゲームをしている」と批判。これに対し、台湾の駐ソロモン諸島大使は、ほとんどの中国系住民は中国本土出身で、台湾への避難を望んでいないとして反論している。
(産経新聞) - 4月24日